年金 委託業者のデータ入力ミス 減額73万人の可能性 倉林氏 全対象者控除求める / 医師の過労死を防げ 倉林氏 抜本的な増員を要求(厚生労働委員会)
(資料があります)
日本共産党の倉林明子議員は27日の参院厚生労働委員会で、日本年金機構の委託業者によるデータの入力ミスや入力漏れによって所得税が控除されず過剰に徴収され、年金も過少に支給されていた問題で、厚労省が委託業者の契約違反を放置していたことを追及するとともに、全対象者に所得税の公的年金控除を行うよう求めました。
倉林氏は、データ入力を請け負った委託業者が契約上禁止されている再委託を海外業者に行っていた実態を厚労省はいつ把握したのかと追及。高橋俊之年金管理審議官は「1月5日に機構から報告を受けた」と答弁し、同省が契約違反の実態を把握しながら放置していたことがわかりました。
また倉林氏は、控除の申告書が未提出で、過剰に10%の所得税を徴収され、年金額も減った可能性がある受給者が72・8万人も残っていると指摘し、「残る対象者にも(控除後の)税率5%を適用すべきだ」と要求。高橋審議官は、未提出の受給者には4月下旬に簡易な申告書を送付し、提出を促したいと述べましたが、税率5%適用については言明しませんでした。
日本共産党の倉林明子参議院議員は27日の厚生労働委員会で、医師の過労死を生み出す長時間労働の解消のため、労働基準法が守られる環境を整備する責任は政府にあると指摘し、医師・看護師の増員を求めました。
倉林氏は、全国医師ユニオンの調査で、当直明けの日も通常勤務になるとの回答が全体の8割に上っており、連続32時間もの超長時間勤務であり、夜勤として扱うべきだと指摘。労働時間や休日などの正確な実態把握をもとめました。加藤勝信厚労相は、来年度に調査すると答えました。
倉林氏は、長時間労働は、医療の安全性に深刻な影響を及ぼすとして、法規制を待たずに、緊急に連続労働時間の上限の目安を大臣告示として示すべきだと主張しました。
厚労省の検討会は、医師の労働時間短縮の緊急対策として、医師の業務のうち、静脈注射などを看護師などに分担させるタスク・シフティング(業務の移管)の推進を提起しています。
倉林氏は、診療報酬改定で病棟の看護師配置の減少が懸念されるなかで業務を移管すれば、看護師の過重労働を招くと批判。重ねて医師の抜本的な増員を求めました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
二十九日に年金集中の審議をしようということで決まりましたので、今日は幾つか確認ということで、年金問題、お聞きしておきたいと思います。
二十日、年金機構がこの問題発覚後、初めて記者会見をされております。そこで示された資料を私もいただきました。ここで、委託業者の契約違反について四項目が挙げられております。納品の遅れと入力漏れが一つ。二つが相当数のデータ誤り。さらに、三つ目が海外業者への再委託。四つ目が報告等未提出、虚偽ということです。
これ、それぞれの項目ごとに違反を厚労省が把握した時期というのを特定していただけますか。
○政府参考人(高橋俊之君) お答え申し上げます。
今回の委託業者の問題、契約は一つでございまして、四つの事案が重なり合いながらも順次起きたものでございまして、日本年金機構から年金局の方にはその都度、順次報告を受けてございます。
四つの事象ごとに申し上げますと、まず納品遅れ、入力漏れの、特に入力漏れでございますけれども、これは二月の六日より順次発送した振り込み通知書に基づきまして、二月九日からコールセンターに問合せが増加したと。その時点で委託業者の入力漏れによる源泉徴収の誤りがあるということが機構の方で徐々に分かってまいりまして、二月十三日に機構より一報を受けてございます。
また、二番目の、作業手順を遵守せず相当数のデータ誤りの件でございますけれども、このうちの一つ、二十九年分の源泉徴収票の氏名の誤りにつきましては、これは一月十二日から源泉徴収票を発送しておりまして、十五日頃から機構のコールセンターで誤りの苦情が増加しておりまして、十九日に機構より年金局に一報が来てございます。また、三十年源泉徴収税額についての入力誤りの件でございますけれども、これにつきましては二月の十三日に機構より報告を受けております。
それから、三つ目の、海外の関連事業者に無断で再委託をしたということの件でございますけれども、これにつきましては十二月末に機構のホームページに情報提供があり、一月四日に機構が把握して、翌五日に年金局に一報があった次第でございます。
そのほか、情報の未提出、報告書等の未提出、虚偽等につきましては、これらの事案の報告がある中で、逐次説明を聞いてございます。
○倉林明子君 いや、ちょっと聞き取りにくかったところもあるんだけれども、前回の質疑の中で、こういう違反事項について十一月、十二月頃にはつかんでいたという説明もあったと思うんだけど、今、明確な御説明、ちょっと聞き取りにくかったので確認をさせてほしい。いかがです。
○政府参考人(高橋俊之君) 十一月や十二月頃というのは、機構のその契約を直接担当している、SAY企画との間の直接対応している機構の担当者が、そこのところの十分な体制が整ってない、あるいは異なる手順でやっていると、こういうことを知って、しっかりやるように指示をした、こういうようなことでございまして、この時点では厚労省の方には報告はございませんで、一月以降、一月また二月に順次事案が生じ、報告があった次第でございます。
○倉林明子君 いや、結局、年が明けてからしか分からんかったということですね。それも重大な問題だというふうに思います。
さらに、報道を見ておりますと、これ資料付けておりますけれども、これ四月までに何とか一定数については源泉徴収を正しくしたものとしてやっていくんだということなんだけれども、私、問題だと思っているのは、これ資料を付けていますけれども、五や一〇という数字が入っているのは、一〇パーですね、ほぼ、の税率、公的年金で基礎控除ができていないという方がいまだあるんですよね。それは一度も提出されていないという方々で、実はこういう人が七十二・八万人まだ残っているということだと思うんですよ。
未解決部分が、私はここ明確にした対応が必要だと思うんだけれども、ここに対しては、私は、五パーをしっかり適用すると。今回、いろいろおっしゃるんだけれども、提出できなかった人たちについていえば、周知が悪かったというのがあると思うんですよ。そういうことを踏まえたら、この五パーということの適用ということを未提出の方々についても行うべきだ。どうでしょう。
○政府参考人(高橋俊之君) お答え申し上げます。
この年金からの源泉徴収につきましては、所得税法の規定におきまして、扶養親族等申告書を提出した居住者については五%、五・一〇五%の税率とする、提出のない者には一〇・二一%の税率で源泉徴収額を計算すると。これは法律に規定がございまして、そういう意味で、今回、三十年分の扶養親族等申告書につきまして、御提出がなかなか難しくなった方が増えてございます。これにつきましては、今御指摘のように、残り七十二・八万人でございますので、今後、四月下旬に分かりやすい申告書の様式とチラシを入れたものをお送りしまして、是非とも提出していただいて、五%の適用をするというふうにしてまいりたいと思っております。
○倉林明子君 更に議論を深めたいと思います。私はやっぱり、しっかりこういう方々に対しても配慮できるように考えるべきだと思いますね。
その上で、水島理事長に一点だけ確認したいと思うんです。
私、三月二十日、予算委員会、午前中にこの点に関して質疑させていただいた。私、明確な謝罪いただいたという印象は全く受けることできませんでした。その後の記者会見で謝罪されました。
一体いつ謝罪しようという判断されたんでしょうか。
○参考人(水島藤一郎君) 本事案が発生をいたしまして以来、受給者の皆様方には大変御迷惑をお掛けしたと常々考えてまいりました。常におわびの気持ちを持ちながら、少しでも受給者の皆様に御迷惑をお掛けしないようにと全力で事案の対処に当たってまいりました。
一方で、今回の問題につきましては、先ほど年金管理審議官からも申し上げましたとおり、単一の契約に基づく四つの事案がございました。全体像を整理した上で公表する必要があると考えていたところでございますが、三月後半に入りまして、四月支払時に向けた対応のめどが付きました。また、委託業者による契約違反行為の全貌がおおむね把握できたところでございます。
このため、三月二十日でございますが、厚生労働大臣の御指示も踏まえまして、今回の一連の事態の内容とこれらに対する取組について直ちに公表し、おわびを申し上げるということにした次第でございます。
○倉林明子君 ちっとも直ちにの報告じゃなかったですよ。改めて二十九日にしっかり議論は深めたいと思います。
ここで年金の質問終わりますので、退出していただいて結構です。
○委員長(島村大君) 水島理事長は御退席いただいて結構でございます。
○倉林明子君 医師の働き方改革について、私、質問したいと思います。
これ検討会でプレゼンテーションを行いました中原のり子さん、働き方改革でもおいでいただいたようですけれども、小児科医の御主人を一九九九年に亡くされております。享年四十四歳。三十二時間連続勤務の当直が月八回、こういう激務の中で、病院の屋上から身を投げたという過労死、自殺でありました。
これ、医師の働き改革に当たって、私、出発点として、過労死、過労自殺生み出す、こんな働き方というのは本当に一刻も早く改善していくべきだ、勤務環境改善最優先であるべきだと思うんですよ。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(加藤勝信君) 私も中原さんからお話、直接聞かせていただきました。
まさに医師の健康確保、これしっかり図っていく、それは、医師もちろん御本人、また御家族のためであります。それから同時に、やはり医療というものは、国民それぞれ、皆さん方につながっていくわけでありますから、そうした医療の質、安全が確保されているという観点も含めて、医師における働き方改革、これはしっかり進めていかなければならないと思っております。
現在、医師の働き方改革に関する検討会を開催し、時間外労働規制の具体的な在り方と、また労働時間短縮策についても検討を進めております。御指摘のように、単に時間外労働規制の在り方を検討するだけではなくて、まさに勤務環境を具体的にどのように改善していくのか、また、その話がなければ前に進まないという御指摘はそのとおりだと思います。
検討会において、二月末には緊急的な取組というものがまとめられました。静脈注射や診断書の代行入力等について原則医師以外の職種により分担するいわゆるタスクシフティング、また、各医療機関の置かれた状況に応じ、当直明けの勤務負担の緩和や複数主治医制の導入等を検討する具体的な取組を盛り込んだところでございますので、まずはそうしたことも含めて、各医療機関において医師の勤務環境改善、これが進んでいくように我々もしっかりと取り組ませていただきたいと思っております。
○倉林明子君 そこで、今御紹介もあった検討会がまとめた緊急的な取組ということで私大事だと思うのは、客観的に労働時間をしっかりつかむ、ここが医師のところは本当にできていないんですよ。その上、三六協定、これも定めがないとか、定めがあっても守られていない、こういう実態あると思うんだけれども、私、これ、医政局がしっかり実態つかむって必要だと思うんですよ。どうでしょう。
○政府参考人(武田俊彦君) 御指摘の医師の在院時間につきましては、厚生労働科学特別研究による勤務医のアンケート調査によりまして、診療時間、診療外時間、待機時間、それぞれ把握しておりますので、この合計時間が在院時間ということになりますけれども、これによって、平均的には週約五十七時間であるという実態を把握をしております。
また、三六協定の定めなく、又は定めを超えた時間外労働といった状況につきましては、勤務医個人単位では把握をしておりませんけれども、四病院団体協議会の調査におきまして、約一五%の病院が三六協定を締結していないということでございますので、これらの病院の中では時間外労働が発生している場合もあると推察をしているところでございます。
医師の働き方検討会におきましては、こうした勤務医の実態を分析したデータについてもお示しをしながら、医療系を含む労働組合の団体の方、若手勤務医も構成員として議論に参加していただいて、ただいま検討のための議論を行っているところでございます。
○倉林明子君 いや、実際、労働側入っているという説明もあったけれども、ここには医師の労働者は入っていませんよね。そういう要望も承っております。実際の労働者側の医師ということで参加いただくことは私必要だというふうに思います。
おっしゃったように、医政局そのものがつかむということにはなっていないんですよね。そういう意味では推計というようなことになるので、それきっちりつかむというところを積極的に求めておきたいというふうに思います。
中原さんの御主人も、労災申請で当初、労働時間、みなされなかったのが当直なんですね。これ、ほとんど業務のないものが宿直で、業務があったら時間外労働ということになると思うわけです。
そこで、資料の三枚目を見ていただきたいと思います。これ、医師の組合、全国医師ユニオンが実態調査されたもののデータになっております。
これ、一番左の上ですけれども、八割を超えて通常業務があるということになっているので、実態、時間外労働だということだと思うんです。この当直明けが通常勤務になっている、こういう人たちが、グラフ見てもらったら分かるように、八割なんですよ。三十二時間連続ということで超長時間労働になっているし、加えて、休みが取れていないという人が本当に多いという実態が見て取れるデータになっております。
私、医師の実態を、この調査を見るだけでも、当直というのは実態がなくなっている、夜勤として扱うべき性格になってきているんじゃないかと。そういう上でも、医師の正確な労働時間、三六協定の締結、適正な残業代の支払、休日の付与、こういったことを政府がしっかりつかむべきだと思うんですけれども、いかがですか。重ねて聞きます。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、宿日直についてのお話がありました。医師の在院時間が、それが労働時間に当たるかどうか、これは個々の勤務実態を踏まえて判断をしていかなければいけないんだろうと考えております。
現在把握しているデータ、厚生労働科学特別研究による勤務医のアンケート調査によって診療時間、診療外時間、待機時間の合計を把握して、先ほどお話し申し上げた、平均して五十七時間というお話をさせていただきましたが、更に正確な労働時間の把握をするため、医師の勤務実態、これをしっかり分析しようということで、一分単位で計測するタイムスタディー調査、今進めさせていただいております。またさらに、休日の付与状況についても、平成二十八年六月一か月の状況として、厚生労働省の委託調査において平均で五・五日を取ることができたとする結果もあるところでございます。
ただ、いずれにしても、医師の働き方に関する検討会において、本年二月末に医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組もまとめました。今後、そうした取組が各医療機関で実際どう行われているか、こういった調査を今年度中にすることにしておりまして、その中においては、御指摘の労働時間や三六協定の締結、残業代の支払、休日の付与に係る状況についても把握をしていきたいと考えております。
○倉林明子君 医療現場で労基法違反というのがこれ容認し続けることになるということはもう許されないということだと思うわけです。これは医者の命の問題ということにとどまらず、医療の安全性にも重大な影響を与えるという観点から責任は重大だと思うんです。
当直明けの連続勤務で集中力、判断力の低下、先ほどのユニオンの調査結果でいいますと、大幅に低下、やや低下、非常に多い比率になっております。さらに、診療上のミス、これも七割が当直明けだとあるということで指摘しているんですね。
そういう意味でいいますと、交通事故が大変多いということで、厚生労働省が自動車運転者の労働時間、これに対しては法律ではないけれども告示という形で長時間労働の上限を定めるということ等の基準を示しております。私、今すぐ労基法が守れるような現場の実態ではないということを重々踏まえた上で、緊急的に目安として告示で同様の基準を示していく、労働時間についてや中身は本当に検討必要だと思うんだけれども、上限ここよということの緊急的な目安、告示で示すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、先ほど調査やりますと申し上げたのは、この四月から始まりますので、今年度中と申し上げましたが、来年度中ということで、済みませんでした、訂正させていただきます。
それから、今お話がありました、法的措置とは別に何らかの対応を取るべきではないかという御指摘がございました。
医師に関しては、今委員からも御指摘ありますように、長時間労働という問題もあるわけでありまして、今回、罰則付きの時間外労働規制の対象とはしておりますけれども、一方では、求めがあれば診療を拒んではならないという応招義務が課せられていることなどの特殊性を踏まえた対応が必要ということでございますので、働き方改革実行計画においては、改正法の施行期日の五年後を目途に規制を適用する、そして、それまで検討の場を設けて、二年後を目途に規制の具体的な在り方、そして労働時間の短縮等について検討し結論を得るとされているところでございまして、先ほど申し上げた医師の働き方改革に関する検討会が今立ち上げられ、議論が進んでいるところでございます。
中間的な論点整理でも、時間外労働規制の在り方については、現状を変えていくことや長時間労働をできるだけ短くする方向に向かうことを前提に議論すべきである、また、医師の長時間労働の現状、地域医療の実態、医療機関の役割や診療科ごとの多様性を踏まえて時間外労働の上限時間を設定する必要があるといった意見をいただいておりますので、今、実態を考慮しながら、しっかり検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。
いずれにしても、医師の健康確保、そして提供する医療の質や安全を確保するという観点から、医師の長時間労働を是正をしていくということは大変重要であります。我々も、現行の中で対応できるものはしっかり対応し、また検討すべきものはしっかりとその検討を進めていきたいというふうに考えております。
○倉林明子君 長いんだけど、聞いたことに答えがなかったんですよ。長時間の上限目安となる告示出したらどうかと。それも含めた検討をしてくれるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今、先ほど申し上げた二年後、したがって平成三十一年三月末を目途に規制の具体的な在り方、労働時間の短縮等について結論を得、そして、それに向かって対応していくということにしているところでございますので、あくまでも法規制という中で議論をさせていただいているということでございます。
○倉林明子君 法規制の前にやれることがあるんじゃないかという具体的提案なんだから、しっかり受け止めて検討していただきたいということを言っておきます。
そこで、さっきも出ていたタスクシフティングの話というのは、私、リスクがあるというふうに思っているんです。それは何でかといいますと、今回、さっき静脈注射の話もされたけれども、受皿はどこかといったら看護師さんになっていくわけですよ。その看護師さんの今回の診療報酬改定はどうかといいますと、最高七対一の入院基本料のところが今度十対一が基本ということで、看護職員を増やすと、七対一を確保するというインセンティブは、これなくなってくるんじゃないかと思うんです。七対一で誘導し過ぎたという議論あるようですけれども、体制取れたという点では私一つ大きな一歩だったと思うんです。ところが、これ十対一ということが基本で誘導されれば体制弱くなるのは、私はっきりしていると思う。
この看護師さんが今どうなっているかということで一枚資料付けておきました。これ、医労連が五年ごとにやっているやつですが、一九八八年と比べて切迫流産や流産が夜勤勤務している人たちのところで増えているんですよ。母性の危機というようなところが現場では進んでいるんです。私は、こういうところにシフトしようということになれば、体制減らして仕事を増やす、医師の負担は一定軽減できるかもしれないけれども、看護現場では過重、超過勤務を招くということになるんじゃないかと思うんですよ。どうですか。
○政府参考人(武田俊彦君) 医師の働き方に関する検討会で議論を進めておりますけれども、本年二月二十七日に取りまとめられた医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組の中におきまして、医師から他職種へのタスクシフティングの取組が盛り込まれているところでございまして、具体的には、今回実施された医療機関に対する調査結果におきまして、おおむね医師以外の職種が実施している静脈採血、静脈注射等において原則医師以外の職種により分担して実施することで医師の負担を軽減することとしているところでございます。
御指摘のとおり、医師の行われている医行為の中で、他職種で分担をしていくというようなことになって看護に業務が集中するのではないかという御指摘でございますけれども、この検討会の議論におきましても、看護職員にばかり業務が集中しないよう多職種チームでの総合的な検討が必要ではないかという御意見も出ているところでございまして、私ども、このタスクシフティングに当たりましては、他職種における適切な役割の整理を行うことにより、より効率的な医療の提供を推進していく必要があると認識しているところでございます。
○倉林明子君 だから、検討会でも看護師さんのところに行き過ぎるんじゃないかという心配出るほどなんですよ。そういう実態なんですよ。
私、この問題解決していく上には、OECDと比較したら十万人も医者が少ない、ここをしっかり見ないと駄目だというふうに思うんです。医師も人間、労働基準法が守られる職場環境を整備する、そういう責任は政府にあるわけですよ。診療報酬上もしっかり手当てして、守れる体制をつくるのかどうか。その必要数というのを、増員、増やしていくという必要数をしっかり割り出さないと極めて無責任になると。
これの続きはまたやらせていただきます。終わります。