2021.04.16
「病床削減推進法案」が16日の参院本会議で審議入りし、日本共産党の倉林明子議員が、コロナ禍で浮き彫りとなった日本の脆弱(ぜいじゃく)な医療体制の抜本的な拡充・人員増こそが必要だと主張しました。 倉林氏は、病院統廃合や病床削減への財政支援の法定化に対し、稼働率が高い病床の削減ほど消費税増税分を充てた補助金が高いと指摘。増税は社会保障の充実が理由なのに、「稼働率が高い病床をなくして、なぜ“充実”か」とただしました。 田村憲久厚生労働相は、昨年度の補助で計3千床が削減されると答え、人口減少を口実に「質の高い医療提供体制を維持するためだ」と強弁しました。 倉林氏は「救える命を守れない事態を再び…続きを読む
2021.05.19
「高齢者医療費2倍化法案」が19日の参院本会議で審議入りし、日本共産党の倉林明子議員が、国の医療費抑制路線のもと、病気になった75歳以上の人にさらなる「痛み」を強いる窓口2割負担の導入は「断固撤回すべきだ」と迫りました。 倉林氏は、菅義偉首相が負担増に伴う受診抑制の影響額を把握せず、受診抑制や健康への影響を否定してきた根拠をただしました。菅首相は3年間だけの激変緩和措置などをあげて正当化しました。 倉林氏は、全日本民医連の経済的理由による手遅れ死亡の調査結果からも「負担増が受診抑制と健康悪化に直結するのは、火を見るより明らかだ」と強調。田村憲久厚生労働相は「現役世代の負担軽減」のためだと…続きを読む
2021.05.21
病床削減推進法が21日の参院本会議で自民、公明、維新、国民民主各党の賛成多数で可決・成立しました。日本共産党や立憲民主党は反対しました。 共産党の倉林明子議員は反対討論で、法案は「コロナ禍でぎりぎりの地域医療体制から、さらに病床を削減し、医師不足を放置して『過労死』を招く長時間労働を容認するものだ」と批判しました。 倉林氏は、消費税を財源にした病床削減の補助金の法定化に対し、単純計算で今年度は1万床規模が削減され、医師・看護師の体制後退につながると指摘。コロナ禍が日本の医療体制の脆弱(ぜいじゃく)さを明らかにしたもとで「補助金は廃止し、その予算は苦闘する医療機関・従事者にまわすべきだ」「…続きを読む
2021.06.04
75歳以上の医療費窓口負担(現在原則1割)に2割負担を導入する「高齢者医療費2倍化法」が4日の参院本会議で自民、公明、維新、国民民主各党などの賛成多数で可決、成立しました。日本共産党、立憲民主党などは、反対しました。 2割への窓口負担増は当面、単身世帯で年収200万円以上、夫婦世帯では合計年収320万円以上が対象(課税所得の要件あり)。施行期日は2022年10月1日から23年3月1日までの間で政令で定める日としています。政府は2割負担導入による「受診行動」の変化で医療給付費が年間1050億円も減少すると試算しています。 討論で日本共産党の倉林明子議員は、「必要な医療が受けられなくなること…続きを読む
2022.03.18
日本共産党の倉林明子議員は18日の参院本会議で、雇用保険法改定案について、コロナ禍を踏まえ、雇用保険をセーフティーネットとして機能させるための抜本的な見直しを求めました。 倉林氏は、規制緩和による非正規雇用の増加と「多様な働き方」の広がりにふれた上で、コロナ禍で雇用保険未加入のため給付を受け取れないなど「多くの労働者がセーフティーネットからこぼれおちている」とただしました。 また、現在の国庫負担率「4分の1(25%)」原則を2・5%と大幅に後退させることに対し、「国庫負担は失業が政府の経済政策や雇用政策と密接に関わっており、政府もその責任を果たすべきだ」と追及。後藤茂之厚生労働相はまとも…続きを読む
2022.04.22
日本共産党の倉林明子議員は22日の参院本会議で、薬機法改正案で新設されるワクチン・医薬品などの「緊急承認」について、薬事承認の大原則が崩れ、時の政権によって恣意(しい)的に運用されることがあってはならないと強調しました。 倉林氏は「緊急時には有効性が『推定』された段階での承認を可能とする」という例外規定が盛り込まれることで、「これまで検証的臨床試験によって有効性、安全性を確認してきた薬事承認の大原則が崩れることはないのかが問われる」と指摘。「時の政権の判断で緊急承認が恣意的に運用されることがあってはならない」と強調しました。岸田文雄首相は、「緊急承認でも、科学的エビデンスに基づき、公平かつ…続きを読む
2022.11.11
感染症法等改定案が11日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の倉林明子議員は、新型コロナウイルス感染症が流行した「第7波」での医療のひっ迫状況を示し、「感染拡大を抑えなければ病床確保は達成できない」とただしました。 同改定案は、都道府県と医療機関が病床確保等について事前に「協定」を結び、医療機関が正当な理由なく協定に沿った対応ができない場合、勧告・指示、病院名の公表などの措置が講じられます。大学病院などの特定機能病院や地域医療支援病院には、診療報酬の加算が受けられなくなる承認取り消しの重い罰則が科されます。 倉林氏は、「第7波」で感染者数が1200万人を超え、京都と大阪の介護・福祉…続きを読む
2022.12.05
精神保健福祉法や難病法など5法の改定案を束ねた障害者総合支援法改定案が5日、参院で審議入りしました。日本共産党の倉林明子議員は、改定案が「束ね法案」で障害者団体から抗議の声が上がっていると指摘し、同改定案の出し直しを求めました。 倉林氏は、障害者を強制入院させる医療保護入院について、「市町村同意の範囲を拡大し、入院期限についても無期限に繰り返すことを容認している。家族同意を前提とし、家族間に不信と分断をもたらす。廃止すべきだ」と批判。精神科病院での身体拘束が高止まりする中、基準告示の見直しで要件を拡大させ身体拘束のさらなる増加を招くと強調しました。 倉林氏は「政府は、身体拘束の解消に踏み…続きを読む
2023.04.19
後期高齢者の医療保険料負担を引き上げる健康保険法等改定案が19日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の倉林明子議員は、国民に負担増と給付減を押し付け、国の責任を後退させる同案の撤回を求めました。 倉林氏は、後期高齢者の保険料の伸び率を現役世代と同じにし出産一時金の一部を負担することで、来年度は1人当たり平均8400円の負担増になることや、政府の家計調査でも、高齢単身世帯で毎月2万~3万円以上の赤字になると指摘。「年収153万円以下の低所得者は対象外としているが、153万円以上なら暮らしに影響しないのか」と迫りました。 加藤勝信厚生労働相は、負担能力に応じた負担の観点から年収153万…続きを読む
2023.05.12
75歳以上の医療保険料などを引き上げる健康保険法等の改定法が12日の参院本会議で、自民、公明、国民の各党の賛成多数で可決、成立しました。日本共産党、立民、維新は反対。日本共産党の倉林明子議員が討論に立ち、「全世代型社会保障」の名のもとに、「全世代の国民に負担増を押し付け、国の責任を後退させるものだ」と厳しく批判しました。 改定法は、社会保障負担を全ての世代で賄うとし、後期高齢者の保険料を収入に応じて引き上げることや、「出産育児一時金」の財源の一部を後期高齢者医療制度から負担する仕組みを新たに導入。また、国民健康保険料水準の統一を推進し、国保料の引き上げにつながるものです。 倉林氏は、改定…続きを読む
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