倉林明子

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「宣言」の一部解除 衆参議運委質疑 倉林氏 前倒しの根拠をただす(2021/2/26 議員運営委員会)

 衆参両院の議院運営委員会は26日、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言の一部解除にあたって政府から事前報告を受け、質疑を行いました。日本共産党から塩川鉄也衆院議員と倉林明子参院議員が質問に立ちました。

 倉林氏は、3月は就職・進学など広域で人が移動する時期であり、宣言解除の前倒しが可能な根拠を質問しました。西村担当相は、新規陽性者の減少や病床状況など「総合的に判断して解除した」と答弁。倉林氏は「高齢者の入院が増加しており留意が必要だ」とするアドバイザリーボードの指摘を示し、批判しました。

 倉林氏は、解除後の新たな懸念材料は新型コロナの変異株だとして、変異株のゲノム解析をどの程度実施しているのか質問しました。西村担当相は「全体の約5%」と言及。倉林氏は「全容はつかめていない。早期の探知、封じ込めが求められる」と強調しました。

 倉林氏は、1日1万件の繁華街のPCR検査は始まったばかりで、高齢者施設への一斉検査を控える中「前倒しは拙速だ」と批判。「今後の感染拡大は医療や保健所、ワクチン接種体制に支障が出る」とし、感染拡大防止に向けての体制強化を求めました。


議事録を読む

○倉林明子君 日本共産党の倉林でございます。
 先ほど来御説明ありますように、三月というのは、就職とか転勤、進学、人がやっぱり広域で動くという時期でもあるんですね。こういう時期を直前にして、あと一週間なぜ待てないのかと、こういう声が上がっております。
 そこで、改めて確認をさせていただきたい。解除前倒し、これが可能だとした根拠について、先ほどの説明ではちょっと不十分だと、理解できないと思いましたので、いま一度お願いします。

○国務大臣(西村康稔君) 御説明申し上げます。
 今回解除する六府県につきましては、新規陽性者の数の減少が続いております。十万人当たり一週間の感染者、陽性者の数だけでいえばステージ二の状況にまでなってきておりますが、病床なども全体見ますとステージ三を下回る状況にもなってきておりますので、そういう意味で、これまでお示しした、分科会でお示しされている基準から、基準と照らして総合的に判断して解除すべき段階になってきているということで、今日専門家の皆さんにもお諮りをして御了解いただいたところであります。
 今回、相当議論がございました。特に変異株の問題について相当な危機感を言われましたけれども、やはり第五条に特措法ありますように、私権の制約を伴うものでありますから、基本的人権を尊重して、緊急事態宣言はやはり必要最小限にしなければならないということも踏まえて、専門家の皆さんにも御了解をいただいたものというふうに理解をしております。

○倉林明子君 私権の制限と併せて、人の命が守れるのかというところも大きく問われた第三波になっていたんだということを押さえる必要あると思うんです。
 そこで、やっぱり重症者の減少速度がとても鈍くなっているという現状があります。昨年の十一月末の水準にこれとどまっております。そして、新規感染者のうち、これ高齢者の占める割合が、京都の喫緊の状況を見ても四割が高齢者、こういう状況あるんですね。高齢者施設でのクラスター発生もこれ続いております。厚労省のアドバイザリーボードも、関西圏について、高齢者の感染者数の減少傾向に鈍化が見られるとともに、負荷の大きな高齢者の入院が増えていることに留意が必要と、こういう指摘されている。そのとおりだと思うんですね。これ、つまり、少しのリバウンドでも直ちに医療提供体制が逼迫するリスク、これ極めて高いということを重ねて言いたい。
 更なる懸念材料は、先ほどもありました新規変異株の影響です。これは、厚労省のアドバイザリーボードは、国内での継続的な感染確認を踏まえまして、現状より急速に拡大するリスクが高いという指摘があります。
 そこで、確認をさせていただきたい。変異株のゲノム解析、これ新規感染者数に対して現状どの程度の実施ができているのか、パーセンテージで。

○国務大臣(西村康稔君) 御指摘のように、それぞれの知事とも、私、病床の状況、特に重症者の状況、あるいは高齢者の感染者の状況なども確認をさせていただいた上で今日お諮りをしたところでございます。
 その上で、変異株についてでありますけれども、感染研から全国の地衛研、地方衛生研究所に対してPCR検査で分かる手法と検査試薬を提供して、今ほとんどの県で、それぞれの県で変異株の検査体制が整備されております。そして、全陽性者数の五%から一〇%分について変異株のPCR検査がなされております。
 その上で、変異株による陽性者が確認されれば重点的に積極的疫学調査でクラスター対策を行っているわけでありますけれども、同時に、スクリーニングを行うその割合についても、先ほどの五%、一〇%から更に引き上げて行うこととしております。
 そして、陽性になったものについては国立感染研に送っていただいてゲノム解析を行っているということでありますので、全体で申し上げると、これまで四十二万の症例がある中の二・二万件のゲノム解析を行っておりまして、約五%ということであります。
 引き続き民間検査機関とも連携して対応を強化していきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 これ、抑制に、収束に成功もしているニュージーランドは全件ゲノム解析しているということでありまして、全容をつかめているという実態にはまだないということは確認できるかと思うんですね。早期の探知、そして封じ込め、これ今求められている段階なんだということは指摘したい。
 その上で、緊急事態宣言解除後を想定して、一日一万件の繁華街のPCR検査、これやるということで前回も御説明ありました。しかし、今の現状、どういう状況かといいますと、栃木県で六百件の配付、三日間で、二百件の検査が始まったばっかりなんですよね。つまり、高齢者施設等へのPCR検査の一斉検査というのも、これ実施はこれからなんです。検査体制の整備、そして検査の実施ということでは本当に体制これからだというのが現状共有できると思うんです。
 つまり、前倒しというのが余りにもこういう体制整っていない段階で踏み込むには拙速ではないかと指摘したい。いかがですか。

○国務大臣(西村康稔君) 一日一万件のモニタリングの、監視のための検査、これもちろん東京とか大阪とか、感染の、あるいは人口の多いところは重点的にやっていきますので、栃木だから軽んじているわけではありませんけれども、それぞれの地域の状況に応じて対応しているわけであります。その上で、行政検査、そして民間検査とも連携をしながら、様々なデータを分析して、しっかりとその再拡大の探知、兆しの探知をしていきたいというふうに考えております。
 いずれにしましても、高齢者施設ももう全従事者の方々対応するということで、県の計画を作って対応することになっておりますので、しっかりと進めていきたいというふうに考えております。

○倉林明子君 やっぱりこれからの感染拡大をいかに防ぐかというところで、検査体制を取る、そしてゲノム解析を本当に比率上げていく、全数つかめるような体制に持っていくということが今後の感染拡大を抑える上では本当に大事なことになってきているし、今決してその体制が十分に取れているという事態ではないんだということを確認しておきたいと思います。
 医療、保健所に対してこれから負荷が掛かるということになると、たちまちワクチンの接種体制に支障が出る、これ明らかだと思います。そういう点でも、感染拡大防止に向けて体制強化、急いだ強化を重ねて求めて、終わります。