倉林明子

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無期雇用 原則にせよ 倉林氏「男女賃金格差正せ」(2022/11/1 厚生労働委員会)

(資料があります)

 日本共産党の倉林明子議員は1日の参院厚生労働委員会で、無期雇用を原則とする法改正と女性の構造的な賃上げを求めました。

 有期雇用で5年働いた労働者が無期雇用に転換できるルールが労働契約法で定められていますが、契約更新時に不更新条項を入れたり、契約期間に上限を設けたりして、転換申し込み権の行使を妨害する使用者が後を絶ちません。

 倉林氏は、現行法では雇い止めの横行を止められていないとして、無期雇用を原則とする法改正を求めました。

 公務職場でも有期雇用が拡大しています。単年度ごとに更新を繰り返す会計年度任用職員は公務員のため、無期転換ルールが適用されません。

 倉林氏は、国民健康保険料の徴収業務や子どもの相談支援など厚労省所管の施策も会計年度任用職員が多くを担っているとして、「職員の雇い止めはこれらの施策も後退させかねない」と指摘。公務員にも無期転換権を認めるべきだと迫りました。加藤勝信厚労相は、公務員は適用除外だとして拒否しました。

 会計年度任用職員の9割が女性です。倉林氏は、政府が低賃金労働を女性に押し付ける構造をつくってきたと批判。男女間賃金格差を是正するために、正規と非正規間の賃金額も公表すべきだと求め、「民間よりも公務の方が正規、非正規間格差が大きい。早急に対策に踏み込むべきだ」と迫りました。


産婦人科の訴訟の動向


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 まず最初に、産科医療補償制度について質問したいと思います。さきの国会でも様々な方から質問もあったものでございます。
 これ、早産で生まれた子供さんが脳性麻痺となった場合に総額三千万円が補償されるという制度であります。その児とその家族を支援するとともに、産科医療の向上と、これを目指して二〇〇九年に創設された。これ、訴訟の問題も産婦人科では大きな課題となっておりまして、これ資料で付けておりますのは、この制度発足前から訴訟は減りつつあるんですけれども、ぐっと効果を上げているということが、有効に機能しているということが見て取れる、これ一つ、目的の一つですけれども、有効に機能しているということ言えると思うんですね。
 そこで、実はこの制度、検証を踏まえて、二〇二二年一月から、これまで行ってきた個別審査が廃止されました。制度改正されたその理由について御説明ください。

○政府参考人(榎本健太郎君) お答え申し上げます。
 産科医療補償制度の補償対象基準につきましては、運営組織でございます公益財団法人日本医療機能評価機構が設置しております産科医療補償制度運営委員会等におきまして、その時点の医学的知見や医療水準を踏まえて、学識経験者やあるいは医療保険者等による検討が行われまして、当該検討の結果を踏まえて、社会保障審議会医療保険部会における審議を経て定められているところでございまして、その時点における適切な基準を設定しているところでございます。
 補償対象基準につきましては、今御指摘ございましたように、二〇二二年一月の制度見直しがございましたが、この見直し以前は、在胎週数が二十八週以上で出生された子供について、一律に分娩に関連した脳性麻痺か定かでなかったということから個別に審査されることとされていたところでございます。
 しかし、近年の周産期医療の進歩によりまして、在胎週数二十八週から三十二週未満の脳性麻痺について、医学的に未熟性による脳性麻痺ではなくなり、また、実際の医療現場においては成熟児と同じような医療が行われていることなどを踏まえまして、二〇二二年一月より、在胎週数二十八週以上の子供を一律一般審査の対象として個別審査を廃止したということでございます。

○倉林明子君 ちょっと説明なかなか分かりにくかったなと思うんですけれども、これ蓄積がされたんですね、知見がね。二〇〇九年から一四年までのところで対象外になった子供たちに対しての検証をやったんですよ、検証を。そしたら、何と九九%が実は対象になるという検証結果が出たということなんですよね。つまり、補償対象と同様の分娩に関する事象が発生していたということなんですよね。これまでの個別審査の基準、ここには十分な合理性がなかったというのが改めて分かってこれ見直しに至っていると、ここが大事だと思うんですよ。
 ところが、ところが、ほんまやったら対象やったねという人たちが救済されてないわけです。そこで、親の会もつくられまして働きかけもされてきているんですけれど、検証期間の間に個別審査対象となったもののうち約半数の四百十四件、これが対象外になっているわけですよ。補償を受けられないと。
 ケアしている保護者の皆さんの声、私も直接聞かせてもらいましたけれども、バリアフリー化のために高額のお金掛けて家直したと、あるいはケアするために親が両方働かなあかんと、お金も要ると、そういう中で体壊してしまったというような方もさえあったわけですよ。これ、福祉制度、福祉サービスで補填されるものじゃないんですね。
 本来は補償対象とされるべき早産児、これ結局取り残していいんだろうかと、余りにも不公平ではないかと思うわけですよね。私、改正前に個別審査で対象外にされたこういう全ての子供さんたちに遡って平等な補償ということに踏み込むべきだと思うんです。これ、大臣、いかがですか。

○国務大臣(加藤勝信君) この間の補償の対象基準、さっき委員お話があったように、るるその時々において決めて、そして令和四年からは個別審査の基準を廃止したという、こういった経緯を経る中で、今委員御指摘のような声も頂戴していること、これは事実でございます。
 ただ、この制度、御承知のように、日本医療機能評価機能と保険会社が保険締約を締結をし、そして医療保険者が掛金を全て負担する形で実施され、そしてどういう補償対象をするかというのはその都度都度、産科医療補償制度運営委員会等において、その時点の医学的知見や医療水準を踏まえ、学識経験者や医療保険者等による検討が行われ、またその結果を踏まえて社会保障審議会医療保険部会における審議を経て定められている、こういう経緯を経た上でつくられた、いわゆる保険、民間の保険制度を活用しているということでございます。
 したがって、そもそもその対象になっていないものを後から対象にしていくというのは、心情的なことはちょっと別として、制度としては大変困難であるということは申し上げておかなきゃならないというふうに思っておりますし、今の段階では、こうした制度の仕組みについて御理解いただけるよう丁寧な説明を行っていきたいと考えております。

○倉林明子君 そういう答弁もあって、親の会の皆さんから重ねての要望も出ているんですよね。社会保障審議会のその部会で当事者も入れてもう一回検討してほしいと、こういう声も出ているわけですよ。私、それ、保険契約との関係でもう遡及することは困難だということにしていいんだろうかと。
 実際に今々検証してみたら対象に該当するんだということが明らかになって、改めてこうやって検討を求めておられるわけで、私は、やっぱりこういう取り残されるような児や家族をつくってはならないと思うんです。基金は十分にあって、掛金の値下げも行われているぐらいですよね。そういう意味でも、心情の問題にせずに解決に向けた決断を求めたいと思います。よく検討していただきたい。
 次に、非正規公務員の問題について質問したいと思います。
 これ、まず最初に、労働契約法の改正によって、有期雇用の労働者が申し出れば無期雇用となると、この無期転換ルールが導入されて、もう既に転換された労働者が百五十八万人に達しているということです。一方、申込権の行使を防害すると、こういう使用者も後を絶ちません。
 具体的に把握している内容について、特徴的なところで結構ですので、端的に御説明を。

○政府参考人(鈴木英二郎君) お尋ねの無期転換の申込みを回避するような行為でございますけれども、これは労働局におけます相談事例等から私どもが把握している内容におきましては、無期転換後の労働条件につきまして、賃金、労働時間などの条件を引き下げる定めをすることによって無期転換申込みを抑制するケースでございますとか、契約更新上限を設けた上で形式的にクーリング期間を設定しまして、期間経過後に再雇用することを約束した上で雇い止めを行うといった事例があると承知しておりまして、私ども厚労省としましては、労働契約法の趣旨等に照らして問題がある事案を把握した場合には、都道府県労働局において啓発指導などを実施しているところでございます。

○倉林明子君 今、労働者の四人に一人が有期契約労働者ということになっておりまして、実にその七割が女性が占めております。現行法では雇い止めの横行というのを止められていないという現実が多く見られております。
 私、今、労政審での議論もされているようでありますけれども、少なくともですね、少なくとも無期雇用を原則とすると、そういう法改正が必要じゃないかと思うわけです。大臣、いかがでしょう。

○国務大臣(加藤勝信君) 今おっしゃっている委員の御質問は、有期労働契約のいわゆる入口規制に係るお話をされているんだと思います。
 この無期転換ルールの創設を盛り込んだ平成二十四年の労働契約法改正を労働政策審議会で検討した際に、合理的な理由がない場合には有期労働契約の締結を禁止するいわゆる入口規制の導入についても検討がなされたところでありますが、議論の結果、有期労働契約を利用できる合理的な理由に該当するか否かをめぐる紛争を招きやすい、雇用機会を減少させる懸念もあることから導入すべきとの結論には至らなかった一方で、無期転換ルールと雇い止め法理を定め、有期労働契約で働く方の雇用安定を図ることとしたところでございます。
 その後、本年三月に取りまとめられた有識者検討会の報告書においても、結論だけ申し上げると、現時点で無期転換ルールを根幹から見直さなければならないような大きな問題が生じている状態ではないとされているところでもございます。
 引き続き、様々な御意見をいただきながら、をいただきながら、この問題に対して対応していきたいと考えております。

○倉林明子君 いや、入口規制の問題についての今御説明あったんだけれども、判例が出ていましてね、無期転換を回避することを目的とした雇い止めをしたことをもって、直ちに同法に、同法というのは労契法です、同法に抵触するものではないと、こんな判例出ているんですよね。だから、本来だったらこういうやり方は望ましくないという、法の趣旨から望ましくないという趣旨の答弁されてきたと思うんだけれども、判例でこんなことが出ているわけですね。
 私、労契法の十八条、この規定では雇い止めが止められていないと、こういうことは明らかだと思うんですね。強く、無期雇用が原則ということについての検討が要るということを重ねて申し上げたいと思います。
 そこで、無期転換ルール、これ適用されない、無期転換、無期転換のルールが適用されない非正規公務員と、無期転換の申込権すらないわけですよね。これは公務の非正規の九割が今、会計年度任用職員になっております。これ、制度導入以来三年たつのが来年の三月末ということになるんですね。ここ、この三月末に公募を掛けるという自治体が少なくないわけです。このままでは自治体による雇い止めが懸念されるわけです。
 公務の非正規女性全国ネットワーク、はむねっととおっしゃっていますけれども、この調査が出ておりまして、将来に不安を感じるという人が九割に上っているわけです。これ、労働者として余りにも不公平じゃないかという声上がっているんです。
 労働行政を所管する大臣として、非正規公務員、ここにも無期転換の申込権、せめてこれ認めるべきじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。

○国務大臣(加藤勝信君) 委員御承知のように、国家公務員と地方公務員については、任命権者との関係で、との間の関係が、両者の合意によって成立する労働契約の関係ではなくて、いわゆる任用と公務員法制上整理をされて、最高裁判例もこれは労働契約ではなく公法上の関係であるとされておりますので、これを踏まえて、労働契約法第二十一条により適用除外となっているというのがこのベースにあります。
 公務員の任用云々に関して、これまさにちょっと私ども直接関係ではないことはもう御承知の上での御質問だと思いますけれども、厚労省としては、公務員制度所管官庁に対して無期限転換ルールの趣旨、内容について情報提供を行っているところでございますし、最近、八月においても、無期転換ルールの見直しを検討している労働政策審議会労働条件分科会での議論の状況を共有をさせていただいたところでございます。
 一方で、今御指摘になった地方公務員の皆さん方は、私どもの国民健康保険を含めて様々な業務に大変な御尽力をいただいて重要な役割を果たしていただいているわけでありますので、そういった皆さんがやりがいを持って働いていただく、そして必要な方に必要な支援が届くよう、これ各自治体に御対応いただけるよう、我々としてもできる努力はさせていただきたいと思います。

○倉林明子君 いや、その地方公務員法との関係おっしゃいましたけれども、当時から見て、現場の実態というのは、すごく働く人たちの割合が、非正規が非常に多くなっているんですよね。その現場の労働実態踏まえて、やっぱりしっかり光当てるべき、しっかり検討しないといけない時期に来ているということを申し上げたい。
 その上で、私は、現場の会計年度任用職員のお話伺ったんです。保険料の徴収業務の担当をしていると、あるいは子供の相談支援員、心理司の資格を持っておられる方、看護職や保育士ということで、正規職員とほとんど仕事変わらないことをやられているんですね。むしろ、そこで長く仕事されておりますので、これまでに、新人の正規職員を指導するようなスキルを持っているという人たちが会計年度任用職員に切り替えられているわけですよ。
 その上で、自治体によってはもう職員の半分を超えているというところさえあります。非正規職員なしには現場、自治体の運営できないというぐらいのところにまで行っているんですね。経験とスキルを持った職員の雇い止め、これやればどうなるかというと、厚労省が進める施策、これ後退させかねないと、質を落としかねないと思うわけですよ。
 非正規公務員の果たしている役割について、改めて大臣の認識を確認しておきたい。

○国務大臣(加藤勝信君) 重ねてになって恐縮ですけれども、そうした皆さんが厚生労働分野においても大変な力をいただいているということ、これは私も十分承知をしているところでありますので、この話じゃありませんけれども、同一労働同一賃金等、そんな取組もさせていただいたところでもございます。
 常勤、非常勤に関わりなく職員の皆さんがやりがいを持って働き、そして、地方であり国であり、その対象になっている方々、国民の皆さん方に必要な支援が確実に届くよう、しっかりと各自治体においても御対応いただきたいと思いますし、先ほど申し上げた、厚労省としてもできる努力は払っていきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 いや、どんな努力するかといったら、総務省にきっちりやっぱり働きかけていくと、政府全体としてこの問題解決に向けて動いていくということが、厚労省の所管する行政を前に進めていくという上でも、ちょっと本当に大きな穴になりかねないというふうに思っているんです。
 そういう役割を果たしていただいていると大臣おっしゃるんだけれども、賃金は正規職員と数百万円というような格差の例もあるんです。残業代出るところもあるけど、きっちり出ることはないと。退職金はほとんどありません。
 一・四万人弱の回答があった自治労連のアンケート調査があります。これ見ましても、年収が二百万円未満という非正規が六割に達しているんですね。非正規の公務員のおよそ九割が、非正規の公務員のおよそ九割、一般よりも比率高くて、女性なんです、ここが。ほとんど女性が担っている仕事になっているんですよ。
 女性は扶養家族だからパートでいいというような実態は今ありません。実際に、主たる生計者はどうですかと聞いたところ、半数が主たる生計者になっております。生計を成り立たせるために低賃金の非正規公務員がどうしているかというと、ダブルワークやトリプルワークしているんですよ。そうやってやらざるを得ないというような状況なんです。
 男女の賃金格差是正に向けて、企業に対する賃金格差公表の義務付けということ始まりまして、これ、二三年度には地方自治体にも適用されるということになっております。これ、どんな開示方法を検討しているのか、御紹介を。

○政府参考人(畠山貴晃君) お答え申し上げます。
 御指摘の地方公共団体を含みます特定事業主における職員の給与の男女の差異の公表につきましては、本年六月に決定しました女性活躍・男女共同参画の重点方針二〇二二におきまして、民間企業等の開示とともに、国、地方公共団体についても同様に、女性活躍推進法に基づく開示を行うこととしております。
 具体的な公表の内容、方法等につきましては、現在、関係機関と連携しつつ、民間企業等における公表時期の考え方と同様に、本年度の実績を来年度に公表する方向で検討を進めておるところでございます。
 女性活躍推進法に基づく情報公表については、職業生活を営み、又は営もうとする女性の職業選択に資するように行うこととされており、その制度趣旨に沿いまして、民間企業等との比較可能性を踏まえつつ、各機関における状況を適切に情報公表する観点から、引き続き検討を進めてまいります。

○倉林明子君 今の話聞いてもよう分からぬ。検討中だということは分かりました。
 これ、実額を示さないで比率だけと。総数と、総数の比較と、あと正規と、正規の男女、比率で出すと、非正規も比率で出すと、そういう公表の方法が一般では先行して義務付けでやるということですよね。
 これが、じゃ、地方公務員の、公務員の方でもこういう運用がされるということになるとどうなるだろうかというと、賃金格差が非常に見えにくくなるんじゃないかなという懸念をしております。
 正規で見ると、男女の、民間よりも男女差は小さいんです、公務員。しかし、非正規になると、先ほど紹介したように半分以下になるんですよ。そういう意味でいうと、そもそもこの男女の賃金格差の公表というのは、比率だけにとどめずに、賃金格差、これ明らかになるような、非正規の男女別賃金ということも含めて併せて公表していくべきじゃないかと思うんですけれども、これは大臣、いかがですか。

○政府参考人(村山誠君) お答え申し上げます。
 二件のところについての御質問が重なっているんだと思いますけれども、まず、男女間賃金格差についてOECD等で比較するときには、普通はフルタイムの労働者同士で比較されるというのが通例でございます。一方で、我が国では、先ほど大臣からも御答弁がございましたように、同一労働同一賃金に向けた雇用形態による格差是正等が課題になる中で、この先ほど委員から御指摘のあった女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の公表につきましては、今委員からもございましたように、全労働者と正規雇用労働者とパート・有期雇用労働者、全労働者の中の内訳の正規雇用労働者と、やはり同じ内訳のパート・有期雇用労働者の三区分で行うということにしております。これによって、全体の構造という意味でははっきりと分かりやすくなっているのではないかというのがまず一点ございます。
 その上で、委員御指摘のもう一点は、その比率だけではなくて実額でというところだというふうに思っております。これに関しましては、まず一つは、比率が全てを表すのかと、申し訳ありません、ということではなくて、男女の賃金の差異につきましては、女性の登用や継続就業の進捗を測る観点から有効な指標となり得るものでございますけれども、全体像を理解する上では、やはりそれ以外の補足の情報も必要だということで、事業主に対しまして、男女の賃金のみでは伝え切れない自社の取組や実情に関する詳細な情報等を併せて公表することが重要であることについて周知も図っているところでございます。
 その上で、また、イギリスやフランスでも実額ではなく割合や指数で公表していることも審議会の方で参考にしていただきまして、最終的には割合で開示することとしたものでございますし、また、事業主自身は、その中でその年間平均賃金の実額を雇用形態別、男女別で把握しているということも非常に重要な要素ではないかというふうに考えているところでございます。

○倉林明子君 今、物価高が非常に対策求められて、今度補正も出るということですよね。これ、求められているのは、構造的な賃上げをどうやってやっていくのかということだと思うんですよ。非正規の公務員を増やして低賃金に張り付ける、安上がりな労働を女性に割り当てると、こういう構造をつくってきたという政府の責任は、私、極めて重大だと思うんですよ。
 これ、政府が賃上げの決断をするときなんじゃないのと言いたいんだけれど、最後、大臣、どうです。

○国務大臣(加藤勝信君) 公務員について申し上げれば、それぞれ人勧を受けて、我々、今上げて、これまでそれを、賃金の引上げ等を図ってきたところでございますので、そのまずベースになる民間の賃金をしっかり上げていく、それから、もうその中でも最賃を上げていく、そういう努力をこれまでもさせていただいているところでありますし、まさにそういったことを通じて、先ほど他の委員との御議論をさせていただきましたけれども、賃上げの構造的な問題、こういったものにしっかりと対応していきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 いや、構造的な賃上げをどうやって進めるかというときに、最賃の引上げ、これは大きな課題だし、千円でええのかという話でなくて、千五百円を目指すべきだと我々申し上げてきていますけれども、もう一つ大きいのは、やっぱり女性の賃金の低さ、これを構造的にどう切り替えていくかということで、民間よりも公務の方が非正規でいうたら女性の賃金低いんですよ。
 ここ変えていくということから、やっぱり賃上げ、賃上げに向かっていくという流れにつながっていくと思いますので、物価高対策、賃上げ対策としても、ここの対策には本当に早急に踏み込んでほしいと申し上げて、終わります。