生理用品の配布 福祉事務所などに設置を / 医療従事者を守れ 支援の拡充求める(2021/4/20 厚生労働委員会)
日本共産党の倉林明子議員は20日の参院厚生労働委員会で、生理用品のハローワーク・福祉事務所等への設置、住居確保給付金の拡充を求めました。
生理用品の配布について、倉林氏は、3月の質問で求めたハローワークや福祉事務所への直接配備について、検討状況を質問。三原じゅん子厚生労働副大臣は「全国のマザーズハローワークに設置できるよう内閣府と調整している。福祉事務所についても自治体に協力を要請していく」と答弁。倉林氏は、さらにトイレの個室への設置を求めました。
また倉林氏は、住居確保給付金について、収入要件が生活保護基準に該当しても、給付金が利用できない事例が発生していると指摘。生活保護に至る前の支援策という趣旨と矛盾するとして「低すぎる収入要件を見直し、大幅に引き上げるべきだ」と迫りました。
住居確保給付金はコロナ特例として学生も利用できますが、奨学金やアルバイトで生計を維持していても、健康保険で扶養家族とされれば、対象になりません。倉林氏は「学生はたちまち困窮に陥り、学業の継続も断念せざるを得ない」として、重ねて制度の見直しを要求。厚生労働省はいずれも見直しに言及しませんでした。
日本共産党の倉林明子議員は20日の参院厚生労働委員会で、コロナ第4波に立ち向かう医療従事者をあらゆる手だてを講じて守るよう、感染防護具の配布や財政支援の拡充を求めました。
倉林氏は、医療用マスクが不足し、グローブ(非滅菌手袋)の値段が高騰している実態を示し、「国の責任で、すべての医療現場に感染防護具を届けきるべきだ」と主張しました。
そのうえで、感染防護具の確保で使えていた緊急包括支援交付金による補助(200万円と、5万円×病床数)が2020年度で終了し、21年度からは国による直接執行の補助(25万円と、5万円×病床数)となり、補助が大幅に減っていると指摘。「これでは医療機関に十分な支援を行えない。予備費も活用し補助を増額すべきだ」と迫りました。
倉林氏は、高齢者へのワクチン接種が始まるなか、希望する医療従事者の接種状況が2回目までで約15%にとどまっていることを確認。医療従事者からは「希望しても受けられるめどが立っていない」「一度もPCR検査を受けられていない」との声を紹介し、「医療従事者を守る責任は国にある。医療従事者を守る手だてを早急に講じるべきだ」と主張しました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
私からも、老健局、厚労省で大規模になっているクラスターの問題について、やっぱり懸念がこんなことになっちゃったなというのが正直なところなんですね。
これ、四月六日が初発でしたね。その後、自主検査を要請したということで、それの、その自主検査による一番最初に出たということでいうと、これ四月十四日ですね。だから、自主検査始まった、始めるというところまで初発からかなり日数掛かっているということの裏返しじゃないかと思うんです。
その上で、これ、自主検査の呼びかけに皆さん応じていただいたということは有り難いことだったと思うし、そこで大事だと思うのは、自主検査掛けて、改めて無症状の陽性者の発覚につながっているんですね。これをやっぱり早く判断できなかったというところを最大の教訓にしていただきたいと思っているんです。委員長からも、こういう検査は行政検査にならないのかという指摘も前回ありました。本当にそういうことで、厚生労働省が判断できないということはほかの霞が関もできないんですよ。そうすると、大規模クラスターがいつどこで起こってもおかしくないと、こういう実態、改めて明らかになったと思うんです。
そういう教訓として、これ初発、出た、出たらすぐ直ちに面で職場の検査を掛けると。変異株の問題もあります。そういう仕組みをきちっと厚労省、これ教訓にしてつくらないと駄目だと思います。どうでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 要は、もうおっしゃられるとおりでありますが、基本的に、やはり保健所が御判断いただく中で濃厚接触者という者を確定をいただいて、それに行政検査をやるという形であります。そうじゃなくて、厚生労働省で判断をしろという話でありますけれども、この仕組みは厚生労働省だけという話ではないというふうに思います。
他の省庁も含めてどうあるべきかということは、これは我々も検討しなきゃならぬなというふうに思っておりますが、何分その全員というわけにいきませんから、どこを検査するんだというのは本来……(発言する者あり)いや、これは本来やっぱり保健所の役割になるわけでありまして、そこが非常にもどかしいところでございますが、どういうような対応があるのかということも含めて厚生労働省の中ではいろいろと頭をひねってまいりたいというふうに思います。
○倉林明子君 頭ひねっている場合じゃないと思うんですね。直ちに判断してやれるようにしないと、霞が関クラスターなんてなったらどうするんだという思いで質問させていただいております。
厚労省だからこそこの経験を生かして、霞が関だけでやれと言っているんじゃないんですよ、これはどこでも起こり得ることだし、第四波を広げない、クラスターをあちこちで起こさせないという点からも判断が求められていると思いますので、早急に、早急にですね、どうするかと、こういう職場で起こったとき含めてですね、検査の範囲について検討を求めておきたい。すぐやってほしいということを申し上げます。
それで、通告した質問に移ります。失礼いたしました。
医療現場の支援ということで、本会議でも申し上げましたけれども、全国的に感染拡大が広がると、そういう中で、医療現場でいまだにN95のマスクがぼろぼろになるまで使っているとか、手袋が手には入るようになったけど高いんだと、三倍、五倍になっていると、値段がですね、状況あります。
確かに、直接国から無償配布するG―MISという仕組みの確立がありまして、届くところもあるんですね。しかし、届かないところもあるんです。これ、一体何%ぐらいの医療機関で活用できているのか。いかがですか。
○政府参考人(迫井正深君) 無償配布の枠組みの一つでございますG―MISによる緊急配布要請の仕組みですけれども、これ、コロナ患者を受け入れている又は発熱患者等の診療、検査を行う医療機関が欠品等により自ら調達できず、要請物資の備蓄見通しが一か月未満の場合に要請を受けて対応しているところでございまして、お尋ねの実績でございますけれども、これ、配布先に地域の医療機関や自治体も含まれておりまして単純な割合による評価、ちょっと難しいんですが、これまで、サージカルマスクは延べ三百十五機関、N95などのマスク、これは延べ二百四十一機関、アイソレーションガウンは延べ八百七十一機関といった実績になってございます。
こうした緊急配布の仕組みにつきましては周知の問題も御指摘いただいておりますけれども、厚生労働省ホームページへの事務連絡掲載あるいは大臣からの閣議後記者会見による周知のほか、都道府県による対象となり得る医療機関に対する説明会、あるいは医療機関からの配布の仕組み、G―MIS上の操作の方法等について個別の問合せでの対応などにより周知を図ってきたところでございます。
○倉林明子君 考え方としては、コロナで対応してもらったところに基本的に要請してもらったらということで、全体の医療機関のベースから見ても、相当数、桁違いにこれだけでは届かないという仕組みであることは明らかだと思うんですね。システムは優れていると思うんですよ。こういう形で供給システムができたということはあるんだけど、漏れるところは必ずあるということです。
都道府県通じたプッシュ型の無償配布ということも当初から欠乏状態のところで取り組んでいただいたんですけれども、それでもやっぱり届いていないというところあります。そうしたところでも、緊急包括支援事業の交付金ということで補助使えたんです。これ、病院なら一か所当たり二百万円にプラスして五万円掛ける病床数と、これ上限ということで、使い勝手も良くて使われてきたもの、これ令和二年度で終了ということになります。
令和三年度からは国による直接執行の補助ということになるんだけれども、問題は、病院一か所当たりの部分が二百万円だったの、同じような仕組みなんですけど、二十五万円ということで、がたっと減るんですよ。十分なやっぱり防護体制取って取り組むという大前提なんだけれども、それに対して、こういうものも使える額が大幅に減るというのは大きいと思うんですね。
対象も絞らないで、補助というものに対してきっちり増額するというのが支援、後押しになると思うんです。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今までの、四・六兆円とよく申し上げますけれども、包括支援交付金でこれを準備させていただいてかなりこれ執行いただいていると思いますが、今般これ、三次補正で今委員がおっしゃられた補助事業を組みました。
そういう意味では、これなかなか三次補正というと年度末になっておりましたので十分に申請いただけないということもございますが、繰り越して今年度も対象、できるということでございます。使い勝手は相変わらずいい使い勝手にしてありますので、そういう意味では、元からいた方々の人件費以外ならば大体使えるというような形でございますから、是非ともお使いをいただきたいというふうに思いますし、全体として予算を増やせというようなお話ですか。ですか。
これは、今ここでつぶさに申し上げられることではございません。ただ、これからも医療機関等々の経営状況というものはしっかりと我々チェックをしていきまして、地域の医療機関として持続可能なように我々としても最大限努力はしてまいりたいというふうに思っております。
○倉林明子君 この期に及んでもPPEが満足にないという事態が異常なんですよ。そう思わないと駄目だと思う。届くところ、届かないところというのもはっきり見えてきていて、これは物すごく使い勝手がいい交付金だった、これを四波に向けてやっぱり安心して使ってもらえるよというのが十分な財政措置ですよ。ここをしっかり担保すべきだということですので、必要な額をしっかり確保するようにお願いします。予備費もありますので、迅速な対応を求めておきたい。
次に、医療従事者に対するPCR検査の実施状況というのはどうなっているのか、つかんでいるところで御答弁いただきたいのと、先ほど、医療従事者に対するワクチンの接種状況について、石橋委員の方から、石橋理事の方からも質問がありました。現行二回目までで一五%だということの到達状況で、週明けに届くのは届くようだと、量は確保できそうだというの分かりましたけれども、現場の医療提供体制も非常に逼迫して、大阪だけではないです。これ五月に向けて、届く頃には医療提供体制どうなっているかというような状況の下で、高齢者にも打たんなんと、医療従事者は打てていないと。これで、物すごく今、現場の医療従事者から、ワクチンを打たないまま行かんなんという現状が残っちゃうということで、非常に声が上がってきております。
PCRの検査実施状況と併せて、医療従事者に対してワクチン安心して打てるという、従事者に対するワクチン接種というのを急がないと駄目じゃないかと思うんです。どうでしょう。
○政府参考人(正林督章君) 高齢者の施設、それから医療機関等の入所者、入院患者は重症化リスクが高いことから、地域の感染状況に応じて従事者も含め積極的な検査の実施が重要であります。このため、本年四月から六月にかけても、本年二月に緊急事態措置区域であった十都府県の歓楽街のある大都市はもとより、その他の自治体にも、地域の感染状況に応じ、高齢者施設の従事者等への検査の集中的実施計画を新たに策定し、定期的に検査を実施するよう要請しております。
この集中的実施計画の策定に当たっては、これまでの感染状況の中で院内感染が起きたことを踏まえ、医療機関での検査の実施を検討するよう要請し、四月十四日時点で集中的実施計画は五十三策定され、そのうち九つの計画で医療機関を対象として定期的な検査を実施することになっております。
それから、ワクチンについてですが、二月十七日から医療従事者等への優先接種を行っています。医療従事者等に対しては、四月十六日時点で百九十万回、約百九十万回の接種が行われており、うち一回目が約百二十万回、二回目が約七十万回となっています。一日も早く希望する方にワクチンを届けるために、引き続き各自治体と緊密に連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
○倉林明子君 やっぱりね、使命感だけにやっぱり依拠したら駄目だと思うんですね。それは、ワクチン打っていなくたって、PCR検査していなくたって医療従事者は医療現場に臨みますよ。でもね、もう第四波の勢いを前にして、もうさんざん疲弊してきた医療従事者が、またその防護具さえも不十分なまま四波立ち向かうんですよ。私は、検査とワクチン、これは本当にしっかり国の責任でやってほしい。強く、急いで取組を求めたい。
次ですね、生理の貧困について、三月の末にもお聞きしたんですけれども、その後どうかということを確認したいと思うんですね。
地域女性活躍推進交付金に補正予算で追加措置がされました。生理用品配布にも使えるということで伺っているわけですけれども、現状、まあこれからということだとは思うんですけれども、現状について取組を確認したいと思います。お願いします。
○政府参考人(林伴子君) お答え申し上げます。
コロナ禍で経済的な理由で生理用品を購入できない女性、女児がいるという生理の貧困の問題が顕在化しており、女性や女児の健康、あるいは女性の女性としての尊厳に関わる重要な課題だというふうに認識しております。
委員御指摘の地域女性活躍推進交付金に新たにつながりサポート型というのを設けまして、困難や不安を抱える女性や女児たちへの寄り添った相談支援の一環として、生理用品の提供を行うことを可能にしたところでございます。提供場所については特に制約を設けておりません。地方公共団体や各学校などで、生理用品の提供を一つのきっかけとして、生理の貧困にある女児の背景や事情に丁寧に向き合って、きめの細かい寄り添った相談支援を充実させていきたいと思っております。四月十二日から公募を開始をいたしたところでございます。
厚生労働省始め関係省庁と連携して、多くの地方公共団体でこの交付金の活用が進みますよう力を尽くしてまいりたいと思います。
○倉林明子君 広く使ってもらえるようにということでの御説明だったかと思います。生理の貧困、可視化されて、やっぱり直ちに届くようにということで取組を急いでいただきたいと思います。
そこで、厚労省とも連携してというお話もございました。前回、ハローワークとか福祉事務所などにも直接配備ということも厚労省やるべきじゃないかということで求めましたけれども、検討状況、結果についてはいかがでしょう。
○副大臣(三原じゅん子君) 生理用品にお困りの女性に対して、政府としては、先般拡充された、今おっしゃいました地域女性活躍推進交付金において、NPO等によるアウトリーチ型支援の中で生理用品の提供を進めることとされたものと承知しております。
厚生労働省としても、生理用品を含めて困難や不安を抱える女性に寄り添い支援するため、交付金事業を所管の内閣府と連携して取り組んでいくということでございます。具体的には、委員御提案のハローワーク、特に、子育て中の女性等を主な対象とするマザーズハローワークにおいても生理用品を配布することができるよう、NPO等と調整を進めてまいりたいと思います。また、福祉事務所を設置する地方自治体に対しても、このような取組への協力を要請してまいりたいと思います。
○倉林明子君 マザーズハローワークは全国で二十一か所しかありません。マザーズコーナーでいいますと百八十三か所あります。福祉事務所は相当規模になります。やっぱり広く身近なところで手にすることができるように、人に言ってもらうというのはなかなかハードル高いので、トイレの個室にきちんと置くようにというところにまで目配りを是非お願いしたい、前に進めていただきたいと思います。
内閣についてはここまでですので、御退席いただいて結構です。
○委員長(小川克巳君) 林局長におかれては御退席いただいて結構です。
○倉林明子君 次に、新型コロナの関係で、住居確保給付金について質問したいと思うんですね。
これ、そもそも住居確保給付金は生活困窮者自立支援制度の一つということで、その目的は生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るものであると、これ間違いないですね。イエスかノーかで。
○政府参考人(橋本泰宏君) 御指摘の住居確保給付金でございますが、生活困窮者自立支援法に基づきまして、離職等により生活に困窮し住居を失うおそれがある、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある生活困窮者に対しまして、求職活動等を要件に家賃の支援を行うものでございます。生活困窮者の自立の促進を図ることを目的としております。
○倉林明子君 新型コロナの影響で生活保護基準以下に収入が落ち込んでいるにもかかわらず、この住居確保給付金については収入基準を上回って利用できないと、こういう事例が実際に発生しているんですね。何で、このようなことが何で起こるのかと。実態についても把握しているでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 家賃を支援いたします住居確保給付金につきましては、市町村民税が非課税となる収入を参考として設定した基準額と申請者の家賃額、これを合計した額を収入基準額といたしまして支給の可否を判断しております。一方、最低限度の生活を保障するための生活保護につきましては、年齢ですとか、世帯の属性ですとか、こういった個々の状況によって最低生活費がきめ細かく設定されておりまして、その最低生活費を基に支給の可否を判断しております。
このため、きめ細かな仕組みを取っております生活保護と、可能な限り簡素な仕組みとして迅速に支給できるようにしている住居確保給付金とでは要件の設定方法というものが若干異なっておりますので、単月の収入だけで見た場合には生活保護の対象にはなるけれども、住居確保給付金の対象とはならない、そういうケースが生じ得るということは事実でございます。
そうは申しましても、総合的に見ますと、住居確保給付金につきましては、生活費として六か月分程度の預貯金の保有を認めておりますほか、自家用車等その他の資産の保有に制限を設けていないということもございますので、生活保護制度と比べて幅広く利用が可能な制度となっている、そのように考えております。
○倉林明子君 資産のある人は幅広く使えるということだけど、資産や自動車ない人は収入要件で生活保護以下でも、だと受けられないと、利用できないと、そういう仕組みが本来の趣旨とちょっとずれているんじゃないかと、矛盾しているんじゃないかと思うんです。
制度の趣旨からしても、そもそもこれ低過ぎる収入要件になっていると言いたいと思うんです。この収入要件の見直しというのは必要じゃないでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 今、収入基準の額につきまして、低過ぎるというふうな指摘があったというふうなことをおっしゃいました。
最初に補助金としてスタートしたときには、この市町村民税が非課税となる収入を参考として設定した基準額、そことの丈比べでやっておったわけでございますが、その後の制度改善といたしまして、家賃額というところも合計した額というところを加えた形で収入基準額としているというふうな経緯でございます。
それで、今申し上げましたように、最低限度の生活を保障することを目的とする生活保護制度とは異なって、家賃支援ということを目的としています住居確保給付金でございますので、その趣旨から、とにかく可能な限り簡素な仕組みで早くお届けするということを目的として現実的な今の運用をしているわけでございまして、これはこれで一つの、一定の合理性があるものとして御理解いただきたいと思います。
○倉林明子君 紹介したように、生活保護基準以下でもこれ使えないというようなことが起こっていて、その矛盾の解消というのは要るんじゃないかという意味で申し上げているんですね。大幅な引上げということは是非検討していただきたい。
ちょっと併せて、これ、令和二年度中に新規申請した人に限って最大十二か月までの延長措置がとられたということです。これはこれで評価したいと思うんですね。しかし、新規申請者に関して見ますと、最大九か月でおしまいということになっております。コロナの収束というのが本当に見えないんですね。だけど、この給付金の活用はお尻が切られるということになるんですね。やっぱりこれ延長を可能にするべきだということを言いたい、一点。
さらに、これ、奨学金とアルバイトで生計を立てて下宿生活していると、こういう人たちが本当今困っているんだけれど、この住宅確保給付金は使えないんですね。なぜ使えないかというと、健康保険で扶養家族になっている人は対象にならないんですね。私、こういう要件についても、実態見て困窮にたちまち陥ってしまうこと明らかなので、対象としても見直すべきじゃないか、あっ、要件として見直すべきじゃないかと。
コロナ特例は、失業、廃業でなくとも支給対象としたり、求職活動を要件としないと、極めて要件本当に緩和をして取り組んでもらってきたことだと思っております。ワーキングプアの人たち、ネットカフェで生活するような人たちに対しても対応していくということで、大変大きな役割があると思っているんです。指摘したような制度、今後、第四波に向けてもこうした制度の見直しというのは必要だと思うんですけど、どうでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) まず、コロナ特例の件でございますけれども、これまで住居確保給付金につきましては、離職や廃業には至っていないけれども休業等により収入が低下した方を支給対象に加えましたほか、新型コロナウイルス感染症の特例といたしまして、令和二年度中の新規申請者について支給期間を最低九か月から十二か月まで延長いたしました。また、追加的な支援策といたしまして、令和三年六月までの間は、支給が終了した方に対して三か月間の再支給を可能とするというふうな対応をしてきております。
これらの支給期間の延長ですとか再支給につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例でございますので、これを恒久的な措置とするものではございませんけれども、厚労省としては、新型コロナ感染症の今後の動向等も踏まえて、必要な方に確実に支援が届くように努めてまいりたいと思います。
また、もう一点、学生についての御指摘いただきました。
住居確保給付金は、住居を失うおそれがある生活困窮者に対しまして、求職活動等を要件として家賃相当額を支給するものでございますので、学生の就学の継続ということが目的ではなくて、安定した住居の確保と就労による自立を図るということが目的でございます。
学生の場合には、基本的にはこの支給要件であります主たる生計維持者というふうなことに該当しませんので支給対象者にならないわけでございますが、例えば、専らアルバイトによりまして学費とか生活費等を自ら賄っていた学生がこれまでのアルバイトがなくなったため住居を失うおそれが生じて別のアルバイトを探しているような場合には、この制度の趣旨にも合致いたしますので住居確保給付金が例外的に支給される、こういった場合もございます。
○倉林明子君 それはまれなケースなんですよ、最後言わはったのはね。学生さんがやっぱり住み続けられない、住居を失うと、これ、就業の継続も断念せざるを得ないというようなことあるんです。住居確保給付金、広くやっぱり対象拡充して、追い出されるようなことがないようにと、今家を失うことがないようにと、つなぎですから。
大臣、最後、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 主たる生計維持者という話でございますが、例えば、児童養護施設等々を出られた後、自ら自立されていながら勉学をやられている方々、こういう方々は当然、自分で働きながら勉学学ばれていますからこれは対象になり得ると思いますが、扶養されておられるという話になると、そこは自ら生計維持しているわけじゃないので、主たる維持者じゃございませんから、これはなかなか難しいと。
ですから、要するに、扶養外していただければそれは当然のごとく対象になる可能性は十二分にあるというふうに思っております。
○倉林明子君 引き続きやらせていただきます。
終わります。