倉林明子

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3次補正予算案見直せ 衆参議運委 塩川・倉林氏「医療支援を」(2021/1/13 議院運営員会)

 日本共産党の塩川鉄也衆院議員と倉林明子参院議員は13日、衆参両院の議院運営委員会で、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象地域追加について政府の責任をただしました。野党は菅義偉首相の出席を求めましたが応じませんでした。
 
 倉林氏は、感染者数の増加により逼迫(ひっぱく)する医療機関の実態を示し、「もはや国民の命を守れない」と強調。緊急事態宣言に伴う営業の時短要請や外出自粛などについて、「(政府は)前回と同様の要請だと言うが国民には同様の要請とは受け止められていない」と批判し、緊急事態宣言の実効性について科学的根拠を示すよう求めました。西村担当相は具体的な根拠を示しませんでした。

 倉林氏は、集団感染の割合が高い医療・福祉施設などへの一斉・定期的な検査が必要だと主張。「医療・介護・福祉施設等が『自主検査』を定期的に行えるよう国が全額負担すべきだ」と迫りました。加えて、新たな変異株の国内流入を阻止するために直ちに全世界を対象とした入国停止措置を取るべきだと求めました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 十月下旬以降のコロナの感染拡大、全く歯止めが掛からないまま増加の一途をたどり、重症のコロナを受け入れてきた医療機関、これはもはや危険水域を超えているという状況でなかろうかと思います。
 看護師の話を是非紹介したいと思うんですね。これ、一旦レッドゾーンに入りますと、四時間以上立ちっ放し、トイレに行けないと。防護服の交換という業務も付きまといますので、そういうことできないんですね。そういう場合どうしているかというと、トイレに行けないのでおむつを着けてレッドゾーンに入ると。その上、バッシングを恐れて家族にもコロナ病棟勤務だと言い出せないと。極度のストレスが長期化する中で、重症患者の受入れがもはや限界ということになっている。
 確かに、受入れ協力要請します、お金も一床当たり随分積みますという提案されているんだけれども、なぜ増えないのかと。受入れの限界、看護師は急には育たない、急に応えられる体制をつくれないというキャパの限界がもう来ているんだということをしっかり見る必要があると思うんですね。
 都市部では、人工呼吸器など救命措置を望まない、こういう人でないと受け入れられないという事態が既に起こっておりまして、治療を選別する、命を選別せざるを得ないという状況になってきています。コロナで救急病床が埋まる、拡充する、そういうことになりますと、それ以外の救急搬送の受入れもできないと、つまり救急が崩壊すると、保健所の方も機能不全に追い込まれると、こういう事態に至っております。もはや、国民の命の危機、守れないと、こういう領域に入っているという認識が強く必要だと思うわけです。
 そこで、今回、対象地域を拡大するという中身になっております。しかし、そもそも今回の緊急事態宣言の要請の実効性、感染者減らせるのかと、ここが問われているんだと思うわけです。飲食店の時短営業や午後八時以降の外出自粛、テレワークの推進で出勤者七割減と、前回と同様の要請だとおっしゃるけれども、同様の要請とは受け止められていないというのが実態だと思います。
 こういう限定的な内容にとどまる下で、補償も極めて限定的だと言わざるを得ません。これでどうやって感染者を、あと、二月七日までですよね、三週間と四日余りでどうやって抑制できるのか。
 私は、国民が一番知りたいのは、これで減らせるという科学的な明確な根拠だと思うんです。お示しいただきたい。

○国務大臣(西村康稔君) 専門家の皆さんともその点につきましても議論を重ねてまいりました。
 昨年の大阪の例でいいますと、春夏二回、二十時までの時短要請をしております。夏は緊急事態宣言ない中でやってきております。春には新規陽性者の数は約五十人程度でありましたけれども、一か月間でほぼ一桁になっております。夏は一か月で半減しております。同様に、東京でも四月の緊急事態宣言のときは二十時までの時短、テレワークなどを行って、約二週間で半減、一か月で十分の一ということが実現しております。
 もちろん、これには国民の皆さんの本当に御努力があった、御協力があったたまものであります。今回も前回の同様の七割のテレワークなどもお願いし、また、昼間も含めて外出自粛をお願いしているところであります。
 何とか国民の皆様に共感いただけるメッセージをしっかりと私ども、そして自治体と発信をしながら、何とかこの緊急事態宣言の二月七日までの間に減少傾向に転じていけるように是非努力をしていきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 直近の世論調査の結果でも、政府の感染拡大防止策に対して期待できない、七割超えています。一か月後の宣言解除できない、九割弱という答えがありました。国民の理解がなければ、これ協力も得られない。成果も出せないでしょう。
 実際に、患者を、重症患者を減らすためにどうしたらいいのかということで決定的になるのは、私は、医療機関や福祉施設、ここでクラスターが、昨年十二月に発生したクラスターが何と全体の四五%を占めていると。感染者でいったら六二%を占めているんですね。ここをどう抑えるかというのが決定的になると思います。ここに対して一斉、定期的な検査をやるべきだということが一つ。それから、医療・介護福祉施設の自主検査、これ定期的に行えるように国が全額費用負担踏み込むべきだと、今決断すべきだと思います。
 加えて、質問通告の後に報道が入ってきましたが、外国人の入国の全面停止ですね、これ、全面停止に踏み切るという、ビジネス関係者らの往来停止の方針固めたという報道を受けました。私、こういう、水際対策といいながら水漏れ対策になってはならないと思いますので、一層の強化を求めたい。いかがですか。

○国務大臣(西村康稔君) 高齢者施設での感染拡大防止、これも何より大事だと思います。重症者を防ぐ、高齢者の命を守るということであります。
 リスクの高い地域においては、医療機関や高齢者施設において、これは行政検査として全員、入所者、入院されている方、スタッフ含めて検査ができることとなっておりますので、改めて、厚労省からも通知をさせていただいておりますけれども、都道府県とも連携して取り組んでいければと思っております。
 その際の行政検査の負担につきましては、自治体二分の一負担ありますけれども、これについては地方創生臨時交付金の算定対象というふうになっておりますので、それが活用できます。いずれにしても、自治体と連携して対応していければと思います。
 水際対策も、まさに国民の皆さんの命を守るということを最優先に不断の見直しを行い、迅速に対応していければというふうに考えております。

○倉林明子君 感染抑制、患者を減らしていくと、これは本当に成功させないと、医療崩壊、命の危機だと重ねて申し上げたい。
 GoTo事業一兆円など、コロナ収束が前提となっている第三次補正予算、抜本的な組替え求めて、終わります。