倉林明子

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妊娠・育休 不利益なくせ 育児・介護法改正で要求(2024/5/23 厚生労働委員会)

(議事録は後日更新いたします)

 改正育児・介護休業法が24日の参院本会議で自民、公明、立民、維新、日本共産党などの賛成多数で可決・成立しました。同法は、子育て中の親が残業免除を申請できる期間や看護休暇制度の対象拡充、3歳~小学校就学前の子を持つ親がテレワークなど複数の働き方を選べる制度の導入を企業に義務付けることなどを盛り込んでいます。

 日本共産党の倉林明子議員は23日の参院厚生労働委員会で、正社員の女性が妊娠判明時に退職を勧告されたり、育休からの復帰時に雇用契約を非正規雇用に変更し、契約期間が切れれば雇い止めにされるなどの実態があるとして、政府の姿勢をただしました。

 倉林氏は「妊娠、育休取得を口実にした労働者への不利益取り扱いではないか」と質問。武見敬三厚労相は「妊娠を理由とした解雇や契約変更の強要、雇い止めは育介法で禁止されている」と答えました。倉林氏は、禁止されている不利益取り扱いが横行しているとして、正確な実態把握を求めました。

 また、育児休業の取得率は出産した労働者数を分母としており、マタハラなどで出産前に退職する労働者が多ければ、分母が小さくなり取得率が上がるのではと質問。厚労省の堀井奈津子雇用環境・均等局長は出産前の退職者は「分母には含まれない」と認めました。

 また、国が高い水準の子育てサポート企業を認定する「プラチナくるみん」の認定基準には、子が1歳になった時点の在職者割合が含まれます。倉林氏は「育休取得後に契約社員に変更し、契約期間満了後に雇い止めをしている事業主でも認定基準を満たすことになる」と追及。堀井局長は「雇用形態が変わっていても、雇用が継続していれば基準を満たす」と答弁。倉林氏は「雇い止めをしている企業に政府がお墨付きを与えることになる」と批判しました。


議事録を読む(未定稿)
(この会議録は未定稿です)

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 男女とも、育児、介護といった労働者の家庭責任や、私生活における希望に対応しつつ仕事やキャリア形成と両立するために、私は、最大の障壁になっているのが長時間労働だと、長時間労働にほかならないと思うわけです。両立支援制度を充実したとしても、職場全体が長時間労働を前提とした働き方となっていれば制度を利用することに労働者自身も踏み切れない、こういう実態があるわけです。
 全ての労働者の労働時間の短縮こそ両立支援を実現する前提となると思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のとおり、長時間労働の是正というのは、仕事と育児、介護の両立支援を推進する上に当たって最も重要な課題だと認識をしております。
 今回の法案では、次世代育成支援対策推進法の改正により、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に、育児中の労働者以外も含めた労働時間の状況に関する、これ、数値目標の設定を義務付けるといったようなことが盛り込まれております。こうした取組を推進していくことにより、長時間労働の是正に向けて取り組んでいきたいと思います。

○倉林明子君 全くないとは言いませんけれども、極めて狭い範囲、実効性が問われる問題だと思うんですね。
 私、さらに育児、介護に重大な影響を及ぼすものとして、転勤命令、これに対して踏み込んだ対策の提案がないんですね。転勤が、多くの場合、配偶者である女性のキャリア形成阻害するというだけじゃなくて、転勤命令が結婚や出産、育児をためらわせると、こういう実態についてはどう把握しているでしょうか、参考人。

○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。
 倉林委員御指摘のとおり、転勤は、結婚や子供を持つことなど、労働者の生活に大きな影響を及ぼすものでございまして、そのようなライフイベントに関して労働者が転勤経験に照らして困難を感じるという調査結果があることも承知をしております。このため、転勤に関する雇用管理においては、企業の事業運営の都合や人材育成などの観点と労働者の意向や事情への配慮との間で折り合いを付けることが大変重要であるというふうに考えております。
 このような観点から、厚生労働省といたしましては、事業主が転勤の在り方を見直す際に参考とするポイント、これをまとめた資料を作成をしているほか、特に転勤により育児や介護が困難となる労働者については、育児・介護休業法により、その状況に事業主は配慮をしなければならないこととされており、これらの周知に取り組んでいるところでございます。

○倉林明子君 二〇一七年の調査ではあるんですけれども、JILPTの調査がありまして、これ見ますと、転勤後、配偶者がそれまでの仕事を辞めた割合、国内転勤で三割と、海外の場合だと五割というような結果も出ているんですね。辞めざるを得ないという選択に追い込まれている多くは女性だということもよく踏まえて対策が要ると思うんです。
 そこで、労働者が仕事と育児、介護の両立を困難と、例えば国内転勤三割、海外転勤五割というような数字があることを踏まえれば、この両立困難になるような転勤命令については規制すると、明確に、そういう法改正要るんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(武見敬三君) 育児・介護休業法においては、仕事と生活の両立支援の観点から、転勤により育児や介護が困難となる労働者の状況への配慮を事業主に義務付けました。
 しかしながら、転勤を含む配慮の変更というのは、就業規則などに根拠があれば使用者が広い裁量を持つと解されておりまして、これを更に厳しく規制するということは企業の事業運営や人材育成を困難とさせる懸念や企業の配転命令権との関係で慎重にこれ検討する必要があると考えています。
 一方で、今回の法案においては、子や家庭の様々な事情に対応できるよう、勤務地を含む労働者の個別の意向の確認、そしてその意向への配慮を今度は事業主に義務付けるということを更に盛り込みました。引き続き、転勤に関する配慮義務については、この周知に取り組むとともに、法案が成立した場合には個別の意向の確認とその意向への配慮義務の内容についても周知徹底を図っていきたいと考えます。

○倉林明子君 配慮義務と意向確認ということなんだけれども、実際には、会社からの命令があった場合、拒否するということについては本当に大変ですよね、首も覚悟でという状況、やっぱり変わらないんですよね。両立支援を阻害する長時間労働もそうですけれども、こういった転勤命令については両立支援という観点からやっぱりもう一つ踏み込むべきだというふうに思うんですよ。阻害する要因取り除いていくということなしに、もう制度の活用って幾ら掲げても進んでいかないということがあると思うんです。そのことを指摘したい。
 そこで、育休の取得率についてです。女性では八割と、そして男性も、目標を大きく下回るものの、過去最高の一七%を超えたということです。
 一方で、コロナ禍で何が起こったかというと、マタハラ解雇、これが相次いだんですね。正社員女性が妊娠判明時に退職を勧告されると、育休からの復帰の際に、正社員ですよ、復帰したら契約社員に変更させられると、そして契約期間が切れれば雇い止めにすると、こういった相談が組合に多く寄せられたというのがコロナのときだったんです。コロナが五類に移行してからも、現場でどういうことが起こっているかというと、取得させてくれるんだけれども、復帰する際には、非正規への転換、左遷職場への移動、こういう相談が続いています。私のところにもありました。
 こういうふうに、妊娠、育休取得を口実にした、これ明らかな労働者に対する不利益扱いだと思うんですけれども、どうかと。そして、こうした実態、コロナ以降、組合への相談も相次いでいるということですけれども、実態をきちんとつかむべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(武見敬三君) 事業主が妊娠、出産、育児休業等の取得を理由にして、解雇やそれから退職又は正社員を非正規雇用労働者とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと、それから期間を定めて雇用される者について雇い止めをすることなどの不利益取扱いをすることは、これ、育児・介護休業法によりましてこれ禁止をされております。また、育児・介護休業法の指針に基づき、事業主は育児休業取得後の労働者の希望に応じて原則として原職又は原職相当に復帰させるよう配慮することが求められております。
 厚生労働省としては、この不利益取扱いを受けた労働者から申出を受けたときなどには都道府県労働局長による紛争解決援助であるとか事業主に対する助言、指導などを行っておりまして、これらを通じて実態把握も進めていきたいと、こう考えます。

○倉林明子君 いやいや、どんな実態あるかつかんでいますかというところ、回答なかったようですけれども、どうですか。

○政府参考人(堀井奈津子君) 数字も含めてということで、私からお答えをさせていただきます。
 今大臣からお答えございましたが、不利益取扱いを受けた労働者から相談があると、そういったものにつきましては、例えば令和四年度、育児・介護休業法に関する労働局への相談件数は大体五千件ぐらいございました。したがいまして、こういった御相談内容につきましては法違反があるかどうかということを確認をし、法違反があるものについては都道府県労働局により是正指導等を行うということで対応しております。

○倉林明子君 是正指導やっていますか、件数は何件ですか。
 いや、実際に件数は出ているということで、あっ、あります、後で結構ですので御説明いただければと思います。
 実際に裁判にもなっている例を承知しております。是正されないまま裁判になっているというケースもあるんですよ。明確に禁止と言いながら、実際には非常に広くこういうこと起こっているということをよくつかんでいただきたいなと思います。育休は取れるんです。育休は取れるんだけれども、雇用の継続が絶たれるというようなことでは私は到底両立支援になっていないということを強く申し上げたい。
 何で八割を超えるような育休取得ということが数字で出てくるのかということなんですけれども、大体その育児休業取得者数を分子に取っているんですね。分母はどういうことかというと、出産した社員数なんですよ。つまり、マタハラなどで出産前に退職する社員が多いと出産後も会社に残る社員が減少しちゃうんですね。結果、分母が小さくなるということで、取得率は上がると、数字上、こういうこと考えられると思うんだけれども、いかがですか。

○政府参考人(堀井奈津子君) 私ども、育児休業の取得率を取っている雇用均等基本調査でございますが、これは、分母を調査前年の九月三十日までの一年間の出産者の数、そして、分子を出産者のうち調査時点までに育児休業を開始した者の数で、これは開始予定の申出をしている者も含むという形にしております。したがいまして、倉林委員御指摘のように、出産前に退職した社員は育児休業を取得していないため分母には含まれないということになっております。
 ただ一方で、いろいろなデータを把握をして、女性の場合は育児休業取得率だけではなくて第一子出産前後の女性の継続就業率、こういったことをデータとして取り、また目標として設定をしているという状況でございます。

○倉林明子君 在職ベースで見ると、もう高い取得率になる、まあ実際になっていますから、そういうことになっているんだけれども、出産時の職業の有無を問わずに、出産した女性全体を分母とした場合の、これ試算もされている、大和総研の試算の結果あるんですけど、これ五割なんですね、五割切るというんですよ。
 今回、次世代育成支援対策推進法ということで、くるみん認定、この拡充も挙げられているわけですが、中でも、プラチナくるみん、最高級くるみんですけれども、この認定基準を見ますと、子の一歳時点で在職者割合を七〇%と置いているものあるんですね。つまり、育休取得後に契約社員に変更し、契約期間満了後に雇い止めしていると、こういう事業主でもこの認定基準満たすことになるんじゃないか、可能になるんじゃないですか。どうですか。

○政府参考人(堀井奈津子君) 倉林委員御指摘の子を出産した女性労働者のうち、子の一歳誕生日に在職をしている、育休も含むと、その者の割合が九〇%以上というプラチナくるみんの要件ございまして、雇用形態が変わっていたとしても、そのプラチナの特例認定の申請時に子の一歳誕生日まで継続して在職していた女性労働者の割合がこれを満たせば認定基準を満たすと、それは御指摘のとおりでございます。
 ただ一方で、先ほどこれは大臣の方からもお答えございましたが、事業主がそもそもその育児休業等の取得を理由として正社員の方を非正規雇用労働者とするような労働契約の内容の変更の強要を行ったり、契約期間を定めて雇用される方について雇い止めを行うと、こういったことは、不利益取扱いをすることについては、育児・介護休業法上禁止をされているという、そういう状況になっています。そして、原職又は原職相当職への復帰、こういったことも指針上明記をしておりますので、私ども、把握をした場合については指導するなどの環境整備を図っていきたいと考えております。

○倉林明子君 やっているんですよ。裁判にもなっているんですよ。実際に相談すごく増えているんですよ。コロナを契機として、こういう働かせ方とこういう育休の取らせ方、そして雇い止めという形が増えているので、私、非常に問題だと思うから、実態ちゃんとつかんで、禁止としているのにこんなことが広がったら大変だという認識で取り組んでいただきたい。
 大体、くるみんですよ、くるみん、子育てが、子育て支援企業だと政府のお墨付きを与えるマークなんですよ。それが、育休は取っていますということなのに、結局は契約を切り替えて雇い止めしているというようなことがこれあってはならぬと思うんですよ。そういう意味ではくるみんを発行した責任も問われるわけですから、きちんと実態をつかんで、この問題での対応を強く求めておきたいと思います。
 そもそも、両立支援の対象は正社員が基本モデルになっています。一方、政府が推進する多様な働き方をする労働者に対する両立支援の対策というのは、私は極めて不十分だと思います。
 法案では、三歳から小学校就学前までの柔軟な働き方を実現する措置について、当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者、これについては労使協定で適用除外できるという規定になっているんですね。適用除外の非正規、増えるんじゃないかと思うんですけど、大臣、どうですか。

○国務大臣(武見敬三君) 今回新設をいたします柔軟な働き方を実現するための措置につきましては、正規、非正規にかかわらず、労使協定により、当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者、それから一週間の所定労働日数が二日以下の労働者を措置の対象外として定めることができるとしております。
 これは、措置の導入、運用等に当たっての事業主の負担等も考慮をし、雇用形態にかかわらず、職場の実態に応じて措置の対象外とすることがやむを得ないと労使が考えるものに関して労使協定で対応できることとしたものでございます。このように、労使双方の合意を前提とした制度であるということから、要件を満たした非正規雇用労働者が一律に労使協定で適用除外となるものとは考えておりません。
 いずれにしても、本法案が成立した場合には、御指摘の労使協定、除外の規定も含めて施行の状況をしっかりと注視をしてまいりたいと思います。

○倉林明子君 非正規の働き方、非常に増えています。そして、権利というような状況についても拡大が本当に懸念されると。これ全体としては、育児休業、介護も育児も両立できるような働き方にしていくんだというところから漏れる人たちが増えるということではあっちゃならぬと思うんですよね。
 そこで、多様な働き方ということで増大していますのがフリーランスですよね。フリーランスはどうなるのかというと、フリーランス取引適正化法ということが対応する法案になります。
 有識者会議、有識者検討会の報告書が提出されたということで、これ見てみますと、育児と介護について配慮を義務付ける対象、この出されたものを踏まえて、育児と介護についての配慮を義務付ける対象はどう位置付けられているか、そしてその内容はどうか、簡潔に御説明を。

○政府参考人(堀井奈津子君) 昨年四月に成立をしたいわゆるフリーランス法では、フリーランスの方が育児、介護等と業務を両立することができるように発注事業者に対して必要な配慮を義務付けることとしています。
 そして、お尋ねのフリーランス法の就業環境の整備に関する下位法令の内容を議論する検討会の報告書、昨日これ公表されまして、その中では、発注事業者の義務である必要な配慮の内容としまして、フリーランスから申出の内容を把握をした上で配慮の内容を検討し実施をしなければならないこと、そして検討の結果、配慮を実施しない、実施できない場合は、フリーランスに対して実施できない理由を説明することなどが盛り込まれたほか、成果物の納期の調整など配慮の具体例も示されたところでございます。

○倉林明子君 あくまでも配慮義務ということでとどまるものになっているわけです。労働者と同等の権利として両立支援が担保されるというものではそもそもないんですね。出産、育児、介護、これ両立支援の施策の対象外で働く人々、非正規も含めてですけれども、こういう人たち置き去りにしちゃならないというふうに思うわけです。
 多様な働き方として今大きな注目も浴びているのが隙間バイトなんですね。こういう働き方がコロナ禍以降急拡大という状況です。確かに、好きな時間に好きなところでマッチングしたら行けるということで非常に前向きな労働者の評価もあるのは事実なんだけれども、マッチングアプリを何種類も活用して、これで生計を立てているという人も現れてきているんですね。こうした働き方をする人々には全く両立支援というのは届かないということになると思うんですね。
 無権利、劣悪な働かせ方になっているという実態、この隙間バイトによってですね、そういう実態があるということについての認識は、大臣、おありでしょうか。

○国務大臣(武見敬三君) 御指摘のような短時間それから単発のアルバイトについては、この労働関係法令上の労働者に該当する場合にはこれらの法令による保護の対象となり得るものと思います。必要な場合には保護を図っていくことは重要です。
 その上で、雇用保険については、その適用に当たって所定労働時間や雇用見込みなどの要件がありますから、その要件を満たす場合には適用されます。それから、労災保険については、原則として、所定労働時間や雇用見込みなどにかかわらず、労働の対価として賃金を受ける全ての労働者が対象となり、業務や通勤により負傷した場合などに労災保険給付を受けることもできます。
 さらに、契約内容と異なる働き方をさせられているとの御指摘がありましたけれども、この企業が労働者を募集する際又は労働者と労働契約を締約する際に企業は労働条件を明示しなければならず、その内容を事実と異なるものとしてはならないとされております。
 これらの仕組みを適切に執行していくことで、御指摘のような働き方をする人々の労働条件についてもこれを確保するということを努めていきたいと思います。

○倉林明子君 労災も受けれるというような話ありましたけれども、労災はもちろん補償されなければならないんだけれども、実際には隙間バイトやっている経営体がどういう説明しているかというと、行った先で相談してくださいと、こういうことになっていて、マッチングしている要は紹介事業者の方は全く責任を負わないということになっているんですよ、現実。
 派遣先の現場でどんなことが起こっているかというと、名前で呼ばれないんですよ。アプリの名前で呼ぶんですよ。例えばタイミーさんとかですね、そういう呼ばれ方すると。接客で契約したはずが敷地内の草刈りをさせられたとか、現地まで行ったら今日の仕事はなくなったから帰ってくださいと、こういう契約違反が横行しているんです。
 これ深刻だなと思うのは、従わなければアプリで排除されていくというんですよ。で、しっかり向こうでトラブルもなく仕事ができたという人は優先になるんだけれども、そういうこと、苦情を言ったり従わないというようなことあると、アプリの下の方になったり、アプリからもう排除されるということが起こっているんですよ。
 全然労働者として守られるような実態がないので、急速に拡大しているこういう働き方については、実態を本当につかんでほしいと。法逃れの日雇派遣に該当するのではないかという指摘もされております。この問題は改めて質疑をしたいと思います。
 多様で柔軟な働き方、これを無権利で何の保障もない働き方として拡大するというようなことは絶対にあってはならないと思うんですね。どんな働き方であっても労働者としての権利やセーフティーネットを保障していくと、これが私は労働行政に求められることだと思うんだけれども、最後、大臣、いかがでしょう。

○国務大臣(武見敬三君) まさに、働き方が多様化していく中にあっても、実態として労働者に該当する方が労働関係法令による保護を適切に受けられるようにすることは重要です。都道府県労働局や労働基準監督署において、この労働関係法令の適切な執行に努めていきたいと思います。
 また、フリーランスという方が安心して働くことができる環境整備は重要でありますから、フリーランスの取引の適正化や、それから就業環境の整備を目的としたフリーランス法の円滑な施行や、それから労災保険の特別加入の対象範囲の拡大などに取り組んで対応していきたいと思います。

○倉林明子君 労働者じゃない働き方を多様な働き方として保護の対象から外していくような働き方がどんどん増えるということについては、引き続き議論したいと思います。しっかり保護すべき労働者の方を対象拡大していくということが必要だということです。
 終わります。