倉林明子

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安全性確保 上限なし 原発めぐり倉林氏主張(2022/3/4 議院運営委員会)

(議事録は後日更新いたします)
 日本共産党の倉林明子議員は4日の参院議院運営委員会で、戦争の標的になりうる原発の「安全性確保」には上限がないとして、原発の新規建設や安全確認抜きの再稼働をやめるよう主張しました。同委は政府提出の山中伸介原子力規制委員会委員長候補の同意人事に関して開かれたもの。

 倉林氏は、ロシアによるウクライナ南東部ザポロジエ原発への攻撃は許されないとしたうえで、航空機などを使ったテロに耐えうる安全基準を満たした日本の原発は何基あるのかと質問。山中氏は「現在稼働中の6基のうちのいくつかがその基準を満たしている」として明確に答えませんでした。倉林氏は「戦争で標的になるリスクもある中で、非常に高いコストを払っても安全性の確保にならない」と批判しました。

 また倉林氏は東京電力福島第1原発の「処理水」にトリチウム以外の規制基準値以上の汚染物質が残っている恐れがあり、海洋放出は検討中の段階で、地元で懸念が広がっていると指摘。山中氏の「海洋放出は現実的な選択だ」との答弁に対し、「結論ありきでは信頼関係を壊しかねない」と批判しました。

 そのうえで、再稼働を申請中の全原発が審査終了の見込みが立っていないとして、規制委員会が再稼働「不許可」の判断を下すべきだと訴えました。


議事録を読む(未定稿)
(この会議録は未定稿です)

○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 私も、今日、朝入りましたニュースに本当に胸を痛む思いで、原発が戦争の攻撃の対象にまさかなる、まさかする国があるとは思わなかったんですけれども、実際に起こりました。その細かいことはまだよく分かっていないこともありますので断定的なことは避けたいと思うんですけれども、何よりもこの戦争の標的、攻撃の標的となり得ると、これはテロリスト等による単発的なものとは性格が異なるというふうにも思うんですね。
 その点で、一点確認したいのは、先ほど来おっしゃっています、意図的なテロリストによる航空機による攻撃ですか、これに耐えられる安全対策を求めていると。これを満たしている原発は、日本の国内の原発の、分母、分子で、全ての原発に対して幾つクリアしているのか、まず教えてください。

○参考人(山中伸介君) お尋ねになりました特定重大事故等対処施設について、どれぐらいの規模の原子力施設が対応しているのかということにつきましては、現在稼働中の六基のうちの幾つがその基準を満たしているという、現在はまだそのような状態でございます。
 ただし、期限内にその施設が整備されなければ、運転を停止していただくという措置をとることになっております。

○倉林明子君 今明確なお答えありませんでしたけれども、満たしていないけれどいついつまでにという想定の下で稼働している原発があるという理解でよろしいようですね。

○参考人(山中伸介君) その認識で、御認識で結構かと思います。
 ただし、設工認の申請が許可されてから五年以内に設備が稼働しなければ運転は停止していただくという経過措置を決定いたしまして、委員会でその措置を実行するという決定をなされております。

○倉林明子君 私は、福島の原発事故を経験した日本だからこそ二度と原発事故を起こしてはならない、これが規制委員の誓いでもあると思うんですよ。その場合、安全基準を設定しながら、満たさないままで動いている原発があるという事実。同時に、今回想定していないような、戦争での標的にされるリスクに対して、一体やっぱりどこまで安全対策を高めていけばいいのかというのはどんどん積み重なる可能性高いと思うんですね。
 そういう意味でいうと、原発そのものが非常に高いコストを積まない限り安全確保できないものになりつつあるんじゃないかと思っているんですけれども、その認識についていかがでしょうか。

○参考人(山中伸介君) 原子力規制委員会というのは、先生から御指摘いただいたように、東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓の下に、独立性と透明性を確保しながら原子力の審査を行っていくと、あるいは検査を行っていくという機関でございます。
 もちろんその新しい知見を取り入れながら安全性向上を図っているわけでございますけれども、テロに対しても様々な対策を講じて、これは、経過措置というのは、やはり安全性向上を実現するために必要な期間であるということを判断、技術的に判断して設けられた期間でございますので、その期間を過ぎた場合には停止していただくと、その期間内にきちっと安全対策を取っていただくという、テロ対策を取っていただくという、そういう考えの下、適合性審査を進めてまいっております。

○倉林明子君 安全対策をしっかり取っていくというお話は当然なんだけれども、改めて、事故から十一年が間もなく来ようとしています。高いお金をどんどん積んで原発をもう一回動かそうということよりも、何よりもやっぱり再び事故を起こさないためには、新たな原発造らないと、新たな再稼働、安全抜きの再稼働というのはあり得ないということは意見として表明しておきたいと思います。
 そこで、参考人に伺いたいと思います。
 汚染水の海洋放出ということで、地元では非常に懸念、反対の声が広がっております、風評も含めてですけれども。実際には、タンクにたまった水というのが完全にトリチウムだけになったという処理水と言える段階じゃない水もいっぱいあるということで聞いているんですけれども、こうしたトリチウム以外の規制基準を超えるような汚染された水ですね、こういうものは放出すべきではないということは当然だと思うんですが、処理水についても多くの懸念が出されているという状況からいうと、現職の更田委員長が、まだ規制の検討中というふうな段階なのに、海洋放出が最も現実的な手段というような発言されている。非常に気掛かりです。
 改めて、新たに規制委員長ということで候補者となっておられます山中参考人の認識についてはいかがかと確認しておきたいと思います。

○参考人(山中伸介君) 福島の復興再生の前提である東京電力福島第一原子力発電所の廃炉プロセスを東京電力が着実に進めていくように監視をしていくということが原子力規制委員会の重要な役割であるというふうに認識しております。
 原子力規制委員会は、廃炉に向けた様々な取組について安全上の観点から優先事項をリスト化して見やすくしたリストマップを作成し、このリストマップに沿って、ALPS処理水の海洋放出、あるいは廃炉作業によって発生する様々な汚染物について適切な保管あるいは処理など、廃炉作業について安全かつ着実な進歩のために優先すべきものであるというふうに位置付けております。
 その中で、トリチウムを含む放射性液体廃棄物の海洋への放出というのは、国際的な従来からの他の原子力施設からに、行われている実績を踏まえますと、技術的な見地から海洋放出が現実的な選択であると私自身も考えております。
 現在、ALPS処理水の海洋放出に関わる実施計画については、規制基準を満たすものであるか厳正に審査を進めているところであります。これまでのところ、疑義を生ずるような論点は生じていないというふうに認識をしております。
 ただ、このような過程あるいは現状のリスクについて地元の皆様と分かりやすく正確な対話を進めさせていただくというのが今後規制側にとっても重要な任務であるというのは私も認識しておりますし、是非そういう活動を私が委員長を拝命した場合には続けてまいりたいというふうに思っております。

○倉林明子君 学校に直接チラシが配られて、処理水は安全であるというものが配られたことに対して、やっぱり福島始め多くの地元、多くの自治体から反発、教育委員会からですね、反発の声が上がったんですね。
 私ね、やっぱりそういう科学的に事実に基づいてもそうだと言えることであっても、信頼関係がなければ、これ前に進めることはできないと思うんですね。規制側も政府と一体なのかというような誤解を招きかねないと思いますので、その点は、海洋放出ありきということをもう最初から表明されるということについては厳しく、現場の思いと違うよと、信頼関係壊すことになりかねないということを申し上げておきたいと思います。
 最後になるかと思うんですけれども、先ほどもお話ありました原発の再稼働、再稼働が遅れていると、審査が長引いていると、こういう問題についてなんですけれども、申請中の全国七原発十基かな、が審査終了の見通しすら立たないと、そういう原発があるということだと思うんですね。で、日本原電のように審査資料のデータ改ざんというような悪質事例も見受けられます。
 これまで規制委員会が申請不認可とした例は一つもないわけで、私、合格できないと、できる見通しもないと、こういうケースは不許可とすべきじゃないかと。これだけ答えてもらって、お願いします。

○参考人(山中伸介君) 事故後に導入された新規制基準におきましては、地震、津波、火山といった自然現象に対する想定を強化いたしますとともに、それでも発生し得る重大事故への対策を求めているところでございます。
 その上で、福島の東京電力福島第一原子力発電所の事故前は五十四の原子力発電所が稼働しておったわけでございますけれども、変更認可申請の申請をしてきた原子力発電所は二十七基にとどまっております。申請された施設については、審査においては、大前提である安全について判断を行うために、実際に現場で直接安全の確保に当たる申請者との間で十分な議論を行い、共通理解を得るために納得いくまで議論をして、結論を得ているところでございます。
 不許可がない理由の一つとしては、審査過程において申請者自らが基準に適合するよう追加説明や申請内容の補正を行うことを拒んでいないことが一つ挙げられるかと思います。