倉林明子

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物価高、給食に支援を/食材削減深刻/倉林氏が要求(2022/6/2 内閣・厚生労働連合審査)

 日本共産党の倉林明子議員は2日の参院内閣・厚生労働両委員会の連合審査で、学校給食について、国として食材費高騰分の直接支援や無償化の責任を果たすよう求めました。
 
 文部科学省の直近の調査(2018年度)によると、保護者が負担する学校給食費の平均月額は小学校4343円、中学校4941円。ただでさえ重い負担ですが、さらに今年は物価高騰で食材費が跳ね上がり、給食費の値上げや給食用食材の削減に追い込まれる自治体も現れています。
 
 倉林氏は「唐揚げが1個になった」という学校や「栄養基準を満たせない月があった」という自治体さえ生まれていると指摘。政府は給食費の負担軽減には地方創生臨時交付金が使えると言うが自治体の選択肢の一つにすぎないとして、食材費の高騰分は国が直接財政支援するよう求めました。
 
 倉林氏は生活保護基準の引き下げなどで給食費免除の児童生徒数も減少傾向にあると指摘。低所得世帯の負担を軽減する就学援助に対する国庫負担を2分の1に戻し、要保護基準を生活保護基準の1・5倍まで拡大するよう求めました。
 
 その上で、1951年には政府が学校給食費を含め「義務教育の無償をできるだけ早く実現したい」と答弁していたと指摘し、国の責任による学校給食の無償化を要求。野田聖子こども政策担当相は「各自治体でご検討いただくこと」と繰り返しました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。よろしくお願いいたします。
 物価高騰がもう本当に天井知らずのような状況になっていまして、学校給食にもこれ広がっております。食用油、これが十八リッター当たりで三千二百五十円だったのが一・六倍で五千二百四十円だと。タマネギは、キロ百四十円が四百九十円と約三倍です。小麦、キロ二百五十円が二百九十円。さらに、これ四月から輸入小麦の製粉会社への売渡価格が一七・八パー、一七%の引上げということになっていますので、これもうどんどん、値上げの夏、値上げの秋というような報道も出ている状況です。
 学校給食法では食材費は保護者負担というふうになっているために、保護者の負担増がこれ想定されるわけですね。現在、給食費の保護者負担額というのは、月額平均、直近幾らになっているのか。そして、四月以降、今年四月以降ですね、保護者負担増を決めたという声があちこちから届いております。これ、自治体の実態、どんなふうに把握しているか。

○政府参考人(淵上孝君) お答え申し上げます。
 まず、保護者負担額の月額平均でございますけれども、私ども直近で調査しておりますのは、平成三十年度の学校給食実施状況等調査でございます。ここでの平均月額は、小学校で四千三百四十三円、中学校で平均四千九百四十一円となっております。
 また、お尋ねの四月以降の保護者負担増を決めた自治体数につきましては、現時点において文部科学省として網羅的に把握をしておりませんけれども、例えば自治体において学校給食費を値上げをする場合に、その値上げ分を全額公費で負担することとしているようなケースもあれば、あるいは半額公費負担で半額保護者負担とするケース、あるいは全額保護者負担をお願いするといったようなケースなど、幾つかのケースがあるというふうに承知をしております。

○倉林明子君 値上げに追い込まれている自治体も出ているということなんですよね。
 これ、子供たちに人気のメニューランキング調査というのがいろいろあるんですけれども、それ一つ見てみると、一位が揚げパンで、二位がカレー、三位ソフト麺、四位が空揚げ、これ調査によって空揚げぐっと上がるところもあるんですけれども、五位は冷凍ミカンだというわけですね。
 これ、物価高の影響で現場どういうことになっているかというと、揚げ物の回数を減らすと、こういうこと起こっているんですね。空揚げが一個になったということもあるし、人気のデザートが中止やとか、果物を六分の一やったのを八分の一に減らしているとか、こんな状況で、物すごく工夫しているわけですね。これ、深刻だなと私思いましたのは、栄養基準を満たせない月もあったと、こんな自治体さえ生まれているわけです。
 そこで、取材に応じた栄養教諭というのはこんなふうに言っているんですね。家庭でだしの違いを感じる食事を食べたり、ひな祭り、端午の節句などの行事に合わせた伝統的な食事を食べたりしていない子供たちもいるので、給食でそういった経験をさせてあげたいと思っていると。給食は栄養を取るだけのものではなく、学校の食材の一つであるということも知っていただきたい、是非家に帰ってきた子供たちに今日の給食どうだったと聞いてみてほしいと、こういうふうに語っているんですね。
 私、物価高騰、これが、食育ですね、食育の危機を招いていると、こういう状況にあるんじゃないかと思うんですけれども、大臣、認識いかがでしょうか。

○国務大臣(野田聖子君) お答えいたします。
 まず、学校給食は文部科学省の所管となりますが、今お話のある物価高騰、これに伴い学校給食費についても値上げが懸念される点、これに対応するために、四月二十六日に取りまとめられました原油価格・物価高騰等総合緊急対策を受けて、文部科学省が自治体における地方創生臨時交付金の活用を促す取組を行っている点がございます。

○倉林明子君 そうなんですね。その話もしたいと思うんですけれど、この今の状況でいいますとね、この栄養士さん、栄養教諭さんが言わはったように、今日の給食どうやったと聞いてあげたら、いや、空揚げ一個やった言うて、残念な感想が返ってくるんじゃないかというわけです。
 御紹介あったように、原油価格・物価高騰等総合緊急対策ということで臨時交付金使えるよというふうにしていただきました。じゃ、これ活用するというふうにした自治体というのはどれだけあるのか、つかんでいますか。

○政府参考人(淵上孝君) お答え申し上げます。
 先ほど野田大臣からお話ございましたように、昨今の物価高騰に対しまして、文部科学省では、地方創生臨時交付金の拡充により創設をされます、コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分を活用して、各自治体において学校給食等の保護者負担の軽減に向けた取組を進めていただくよう通知を発出して要請しているところでございます。
 お尋ねの各自治体の状況を網羅的に現時点で把握をしておりませんけれども、私どもに様々な相談なども来ておりますので、多くの自治体において学校給食費の負担軽減を目的として地方創生臨時交付金の活用が検討されている状況にはあるというふうに承知をしております。

○倉林明子君 そういうことで、八千億円ですかね、臨時交付金の活用と。その中で地方自治体が選べるメニューの一つとして位置付けていただいたと。四月末の通知ですから、六月議会に向けて今一生懸命、自治体検討されているところだろうというふうに思うんです。
 しかし、これ、給食費の負担軽減に使い道が限定されているわけじゃないんですね、全体の交付金がね。そういうことになると、自治体が活用しないよという判断をすれば、値上げに直結しかねないと危惧しているわけです。
 全ての子供に食育を保障するという国の責任が私問われていると思うんですよ。
 保護者負担の軽減にとどまらず、物価高騰による給食の質は後退させないということ、本当に必要だと思っているんですね。この食材費の高騰分ということでいうと、私、国がやっぱり直接これに使いましょうという財政支援に踏み出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(野田聖子君) これまた所管外になりますが、学校給食費への支援については、学校の設置者と保護者との協力により学校給食が円滑に実施されることが期待されると、学校給食法の立法趣旨に基づきまして、各自治体においては地域の実情に応じて御検討いただくことがふさわしいと考えます。
 その上で、委員御指摘の昨今の物価高騰に伴い、学校給食費についても、繰り返しになりますけれども、値上げが懸念される、そういうことから、先ほど申し上げた原油価格・物価高騰等総合緊急対策を受けて、文部科学省では、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の拡充、これは私の担当でございまして、創設されるコロナ禍における原油価格・物価高騰対応分、これをしっかり活用し、各自治体において学校給食等の保護者負担の軽減に向けた取組を進めていただくよう通知を発出しました。
 このように、文科省において適切に対応されているものと考えています。

○倉林明子君 学校給食は、本当に、改めてその値打ちが浮き彫りになったなというのは、やっぱりコロナ禍でもあったと思うんです。
 コロナ禍で学校の一斉休業ということがありました。このとき、子供の体重が減ったということが話題になったんですね。学校給食で栄養取っていたんですよ。さらに、保護者の収入減少ということも起こりました。食料が買えない、こういうシングルマザーの声というのが届いたし、増えているんですよ。
 食材支援とかやっているNPOや支援団体等の声を聞きますと、コロナが収束しつつあるというものの、そういう支援の数が増えているという実態があるんですよ。直近ほど増えているというわけです。給食は子供たちのこれ命綱になっていると言ってもいいような状況が浮き彫りになったと思っているんです。
 そこで、確認したい。日本の子供の貧困率というのは一三・五%になっております。七人に一人は貧困状態という数になります。再分配がされております。この再分配によって子供の貧困率というのはどれだけ改善しているのか、つかんでいますか。

○政府参考人(笹川武君) お答え申し上げます。
 子供の貧困率ということでございます。
 まず最初に、相対的貧困率、これは先生も御存じと思いますけれども、可処分所得のみで判断しておりますので、医療、保育、あるいは給食といった現物給付の充実などによる効果というのは十分反映されない性格のものでございます。
 その上で申し上げれば、最新の子供の貧困率、これは今先生からお話ございましたとおり、令和二年に公表された国民生活基礎調査によって算出されて、一三・五%ということでございます。
 これが再配分でどれだけ下がったかということでございます。
 恐縮でございますけど、この点につきましては、本統計、この統計を所管している厚生労働省に確認いたしましたけれども、再配分前の子供の貧困率、これは算出、公表していないのでお答えできないということでございます。
 よろしくお願いします。

○倉林明子君 厚労省はデータ持っていないんですけれども、厚労省に委託受けた研究事業では実は計算して公表されているものありまして、これが東京都立大学の阿部彩先生によるもので、日本の相対的貧困率の動態、二〇一九年国民生活基礎調査を用いてということで既に公表されております。
 これ見ますと、子供の再分配による改善度というのは物すごく低いんですよ。特にゼロから四歳までの女性のところを見ると、何と貧困率悪化しているんですよ、再分配後。子供への再分配というのが足りないと、これははっきり言えるんじゃないかと思うんです。
 そこで、現状では給食費は生活保護世帯及び就学援助によって免除されているというものもあります。そこで、直近の免除の児童数は何人になっているのか。これ、資料も付けました。要保護及び準要保護児童生徒数の推移ということで、平成七年以降の数字が出ております。これ、直近のところを見ると、ずっと減少傾向にあるわけですね。ぐっと増えてきたのが今減少傾向にある。これ、何でなのかと。要因をどういうふうに分析しているか、御説明を。

○政府参考人(淵上孝君) お答え申し上げます。
 お尋ねの就学援助の対象の児童生徒数でございますけれども、直近の私どもの調査によりますと、令和三年度に実施をいたしました令和二年度の要保護及び準要保護児童生徒数は百三十二万四千七百三十九人、これに被災児童の就学援助の対象者を含めますと百三十三万三千七百三十二人ということでございます。
 前年と比較をして減少してきておるわけでございますけれども、幾つかの自治体にその状況を確認をいたしましたところ、そもそも全体として児童生徒数が減少しているということですとか、経済状況の変化というふうな回答が多かったところでございます。

○倉林明子君 いや、率で見ても実は下がっているんですよ。
 これ、平成十七年のところで何があったかというと、準要保護者に対する国庫補助が廃止された、一般財源化になっちゃったんですね。ここで、少なくない地方自治体で準要保護者の認定基準が厳格化されました。援助支給額の減額も行われました。これ、地方自治体で決めるということになっているものなので。
 平成二十四年、平成三十年、これ何があったかというと、生活保護基準の引下げが行われたんですね。これによって基準が、ベースが下がっちゃったんですよ。それで対象外という児童も生まれたわけです。
 そこで、文科の副大臣に来ていただいておりますので確認したいと思うんですが、お聞きしたいと思うんですけれども、これ給食費の保護者負担の自治体間格差というのが今歴然としてあります。これ解消するためにも、就学援助に対する国庫負担、これ二分の一補助していた、これ元に戻すということ必要じゃないかと。さらに、要保護基準を国の基準として、生活保護基準に対してばらばらなんですよ、今、地方自治体が。これ、一・五倍というところまで拡大すべきではないかと。速やかな検討を求めたい。いかがでしょう。

○副大臣(池田佳隆君) 倉林議員にお答えをしたいと思います。
 今議論されておりました就学援助制度は、学校教育法第十九条の規定に基づきまして、義務教育段階において経済的理由によって就学が困難な児童生徒の保護者に対して市町村が必要な援助を行うといったものでございます。準要保護者への就学援助は、要保護者に準じて支援が必要と市町村が認める者への支援でありまして、国から地方への税財源移譲がなされたいわゆる三位一体の改革によりまして、平成十七年度からは地方単独事業として整理され、地域の実情に応じて実施されているところでございます。
 文部科学省といたしましては、家庭の経済状況にかかわらず誰もが安心して教育を受けることができるように、関係省庁と連携しつつ、要保護者への国庫補助の充実、各市町村における就学援助の実施状況を毎年調査、公表することによりまして、支援の充実を促し、教育費負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。

○倉林明子君 地域の実情で今どうなっているかといったら、ばらばらになっていて、地域間格差が出ているんですよ。そういうところの問題点を指摘させていただいたということはしっかり受け止めていただきたいと思います。
 そもそも、憲法二十六条、これ、「義務教育は、これを無償とする。」という規定があるわけですよ。国の責任で学校給食費の無償化、この法を今決めるというところですから、こういう課題にも正面から向き合って検討すべきだと思います。いかがでしょうか。これ、野田大臣にお願いしたかな。

○国務大臣(野田聖子君) 学校給食費の無償化、これについては五月二十五日の本会議で岸田総理から答弁がありました。そこでは、各自治体において地域の実情に応じて御検討いただくことを指し、そういうふうにおっしゃって、そのとおりだと考えます。
 その上で、文部科学省において、安全、安心な学校給食が安定的に実施されるよう引き続き適切に対応することが重要と考えています。

○倉林明子君 これ、憲法を定めた、定めた当時、一九五一年三月十九日の国会で議論になっているんですね、教育費の無償化問題が。時の政府は、義務教育の無償をできるだけ早く広範囲に実現したいと、こう答弁しているんですよね。その対象についても言及ありまして、学用品、学校給食費、できれば交通費と、これ政府答弁です、と答えているんですよ。
 あれから七十一年でございます。速やかな検討を約束したんだけれども、いまだできていないと。これは本当に重大、責任問われる問題だと思っているんです。本法案の制定を機にこういう憲法の規定に沿った大きな一歩踏み出す、そういう決断を求めたいと思います。
 最後、もう一言どうですか。

○国務大臣(野田聖子君) 一国会議員としても、この義務教育、小学校、中学校に思うところあります。先ほども議論になりましたが、医療的ケア児は、医療的ケア児ゆえその義務教育を受けられない子供たちもまだまだこの国に存在しています。
 そういうことも含めて、しっかりと、こどもまんなかの社会をどうつくっていくか検討していきたいと思います。

○倉林明子君 終わります。