倉林明子

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相談員雇い止め深刻 消費者行政の強化要求(2023/4/28 消費者問題に関する特別委員会)

 日本共産党の倉林明子議員は4月28日、参院消費者問題特別委員会で、消費者行政強化のため、消費生活相談員の処遇改善を求めました。

 各自治体で働く消費生活相談員のほとんどが会計年度任用職員です。制度導入3年目を迎えた3月末、多くの自治体で雇い止めが実施され、相談員からは「処遇悪化や人員削減、勤務時間の制限などによる労働環境悪化、更新拒否などの報告もある」という声があがっています。

 倉林氏は、雇い止めや再任用の件数、相談員の充足率の実態を把握しているかと質問。消費者庁の植田広信審議官は「再任用の実態については地方消費者行政の現況調査とは別に調査中。まとまり次第公表する」と答えました。

 倉林氏は、相談員がこの5年間で111人減少し、相談員のいない自治体が91も増加している実態を指摘。相談員の減少は処遇の問題だとして「消費者庁だけでは限界がある。自治体の職員の処遇に関しては総務省と、財源確保については財務省と協議すべきだ」と主張。河野太郎内閣府特命担当相は「おっしゃる通り。関係省庁とも協議していきたい」と答弁しました。

 倉林氏は、景品表示法改正案について、確約手続きでの是正措置の内容を消費者に広く知らせる観点から、詳細に公表するよう要求。違反行為への抑止力を高め、被害者への積極的な返金を促すための課徴金算定率の引き上げも求めました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 景品表示法違反の端緒件数は倍増ということになっているんだけれども、年間調査件数、措置件数というのは横ばいという現状です。
 端緒の把握から課徴金調査の終結までの平均処理日数、そのうち課徴金納付命令を行った事案の平均処理日数、これ、それぞれ何日かということと併せて、最長処理日数というのがどの程度になっているのか、中身を教えてください。

○政府参考人(真渕博君) お答え申し上げます。
 景品表示法検討会報告書において既に公表されているところでございますけれども、端緒の把握から課徴金調査終結までの平均処理日数は五百七十五日というふうになっております。そのうち、課徴金納付命令を行った事案の平均処理日数は七百一日となっております。
 また、課徴金納付命令を行った事案の最長処理日数については、個別事案の調査についての情報になりますのでお答えは控えたいと思いますけれども、先ほど申し上げた七百一日というのは平均処理日数でございますので、七百一日よりも長い、二年を超えるような期間のものもあるというふうに御理解いただければと思います。

○倉林明子君 まあ平均でも一年ないし二年近くと、二年を超えるようなものもあるんだという御紹介かと思います。やっぱり迅速化は待ったなしというのがもう明らかだとは思います。
 先ほども少し指摘ありましたけれども、消費者庁の体制強化ということで再々議論になっているようですが、この間でどう図られたのかということも確認したいと思います。課徴金導入前後の体制、どう変わっているのか御説明を。

○政府参考人(真渕博君) お答え申し上げます。
 景品表示法を所管する表示対策課という課がございますけれども、そこの定員ですけれども、二〇一五年三月末時点、これ平成二十六年度末時点ですけれども、その時点で五十四名、二〇二三年三月末、令和四年度末時点で七十一名に増加しているところでございます。

○倉林明子君 まあそういう意味でいうと、なかなか足らぬということは明らかかと思います。体制強化もセットで、前向きな二人の大臣が相談しながらやるというような御答弁もありましたけれども、本当に対応を求められるということです。
 消費者庁の体制だけじゃなくて、地方の体制もこれ強化必要だということは明らかだと思うんですね。衆議院の方でも議論ありまして、都道府県に権限が付与されて以降の九年間で、措置命令の件数は僅か十四都道府県の五十四件にとどまっているという指摘もありました。
 そこで、改正法のこの実効性を確保していく上でも、消費生活相談員の確保、定着というのは本当大きな課題だと思います。前々回だったか、この消費者委員会、特別委員会の中でも多数の御意見が、御指摘があったかと思います。これ、ほとんどの消費生活相談員が会計年度任用職員に移行し三年目となりました昨年度末には、公募が実施されることで多くの雇い止めが発生をしております。調査もされているかとは思います。
 雇い止め、再任用の件数及び年度当初、この年度当初がどうなっているかということですよね。充足率等について、つかんでいるところを教えていただきたい。

○政府参考人(植田広信君) お答えいたします。
 消費者庁では、毎年、地方消費者行政の現況調査というのを実施しておりまして、これ、毎年十月頃に集計、公表をしております。その中で、御指摘の相談員の処遇等も含めまして、地方消費者行政全般の実態調査を行っているところでございます。
 消費者庁としては、これまでも、こうした実態、こうした実態も踏まえながら、任用回数に上限を設けないなど、いわゆる雇い止めの解消に向け地方自治体に粘り強く働きかけを行ってきたところでございまして、各自治体において消費生活相談員として勤務している方の多くが任期の更新回数の制限のない形で任用されているものというふうに認識をしているところでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、毎年の調査は十月頃に集計、公表をしておりますけれども、他方、御指摘ありましたように、令和四年度末が会計年度任用職員制度への移行三年目に当たるということもございますので、令和四年度末からの再任用や採用に係る状況については、今、速やかに実態を把握するべく照会中というところでございます。結果については、まとまり次第公表させていただきます。

○倉林明子君 続けて任用されていたらそんなに減ることないと思うんだけれども、実態として相談員さん減っているんですよね。この五年間で三千四百二十四人が三千三百十三人ですから、これ百十一人、これ去年の数ですけどね。百十一人減っているというだけじゃなくて、深刻だなと思うのは、相談員さんがいない市町村、自治体の数がこれ逆に増えているんですね。これも、六百九十四、二〇二二年度でということですから、九十一これ増加しているということになろうかと思うんです。この数というのは、もう全市町村の四割に該当するわけですよね。
 早くつかんでほしいというのは、こういう法改正も含めて、仕事は増えるんですね。スキルも必要になってくるということになるのに、現場際では定員割れというのはもうちょっと当たり前みたいに起こっている状況がありまして、本当にそういう実態つかみながら、迅速な対応必要だと思うんですね。
 消費者行政の後退にもつながりかねないということで、先ほど来の、調査は毎年やっているということなんだけれども、実際として充足率のところもしっかりつかんでほしいし、これ、雇い止め、要は契約、会計年度の任用の契約期間がどうなっているか、次の雇い止めがいつ起こるかと。五年後が、五年にしているところもありますので、そういうところもしっかり継続的につかむ必要あると思うんですけれども、いかがです。速やかな実態把握求めたい。

○政府参考人(植田広信君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおりでございまして、通常は十月に公表をしておると言いましたけれども、できるだけ速やかに実態を把握したいというふうに考えておるところでございます。御指摘のように、自治体で活躍されている消費生活相談員の方、もうまさに消費者行政の最前線でやっていただいて、相談業務を担っていただいているわけでございますので、しっかりとその能力に見合った処遇を実現する必要があると思いますので、その充足率も含めまして、しっかりと調査をしてまいりたいと考えております。

○倉林明子君 是非、早く数字も明らかにしていただきたいと思います。
 一つ、消費者基本計画の工程表改定素案ということで、ここに全国消費生活相談員協会から取りまとめた意見というものが出されております。この中で一つ紹介したいと思うんですね。会計年度任用職員制度が導入されて三年と、消費生活相談員の処遇が改善されたのかと。実態は不明確で、処遇の悪化、人員削減、勤務時間の制限、労働環境の悪化、更新拒否、こういう状況があるという声も聞いているんですね。
 消費者庁は、二〇二〇年度から相談員の資格試験対策講座ということで、いわゆる無料で資格を、講座を受けてもらって国家資格を受けてもらうということで、予算措置もとって実施してきたと。二年間の合計の実績について、予算、受講者数、合格者数、そして就職にいかに結び付いたか、つかんでいるところでお知らせください。

○政府参考人(植田広信君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、消費者庁では、消費生活相談員資格の取得を目指す方を支援する消費生活相談員担い手確保事業を実施しておるところでございます。
 令和二年度、三年度の実績の合計を申し上げますと、まず予算の執行額は延べ六千二百万円でございます。受講者数につきましては延べ二千五百十七名でございます。また、御指摘の合格者数、就職決定人数でございますけれども、これは受講者へのアンケートの結果に基づく数字でございますけれども、合格者数は延べ五百二名、就職決定人数は延べ十九名というふうに把握をしておるところでございます。
 このように、有資格者でありますとか潜在的な担い手を増やすことを通じまして、自治体が必要な相談員を確保できるよう、また地域で消費者トラブルの防止の実効が上がるよう、こうした支援を効果を検証しながら充実させてまいりたいと考えております。

○倉林明子君 なかなか合格率も低くて、大変勉強もしないといけないんだという現場の皆さんの声もお聞きしたんですけれども、せっかくお金も使って、合格する人も五百人できたと。ところが、これアンケート調査だということですけれども、就職に結び付いているのが十九人しかいないと、これが実態なんですよね。なぜかというと、やっぱり処遇の問題が極めて大きいと思うんですよ。
 衆議院で相談員の処遇について大臣が、抜本的な改革、何ができるか検討するように消費者庁に指示をしているという答弁をされておりまして、本当に前に進めていただきたいと思うわけですが、消費者庁だけではやっぱり限界があるというふうに受け止めておりまして、二人目の大臣の登場ももちろんですけれども、地方自治の職員処遇に関してはやっぱり総務省、そして財源確保については財務省ということでの協議も必要になってくると思うんですけれども、そこら辺の意気込みも含めてお願いします。

○国務大臣(河野太郎君) そこはおっしゃるとおりだと思います。先ほどの数字を見ても、五百人合格しているのに二十人弱しか来てくれないというのは、やっぱりこのキャリアパス、処遇の問題だと思いますので、その辺のところを。
 やっぱり、やりたいと思っているけどちょっとこの条件ではと二の足を踏まれる方がいらっしゃると思いますので、そういう方が喜んで来てくれる、あるいはもう、この試験を受けて資格を取ってこの仕事をやりたい、倍率何十倍みたいな、まあちょっとそれは言い過ぎかもしれませんけれども、そういう憧れのキャリアに少しでも近づけていきたいと思っておりますので、そこはもう財務省、総務省、内閣人事局、いろんなところと協議をしてまいりたいと思います。

○倉林明子君 決意も聞かせていただきました。
 すぐ次の雇い止めといいますか、会計年度任用職員の五年という期限はすぐやってまいります。そういう意味で、三年のところはその翌年にやってくるということになりますので、やっぱり会計年度任用職員の制度にこの仕事というのは全くなじまないと思うんですね。そういう意味で、相談員が自らの仕事に誇りを持って長く働き続けられる環境、もちろん就職してもらえるような環境もそうですけれども、必要だと思います。やっぱり、最前線の消費者行政の担い手として消費者行政を前に進める力にもなるということで、大いに前に進むことを見守っていきたいと思いますし、応援していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、法案でさんざん議論もありましたので、私からは確認させていただきたいことを二つほどお聞きしたいと思います。
 一点目は、確約手続について、違反行為の早期是正を目的とするということで必要なものかと思います。悪質事業者を対象から排除する必要があるということで、衆議院では、誤認の解消と法運用の透明性を図る必要から、事業者名だけでなく、違反のおそれがあった表示、確約計画により行われる措置の概要も公表することを想定ということに、答弁ありました。踏み込んで答弁いただいたと思います。
 そこで、違反被疑行為、これは明らかになるかと思うんですけれども、認定された是正措置計画の概要、これ、どこまで公表していこうということになっているのか、御説明ください。

○政府参考人(真渕博君) お答え申し上げます。
 確約計画を認定した場合には、御指摘のとおり、一般消費者の誤認解消を図るとともに、法運用の透明化を図る必要がありますので、今御指摘のあったような事項を公表することを想定しております。
 具体的にどのような内容を公表していくかにつきましては、法律制定後に策定する確約手続の運用基準において明らかにしてまいりたいというふうに考えております。この運用基準を策定するに当たりましては、関係方面へのパブリックコメントなども踏まえて運用基準作っていくことになろうかと思いますので、寄せられた御意見なども参考にしながら作っていきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 しっかり被害防止にもつながっていくという観点からも、公表の範囲というのを広げるという方向で、基準についてパブリックコメントも含めて意見を聞いていくということですので、反映させていただきたい、広く公表できるようにということでお願いしたいと思います。
 被害の回復についても伺います。
 新たに電子マネー等の返金措置を認めるということで議論もありました。これ、消費者に対する自主返金を促すという点では不十分だと言わざるを得ないと思うんです。これ、事業者アンケート、消費者庁が取られたものがありまして、私も見せていただきましたけれども、これで、自主返金制度を利用しない理由ということで最も回答が多かったものは何かというと、独自に返金を行う方が迅速だというものなんですね。なるほどと思って見せていただきました。課徴金以上の費用や手間が掛かるという声も、返金、少なくありませんでした。
 これ、被害者の被害回復のために事業者に自主返還を促すと、こういう観点からも課徴金の算定率というのを更に引き上げていくという方向での検討もすべきではないかと思います。いかがでしょう。

○国務大臣(河野太郎君) 今回は三%でございますが、今後、必要に応じて様々検討はしていきたいと思っております。
 また、電子マネーその他の返金を認めることでこの返金のハードルが下がっていくということも想定をしておりますので、そうしたことの状況も見ながら今後の対応を考えてまいりたいと思います。

○倉林明子君 引き続き検討もしていくということですので、いい答弁もいただきましたので、終わります。