倉林明子

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宣言延長 倉林氏 検査の拡充を前面に (2021/3/5 議院運営委員会)

 衆参両院の議院運営委員会は5日、政府から新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長にあたって事前報告を受け、質疑を行いました。日本共産党から塩川鉄也衆院議員と倉林明子参院議員が質問に立ちました。

 倉林氏は菅義偉首相が「2週間の時間をもらえば大幅改善ができる」と述べた根拠を質問。西村担当相は「データ分析によれば2週間延長することで(宣言解除基準の)ステージ3を確実にできる」と根拠を示さず語りました。

 また倉林氏は検査の拡充戦略が必要だとして、1都3県の高齢者施設の一斉検査、モニタリング調査の計画の見通し、ゲノム検査の進捗(しんちょく)状況をただし、「1都3県では手つかずだ。このままではさらなる期限の延長の可能性も否定できない」と批判。地方自治体に要請するだけでは限界だとして「国が検査戦略を持ち、財源的にも支え、検査拡充を前に進めるべきだ」と主張しました。


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○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 再延長の判断は、医療提供体制の厳しさ、これ踏まえますとやむを得ないと思います。しかし、なぜ二週間なのかというところです。総理は昨日の質疑で、予算委員会の質疑でしたけれども、二週間の時間をいただければ大幅改善できると答弁をされておりました。一体、具体的に何をやればこれ改善するのか、御説明をいただきたい。

○国務大臣(西村康稔君) 私ども、二週間で対策の徹底、これは感染拡大を抑えるための対策の徹底ということで、今も御議論ありました飲食店への呼びかけ、働きかけ、あるいはテレワークを徹底していただくこと、これをしっかり対応することによって、今日対策をして、これは十日後とか二週間後になりますので、今やらないと、引き続きの対策を徹底しないと、いざ解除というときにまた増えてしまうことになりかねませんから是非お願いをしたいと思いますし、あわせて、御指摘のように病床の確保が重要でありますので、厚労省と都県の間でしっかり連携をして、最大一千九百五十万円の補助金も活用して病床をしっかり確保していければというふうに考えております。
 その上で、私どものデータ分析によれば、既にシミュレーション公表などもしておりますけれども、二週間程度で、二週間延長することでしっかりとこのステージ3であることを確実なものとできるものというふうに考えているところであります。

○倉林明子君 専門家組織が感染状況について、夜間の人流にとどまらず、首都圏では感染源やクラスターの発生場所が不明な例が多くなっていると、こういうふうに分析をしていると確認ができるかと思います。
 検査の徹底、これ必要だということを繰り返し求めてまいりまして、検査については新しい方向性も示されてきたという理解をしております。その新しい取組が一体、一都三県でどのぐらい進んでいるのかというのを確認したい。
 一つ、高齢者施設の一斉検査の実施状況、一都三県、どこまで行っているのか。二、感染拡大の予兆をつかむとしているモニタリング調査、これについては計画の見通しどうか、一都三県ですよ。三つ目、変異株を把握するゲノム検査の実績はどうなっているのか。御説明を。

○国務大臣(西村康稔君) お答え申し上げます。
 まず、高齢者施設の従事者等の検査の集中的実施計画、これは一都三県含めて十都府県において計画が出されておりまして、今月中の検査をもう既に実施をしているところであります。さらに、それ以降も感染状況に応じて引き続き定期的な検査をやるということにしております。最大二・二万か所を、一都三県で約八千か所を三月中にやるということで聞いております。
 そして、モニタリング検査につきましては、解除したところから実施をしておりまして、先週、約六百件弱、栃木県で検査をやり、そして、関西圏、中京圏、福岡で今週末から、今週からもう既に一部の地域で始まっておりますけれども、モニタリング検査を行ってまいります。一都三県につきましては、現在、どの場所でやるのか、検査を、繁華街あるいは事業所とか大学とか、連携していただけるところは協力をしていただいてやろうと思っておりますので、その調整を今進めているところであります。早期の開始を目指しております。
 ゲノム解析の実施状況については、二月九日時点で、国立感染研における国内のゲノム確定数は二万二千百九十検体、空港検疫のゲノム確定数は七百八十四検体となっていると承知をしております。

○倉林明子君 一番目については、実施状況これからなんですよね。三月十五日に一回目の集約を取るというふうに聞いておりますので、つかめていない。
 二番目についてもこれからですよね。こういうことこそ前倒しでやっぱり掛けていくという対象にすべきじゃないかと。感染状況の状況を踏まえればそういう新たな取組につなげていく必要があるということを指摘したい。
 三つ目、変異株については、これゲノム検査がもう掛かったばっかりということで、五パー、一〇パーが満遍なくできているというわけではないと。とりわけ、感染者が多いところについては実施がなかなか困難だということも聞いております。
 私、いずれも二週間で、これ新しく踏み出したところも、一都三県では手付かずと言っていいような状況があるわけですよ。このままでは更なる期限の延長、この可能性も避けられないのではないか、否定できないんじゃないかと思うんです。
 私、地方自治体に対して今検査の要請掛けています。でも、地方自治体も、これに応えるということでは限界も出てきているというふうに思います。検査戦略を国がしっかり持って、財政的にも支え切って前に進めるべきだと。二週間で収束するとは思えないけれども、この新たな取組、検査戦略を持った取組を強く求めたい。

○国務大臣(西村康稔君) 専門家ともよく相談しながら、専門家の御意見も聞きながら検査も戦略的に拡充するということで臨んでおりますので、モニタリング検査もしっかり準備をして、感染が再拡大しないようにその兆しをつかむということで、他の行政検査や民間の検査のデータもいただきながら、人工知能なども使って分析をして、しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 結果を出せるように、急いだ取組を求めて、終わります。