倉林明子

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育児介護休業法改正 長時間労働是正迫る(2021/4/15 厚生労働委員会)

(議事録は後日更新いたします)

育児介護休業法改正案が15日の参院厚生労働委員会で採決され、全会一致で可決しました。日本共産党の倉林明子議員は質疑で、育児休業取得にむけて正規雇用の長時間労働是正を求めました。

 2020年度の「過労死防止白書」では、30~40代の男性で週60時間以上の就業者は12・4%です。また17年度の「就業構造基本調査」では男性の1日あたりの家事・育児時間は正規・非正規ともに2時間未満が最多です。一方、女性の家事育児時間は1日4時間以上です。

 倉林氏は、「男性が家事・育児できない要因に過労死ラインを超える長時間労働がある」と指摘。結婚出産を理由に、正規の女性は非正規へ、非正規の女性は仕事を辞めざるを得ない実態に触れ、「長時間労働が女性から安定して働く機会を奪っているとの認識はあるか」と質問しました。田村憲久厚労相は「男女が輝ける社会の実現のために、長時間労働の是正に取り組みたい」と答弁しました。

 倉林氏は、日本は8時間労働を掲げたILO(国際労働機関)第1号条約も批准していないと指摘し、「8時間働けば普通に暮らせる社会が最大の子育て支援となる」として、働き方の転換を求めました。


議事録を読む(未定稿)
(この会議録は未定稿です)

○倉林明子君 日本共産党の倉林です。
 内閣に聞きます。あっ、内閣と厚労省にそれぞれ聞きます。
 NPO法人日本派遣看護師協会の実態、これ、解明するようにということで、理事会協議案件にもなっております。
 厚労省は、これ、それぞれどこまでつかんだかを御説明いただきたいのと、厚労省には、派遣法上の許可事業者でないということは分かっていたということで伺っているんだけれども、いつ確認したのかということを押さえたい。

○政府参考人(彦谷直克君) お答えいたします。
 先ほども申し上げたとおり、規制改革推進室としては、NPO法人、当該NPO法人の実態や活動内容等について、承知しないし、確認する立場にはございません。また、当室としてNPOに対して調査を行う権限を有しているわけではございません。
 その上で、今般、本委員会の理事会から御要請がありましたことから、理事会協議事項の内容を当該法人に対してお伝えし、回答をいただきたい旨依頼するとともに、回答については本委員会理事会に提出する旨を伝えたところでございます。当該法人からの回答につきましては理事会に御報告させていただきます。

○政府参考人(田中誠二君) 厚生労働省は、御指摘の民間団体について、その事業内容等の実態を確認し得る立場にはないと考えております。なお、当該団体が労働者派遣事業の許可事業者でないということについては人材サービス総合サイト上で一般に公表されているところでありまして、現在のところ、このNPO法人が許可事業者じゃないことは確認できています。
 ただ、これをいつ当省が知ったかということは確認できていません。少なくとも、規制改革会議の専門チームに呼ばれて同法人と同席したときに初めて、この民間団体、要請者であるということは認知しております。それ以降、許可事業者かどうかということは把握していると思いますけれども、分かっているのはそういうことでございます。

○倉林明子君 規制官庁は厚労省です。そのきっかけつくったのは内閣府です。どっちも知る立場にはないというようなことで、こんなだまされたみたいなことが起こっているんですよ。はっきり調べて報告いただきたい。
 解せないのは、その法人に対して回答依頼を出したということです。実体があって出せたと思うので、報告の際に、一体いつ、どこ宛てに、誰宛てに回答を求めるということで、どんな形式で依頼したのか。これについては報告と一体のものとして文書でいただきたい。
 さらに、内閣府に確認します。
 ホットラインに寄せられた厚労省に対する検討要望項目に対して、厚労省が対応不可とした件数というのは何件になっているのか、そして、そのうちワーキンググループで検討を行う事項となったもの、その件数は過去四年間で何件か。

○政府参考人(彦谷直克君) お答え申し上げます。
 今回議論の対象となっております規制改革推進会議のホットライン、この規制改革推進会議は平成二十八年から三十一年当時のものでございますけれども、ホットラインで平成二十八年八月一日から平成三十一年四月三十日までの間に受け付けまして関係省庁に検討要請を行いました件数は、全体で千六百九十一件でございます。このうち、単独又は関係省庁共同という形で厚生労働省に対して検討要請を行い回答を得たものは四百四十三件でございます。この四百四十三件のうち、いずれかの省庁から対応不可との内容を含む回答がありましたものは二百二十二件でございます。
 当時の規制改革推進会議におきましては、ホットライン提案のうち、各ワーキンググループ等で更に精査、検討を要する提案事項についての対応の整理を行っておりました。先ほど申し上げました二百二十二件のうち、規制改革推進会議において各ワーキンググループ等で既に検討中又は検討を予定している事項として整理を行ったものは三十一件、三十一件でございました。
 なお、これは規制改革推進会議開催時点における対応方針を整理したものでありまして、実際に検討を行ったかどうかということとは関係がないものでございます。

○倉林明子君 厚労省が、まあ全体の報告今ありましたけれども、厚労省が対応不可としたものの、検討すべきということでワーキンググループが判断したと。こういうもので、見てみました、私も、過去の厚労省の、厚労省の、規制改革推進会議、ホットライン出たやつで、どうなったかと。この中身で見ると、実態が確認できないと、要請、要望者の。それは、これ日本看護師派遣協会以外にないんじゃないかと、私見る限り、そう見えました。
 この、これ、実体のない法人団体に対してこの要望を検討すべきだと、厚労省は不可だと言ったんだけど検討すべきだというふうに誰が判断したのかといったら、ワーキンググループの主査ですよね。この判断、政策決定の過程が分かるものということで衆議院でも要求があって、これ、真っ黒けで出てきましたね。開催日時と、程度で、中身が全く分からないという文書が出されていました。
 これ、出された文書が真っ黒になった理由というのは何ですか。

○政府参考人(彦谷直克君) 打合せのメモでございますけれども、当該打合せは、専門チーム会合で取り扱う前の段階として、ホットラインに提出されました提案の内容等について、提案者、提案者といいますか、これは提案者、事務局又は委員の間で非公開を前提に率直な意見交換を行うことを目的に実施したものでございます。このため、情報公開法五条五号に該当するものとして、黒、マスキングを行ったものでございます。

○倉林明子君 非公開を確認していても、これだけ問題になっているんですよ。非公開は原則として確認したけれども、こういう要請あるのでということでもう一回諮って、意思形成過程は明確に説明できるように私はすべきだと思う。
 改めて、この原則非公開だったけれども、要請受けて諮りたいということは是非やっていただきたい。黒塗り解かぬと、何でこんなことがまかり通るのか、全く説明になっていないので、今日は内閣に対してはここまでといたしますけれども、今度来るときはちゃんと答弁できるようにしてきてほしいと求めて、帰っていただいて結構でございます。

○委員長(小川克巳君) 彦谷次長におかれては、御退室いただいて結構です。

○倉林明子君 それで、これ、ワクチン接種のために接種会場に期限付とはいえ看護師の派遣対象を拡大するという政令改正をするという動きです。これ、今こういう状況なのでやむを得ない事情ということで出てきたと思うんだけれども、根拠不明に解禁された看護師派遣の拡大、日雇派遣の拡大と、こういう拡大の方向がなし崩しに拡大されると、こういうことに、あってはならないということを改めてくぎを刺しておきたいと思います。
 で、法案です。
 参考人質疑で、男性は仕事、女性は家事、育児と、ジェンダーギャップの存在ということが改めて紹介もされました。
 性別役割分担の意識ということで男性育休促進の障害になっているという指摘について、大臣、受け止めはどうかということを聞きたいのと、これ、やっぱり解消に向けた取組ということが一緒にやっていかないと進まないという課題でもあろうと思います。大臣の思いをまず聞いておきたい。

○国務大臣(田村憲久君) 今委員から、性別役割分担意識というような、そういうお話がありましたけれども、そういう意識と同時に、それが何かこう、それが普通という言い方は変なんですけれども、男性が育児休業しないのは、別にそれ自体何ら不思議でもないという風潮がやっぱりあったんだと思うんです。やはり普通であれば、別に普通に取っても誰も文句言わないというか、冷たい目を、例えば社内でもそういう目もないわけで、そういうやはり環境、職場環境だけじゃなくて、社会全体の雰囲気みたいなものが、そういうものがずっとあったのは私は事実だと思っていまして、そういうものを変えていかないと、つまり男性が育休を取るんだというのはもう普通ですよという、そういう環境に変えていかないと、なかなかこれ取得は急速に増えていかないなと、そういう問題意識を持っております。
 今なお、もう私が前回大臣やっていた頃、男性の育児休業取得率が二%そこそこだったと思います。そんな状況で、あれからもう十年近くたってまだ七%強しかないというのは、やはり何分スピードが遅いと、そういうこともございまして、今般このような形で法案出させていただく中において、とにかくその役割分担そのものを、まあ持っている本質論そのものなんですけど、別に女性が育児をやる、女性が家事をやるというんじゃなくて、それはもう家庭の中において夫婦がお互いにそれは共同でやるんだという意識がないと、変わらないと進んでいきませんから、そういう意味で、そういうものを、一番初め、子供が生まれたそのときに夫婦で共に共有していただくということがやはりこれからの育児をしっかりと男性がやっていくという意味合いでも継続していくのではないか。つまり、始まりが非常に重要であるというような、そういう思いの中で今回の、ああ、済みません、もうこれでやめます、ということでございます。

○倉林明子君 そういう男性が育休取る、普通だという意識改革ということの必要性ももちろん大事だと思うんですね。ただ一方で、男性が家事、育児に参加できない要因ということで見てみますと、過労死ライン超えるような長時間労働と、これ本当に大きいんですね。
 二〇二〇年過労死白書で見てみますと、子育て世代である三十代、四十代の就業時間の実態、これ男女の割合でどうなっているか、お答えください。

○政府参考人(吉永和生君) 過労死等防止対策白書では、総務省労働力調査を基にいたしまして、月末一週間の就業時間が六十時間以上の雇用者の割合を性別、年齢別にお示ししているところでございますけれども、直近の令和元年におきます月末一週間の就業時間が六十時間以上の雇用者の割合につきましては、三十代では男性が一二・四%、女性が二・四%、四十代では男性が一二・四%、女性は二・一%となってございます。
 また、月末一週間の就業時間が四十時間以上である雇用者のうちに、その週の就業時間が六十時間以上の雇用者の割合につきましては、三十代では男性が一五・一%、女性が五・一%、四十代では男性が一四・九%、女性が五・〇%となっているところでございます。

○倉林明子君 週六十時間といいますと、一日四時間の残業ということで、一か月八十時間、過労死ラインということになるわけですよね。過労死ラインで働いて家事、育児の時間が確保できるとは到底思えないですね。
 そこで、一日当たりの男性の家事、育児時間別の割合というのはこれどうなっているか、正規、非正規ではどうか、数字でお答えください。

○政府参考人(坂口卓君) お尋ねの男性の一日当たりの家事、育児時間でございますが、平成二十九年の就業構造基本調査によればということで、簡潔に数字を申し上げます。
 男性の正規の職員、従業員の場合でございますが、一時間未満が三七・一%、一時間以上二時間未満が三三・九%、二時間以上四時間未満が二一・五%、四時間以上六時間未満が五・一%、六時間以上八時間未満が一・〇%、八時間以上が一・〇%でございます。
 また、非正規職員、従業員の場合の分布でございますが、一時間未満が二四・四%、一時間以上二時間未満が二九・九%、二時間以上四時間未満が二九・四%、四時間以上六時間未満が八・七%、六時間以上八時間未満が四・〇%、八時間以上が二・九%でございます。

○倉林明子君 正規、非正規にかかわらず、家事労働時間二時間未満というのは圧倒的な男性の場合の家事労働時間になっているということ、確認できると思うんですね。
 じゃ、女性の家事労働時間がどうなっているかというと、正規の職員、従業員で見ると四時間から六時間未満というのが三割超え、三一・三%あります。女性の非正規の職員、従業員の場合はこれ八時間以上というのが三六・一%になるんですね。これ、女性の方が一日当たりの家事、育児を行う時間というのは長いと改めて確認できると思うんです。
 私たちの頃もそうでした。もう家帰ったら家事ばっかりですわ。ところが、今でもですよ、今でもやっぱり家事、育児は女性のワンオペだとさっきも話ありました。そうなって、そういうことで成り立っているという状況なんですね。だから、結婚、出産、育児、これ理由にして、女性の方は正規で働いていたんだけれども非正規にならざるを得なかったと、選択せざるを得なかったと。非正規の女性はこれ仕事を辞めるというような実態があると、これ参考人質疑でも紹介ありました。
 非正規に女性が多いというのは、やっぱりこれ出産、育児通じてそうなる仕組みになっているというところちょっと強調したいんですね。そこに新型コロナが来たと、女性不況というような状況になっているわけです。これ、女性の貧困の拡大ということにもつながっています。
 私、長時間労働、この実態は女性から安定した働く機会を奪っているんじゃないかと、そういう認識はいかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 長時間労働というものが残す負の局面といいますか、それ、今言われたとおり、男性が長時間労働、女性なかなか子育てしながら難しいという話もございますので、男性が長時間労働の主役なんですよね。すると、家庭に当然男性は育児、家事のために戻れない。一方で、男性がそれでキャリア形成しますから、女性がキャリア形成できない。つまり、先ほどの男性と女性の賃金格差、これもここに私は起因しているというふうに思っています。
 ですから、長時間労働を是正して、女性でもキャリア形成できるような働き方にしっかりして、お互いに育児とそして家事、これをお互いが参画して、同じような形の中で男女が共に活躍できる、そういう社会にしていかないと、これからの日本は活躍できる人たちがだんだん減っていくわけでありますから、成り立っていかないという思いでございますので、長時間労働是正もしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。

○倉林明子君 いや、ほんまにしっかり頑張ってほしいと思うんですね。
 労働時間は一日八時間、週四十時間、これ法定化というか原則ですよね。しかし、労働時間の上限について、上限については元々大臣告示ありますよね、週十五時間、月四十五時間と。この年三百六十時間、こういう単位での上限が大臣告示にとどまっているということについて、やっぱり法定化していく方向を考えるべきだと、目指すべきだと。さっきの決意と合わせて、どうですか。

○国務大臣(田村憲久君) 長時間労働は是正していかなきゃならぬというふうに思っております。
 つらいのは、現実と理想というものは、どうしても社会急に変わらないという中で難しい話で、一方で、例えば我が省も同じような中で苦しんでいるわけなんですよね。これを何とかしていかなきゃならない。現実と理想は違う、でも理想に近づけていかなければなりませんから、だから、そういう意味で長時間労働是正、法律を改正する中で、余りにもひど過ぎた特別条項の基準、六月にわたって時間無制限、まあ無制限という言い方変でありますけれども、どこで結ぶかというのは自由というようなものがあったということがありまして、それに関してはまだ委員から見られれば不十分だという話なんだろうと思いますけれども、基準を一定にしっかりと定めるというようなこともさせていただきました。
 まだ理想までは行っていないわけでありますから、理想に向かって、厚生労働省、不断の努力をしてまいりたいというふうに思います。

○倉林明子君 理想にいつまでもしておく、しておいちゃ駄目だと思うんです。青天井が過労死ラインになっただけなんですよ。過労死ラインでいいのかということを言いたいと思うんですね。
 仕事に八時間を、休息に八時間を、やりたいことに八時間を、これ、スローガンとして世界の労働者が勝ち取ったILO第一号条約、もう百年以上前ですよ。だから、理想だと言っている限り、やっぱりその実現というのがいつまでもできない国でいいのかということを申し上げたいし、やっぱり男女が共に活躍できるとおっしゃるのであれば、この労働時間の問題を正面から解決していく必要があるんだということを重ねて申し上げたい。
 長時間労働、これを、奪われた時間に対しては、現状、残業代という金銭で補償するという立て付けです。しかし、この金銭で補償するという仕組みだけでいいのかということも考えていく必要があると思っているんです。
 奪われた時間については休息時間としての補償と、こういう考え方必要だと思います。いかがでしょう。

○国務大臣(田村憲久君) それは超過勤務のところを割増しではなくて、(発言する者あり)えっ、割増しプラス休みをしっかりとということでありますか。非常に理想に向かってのお言葉だというふうに思います。
 そういう意味で、平成二十年だったと思いますけれども、割増しのところは、六十時間以上に関しては更に引き上げるというようなこともやりました。そういう意味では、本来はなるべくそういうような超過勤務というものを減らしていくというのが我々の目指すところでありますけれども、致し方がないとは言いませんが、企業の都合においてそういうことを課せられる場合には、しっかりと労働者に対してそれに報いていくということは大切だというふうに思いますので、そういうような法改正もしながら、これからも我々不断の努力をしてまいりたいというふうに思います。

○倉林明子君 労働者の保護をきちんとしていくと、そしてILOの一号がいまだに批准できていない国としての自覚、はい。それがなぜできなかったのかというと、変形労働時間制があるというような、八時間労働が担保できない、法的に追い付いていないという部分あるんですね。
 やっぱり法律でしっかり規制を掛けていくということが百年掛かってもできていないという自覚を持って、取り戻すような取組を強く期待したいと思うんです。八時間働けばやっぱり普通に暮らせるんだと、こういうルールを法制化目指していっていただきたいと、そういう意味で我々も応援したいと思います。残業代でようやく暮らせるようなそういう働かせ方、賃金水準の問題についても改善が求められると、そうしてこそ育休取得も進んでいくと。
 終わります。