倉林明子

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検査体制の構築急げ 参院議運委 「まん防」拡大に倉林氏(2022/1/25 議員運営委員会)

 参院の議院運営委員会は25日、まん延防止等重点措置の対象地域拡大の適用に際し、政府から報告を受け、質疑を行いました。日本共産党からは倉林明子議員が質問しました。

 倉林氏は、急激な感染拡大によって全国で検査難民が続出していると指摘し、「都市部では検査キットの不足、地方では無料検査を受けられないところもある。今ある460万の在庫を思い切って放出するべきだ」と主張しました。

 また、政府がPCR検査の最大能力は1日38万件あると説明しているものの、直近で24万件、64%の活用にとどまっていると指摘。昨年末取りまとめた都道府県別の検査能力が1日60万件の計画になっていることについて、「フル活用に向けた政府の取り組みはどうなっているのか」と質問しました。山際大志郎経済再生担当相は「今ある38万回分をフル稼働できるような環境を整えるのが大事だ」としか答えませんでした。

 倉林氏は、政府が昨年11月に示した第5波をふまえた取り組みの全体像にふれて、「検査戦略は示されていない。いま38万件が活用されていないことこそが問題だ。今度こそ政府の責任で『いつでも、だれでも、無料で』受けられる検査体制の構築を急いでほしい」と求めました。

 さらに、オミクロン株の感染力の強さが家庭内に感染を広げているとも指摘。臨時の医療施設や宿泊療養施設の確保に国が責任を持つべきだと要求しました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 急激な感染拡大に全国で検査難民と言えるような状況、これ出てきています。そこで、都市部で検査キットが不足しているということありますし、地方では無料検査受けられるところさえないというところも、京都でもあります。
 これ、今ある、四百六十万在庫があるということでお聞きしているんですけれども、この感染拡大の急激なスピードで全国に広まっている今、この在庫を思い切った放出ということを考えるべきだと思います。
 さらに、検査の、PCRの検査の最大能力というのはだんだん増えてきています、確かに。一日三十八万件と今説明されているわけですけれども、直近でも、これ二十四万件、六四%の活用ということにとどまっております。さらに、昨年末取りまとめました都道府県別の検査の能力どうなのということで見てみますと、実はPCRが一日六十万件できるという計画になっているんですよね。ここを本当に活用率四割ということで、今、到達なんですよね。
 フル稼働、フル活用に向けた政府の取組というのはどうなっているか。

○国務大臣(山際大志郎君) 先生御指摘のその抗原定性検査キット、これ今四百六十万回分ありますが、ここのところで、実は六百万回持っていたんです。それが、感染が急拡大したので百四十万回もう使ったということなんですね。しかし、これ増産、もう総理の方からお願いしていますから、あとはその分配の効率の問題なので、おっしゃっているようにその検査難民という話は聞いていますから、そこがスムーズに、目詰まりがスムーズになるようにという工夫をまずやらせていただきたいと思います。
 PCR検査に関しても、ニーズが、二十四万件今ありますが、それを無理に上げるというよりは、ニーズに即してそれがちゃんと満たされるようにしていかなくちゃいけないので、まずその三十八万回がフル稼働できるように、これは試薬等々をきちんと増産してもらえるようにということも、これも要請を出しておりますので、それがうまく回るようにしていくということ、それでも足りないようなら、おっしゃるようにその六十万回だとかなんとかということも含めて増やしていくということも必要だとは思うんですけれども、まずは今ある三十八万回分というものをフル稼働できるような環境を整えるというのが大事なのではないかと思っています。

○倉林明子君 政府は第五波を踏まえた取組の全体像というのを昨年十一月示されていますけれども、そこには検査戦略というのが示されてないんですよ。
 今度こそ、私、今三十八万件の活用ができてないということ自身は大変問題だと思っているんですね、今度こそ政府の責任で、このいつでも誰でも無料で受けられる検査体制の構築ということが求められているということを強く申し上げたい、急いでいただきたい。
 第五波で自宅療養者というのは十三万人に達しました。今日、報道を見ていますと、第五波超える勢いで東京都の自宅療養者増えているという報道でした。ところが、政府の全体像、先ほどの、これ見ますと、宿泊療養施設は六万六千、臨時の医療施設等は三千四百人分にとどまっているんですよね。
 これ余りにも少ないと思うんだけれども、この数字の根拠というのはどういうものだったのか。

○国務大臣(山際大志郎君) これは、まさに全体像をお示しする中で、デルタ株の経緯、知見に基づいて、それの倍、三倍、それ以上ということを我々想定した中で、その倍以上のものが感染者数として増えたときに、それでも受け入れられるようにということで計算をしてこのような形になっているものです。
 それで、先生、これオミクロン株は、先ほどからお話ししているように、自宅療養での療養というものをきちんと利活用していただけるようにというのを、我々としてはもうそのように運用しておりますので、それ、自宅療養でも安心して療養していただけるようにしていく環境を整えるということも大事なことだと思ってやっております。

○倉林明子君 そうなんですよね。自宅療養が基本という方針、あとオミクロン株では軽症者が多いということを踏まえた対応というのは、オミクロン株の方は後付けだと思うんですけど、十一月時点ではそこまではっきりしていなかったと思うんです。ただ、管理をしていく、隔離を、保護を確実に進めていくという点でいうと、オミクロン株の感染力の強さというのが家庭内感染を広げると、こういう恐ろしさもあるわけです。
 重症化率も含めて、隔離、保護にもう一歩踏み出して、思い切って臨時の医療施設、宿泊療養施設、国が踏み出して、ワクチンの大規模接種センターつくったような受皿としても、私は今やるときだと強く申し上げて、終わります。