倉林明子

倉林明子

メルマガ登録

衆参議運委まん延防止で質疑 倉林氏「世界水準目標明確に」(2022/2/3 議院運営委員会)

 衆参両院の議院運営委員会は3日、まん延防止等重点措置の対象区域に和歌山県を追加するにあたって、それぞれ政府から報告を受け、質疑を行いました。日本共産党から塩川鉄也衆院議員、倉林明子参院議員が質問しました。

 倉林氏は、山際担当相が「検査キットは必要なところには供給されている」と答弁したことを批判し、政府が医療機関などへの検査キットの優先供給を要請したにもかかわらず届いてないと指摘。医療従事者やエッセンシャルワーカーの濃厚接触者の待機期間短縮のための検査が事業者負担になっている実態を挙げ、「公費負担の早急な決断を」と迫りました。山際担当相は公費負担については「検討はしているが、すぐに結論がでない」と答えました。

 倉林氏は、後藤茂之厚生労働相が検査能力拡充の目標について「定かに目標はない」とした答弁について「これ以上、増やす必要はないということか」と追及。山際担当相が「増強しないといけない」と述べたのに対し、日本のPCR検査能力が諸外国に比べても少ないとして「世界水準を目指し、期限を決めた明確な目標を持つべきだ」と求めました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 今大臣は、検査キットは必要なところには回っているんだと。ちょっと認識を改める必要があるんじゃないかと言いたいと思います。
 国内の重症者数が八百八十六人と昨日現在報道ありました。高齢化率もすごく上がっていますよね、一気に。医療機関での陽性者、濃厚接触者の急増でこれ一般医療が逼迫すると、救急車受け入れられないというところ、物すごく増えてきていますよね。こういう状況にあるんです。
 そこで、一月二十七日に厚労省は、医療機関、エッセンシャルワーカーの濃厚接触者が待機期間を縮めると、このために必要な検査キットは優先供給するようにと、こういう通知出しているんです、要請出しているんですけれども、届いてないんですよ。いつ届くのかと、これ聞きたい。
 で、いまだにこういう必要なところでも購入費には事業所負担ということになっています。これについては持ち帰り検討ということもありました。公費負担、これ早急な決断が要ると思う。いかがですか。

○国務大臣(山際大志郎君) 今先生が御指摘された必要な部分に届いていないというのは本当に問題ですので、具体的にどことどこがということがあればすぐにお伝えいただいて、それで、(発言する者あり)いや、可及的速やかに対応するようにいたします。我々としては最大限努力しているつもりですが、一〇〇%ではないということを今先生から御指摘いただきましたので、そこは本当に必要な場所ですよね。ですから、そこにはきちんと届くようにさせていただきたいと思っております。
 それと、もう一点、その費用の負担の在り方に関しては、もちろんこれ検討はしているんですけれども、すぐに結論が出ないということもあるものですから、そこは丁寧にさせてください。何らかやらなきゃいけないという思いはあるんですけれど、まだそういう状況にはないと。
 まずは、やらなきゃいけないのは、今先生から御指摘いただいた、本当に必要だという場所に対して届いていないという声ですよね。そこに対しては対応したいと思います。

○倉林明子君 最先端の、検査ができますという医療機関に届いてないんですよ。それ知らないというようなことでは、教えてくれと言うようじゃ、それはちょっと、間に合ってないという話だと思います。
 今週の抗原検査キットというのは、確認したところ、四百九十万回分確保したといいます。これ、一日でならしてみると七十万回分ですよね。これ、全然足りないんですよ、今の需要の関係から言ったって。まして、期間を短縮してエッセンシャルワーカーが戻ろうと思っても、検査の、手に入らないので、戻るに戻れないんですよ。現場も回らないと。こういう状態になっているということはもうちょっとリアルにつかむ必要あると思いますよ。
 政府は、社会機能を回復していくんだということで、この間、次々と待機期間の短縮、これ提案されています。今日も報道ありました。これね、検査なしで待機期間、待機を解除すれば、感染のリスクというものも排除できないわけですね。これ、短縮とセットでPCR検査というのはやっぱりやるべきなんですよ、原則。
 昨日の衆議院の予算委員会で、PCR検査能力の拡充について議論がありました。目標が問われたのに対し厚労大臣は、何とですね、定かに目標はないと、こういう答弁でした。これ以上増やす必要はないと、こういう認識ですか。

○国務大臣(山際大志郎君) 先ほど私申し上げたのは、最大限努力をする中で、情報はいろいろなところから取れるものは取った方がいいという思いの中から申し上げたわけです。私たちが医療機関に対して何もアクセスをしていないというわけではございませんので、そこは御理解いただければと思います。
 一方で、PCR検査に関しては、当然、我々、増強、その能力を増強しなきゃいけない。昨日の後藤大臣の答弁でも、能力は増強していかなくてはいけないと思っていますという話をした上でのその後の答弁、そこだけを切り取られたものですから、能力は増強しなくてはいけないと思っております。

○倉林明子君 能力の増強は当然なんですよ。それをどんなテンポで、どういう目標を持って、どこ目指して増やしていくのかと、いつまでにと、そこが要るということを私は強調したいと思うんです。
 アメリカはキット十億回分を無料配布です。一日のPCR検査、日本は三十八万に対し、韓国は七十五万、イギリスは九十六万、アメリカは八百万件ですよ。余りにも少ないんですよ。世界水準を目指して、期限を定めた明確な目標を持って拡充に取り組むべきだ。
 終わります。