国会レポート

経済産業委員長解任決議に対する反対討論(本会議)

2013年12月5日
議事録を読む

第185回国会 本会議 2013年12月5日

本日の会議に付した案件
経済産業委員長大久保勉君解任決議案(松村祥史君外二名発議)(委員会審査省略要求)

〇議長(山崎正昭君) この際、お諮りいたします。
松村祥史君外二名発議に係る経済産業委員長大久保勉君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(山崎正昭君) 御異議ないと認めます。
よって、本決議案を議題といたします。
まず、発議者の趣旨説明を求めます。岩井茂樹君。
〔岩井茂樹君登壇、拍手〕

〇岩井茂樹君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました経済産業委員長大久保勉君に対する解任決議案について、提案の趣旨を説明させていただきます。
現下、我が国の状況を見ますと、少子高齢化が進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。昨年十二月に誕生した安倍内閣では、この一年、日本経済を回復から拡大軌道に乗せるため、アベノミクスと言われる政策を断行してきたところであります。アベノミクスにより経済活動は順調に回復し、デフレからの脱却も近づいています。一方、政治におけるねじれ現象は解消し、法律や政策が執行しやすい環境が整ってきています。
このように、経済、政治においては、長期にわたる停滞状態から脱却できるまたとないチャンスが巡ってきております。したがって、国会においては、衆参を問わず、与党、野党を問わず、一丸となって国民生活の向上に資するために鋭意努力する議員活動が求められております。
ただ、この臨時国会も残すところ数日となり、限られた時間の中で重要法案の審議、採決を行う必要性が高まっております。特に参議院での経済産業委員会では、アベノミクスの重要法案の一つと言われる独占禁止法案の審議が進んでおらず、その成立が遅れれば国民生活に多大の支障が出ることが懸念されます。
経済産業委員会では、委員長を先頭に、与野党の理事を中心に、審議日程の調整と採決までの段取りをしっかりと描いて、委員会を継続して開催し、同法案の採決ができるよう最大限の努力をすべきであります。しかしながら、以下に述べるように、委員長はその努力を怠り、まさに法案潰しとしか思えないような対応を繰り返してきたのであります。
経済産業委員長は、国権の最高機関たる国会において、委員会運営において責任を持ち、その運営に当たっては公正中立に職務を遂行することが求められております。また、付託された法案に関して、十分な審議を尽くした上で迅速に採決することが求められます。
しかしながら、経済産業委員長大久保勉君は、我々自民党、公明党の法案審議の要求を踏みにじり、委員会の最高責任者としての指導力を発揮せず、いたずらに法案の審議、採決を遅らせてきたのであります。このため、会期も残すところ僅かとなり、今国会の重要法案である独占禁止法案の成立が危ぶまれている状況です。
我々経済産業委員会の与党理事は、何度も粘り強く委員会開会に向けて話合いを続けてまいりましたが、民主党は全く受け入れようとしなかったのであります。大久保勉委員長は、委員会での法案審議の重要性を軽んじ、自ら指導力を発揮せず、委員会開会、法案審議に向けての努力を怠ったのであります。
言うまでもなく、独占禁止法案は、アベノミクスの成否を握る重要法案の一つで、国民誰もがその早期の成立を強く望んでいるものであります。その法案の審議、採決を拒否する委員長の姿勢は、国民への背信行為であり、十分解任に値するものです。
経済産業委員長大久保勉君が行った行為は、本院において多くの先輩が努力され積み上げてきた議会制民主主義を根底から覆すものであり、良識の府たる参議院の権威を踏みにじるものとして断じて看過できません。
以上、大久保経済産業委員長に対して解任決議案を提出する理由を申し上げ、私の趣旨の説明を終わらせていただきます。(拍手)

〇議長(山崎正昭君)本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。
倉林明子君。
〔倉林明子君登壇、拍手〕

〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
私は、日本共産党を代表して、大久保勉委員長の解任決議案に断固反対の立場で討論を行います。
ただいま議題となりました大久保委員長の解任決議案は、その理由で、委員会開会、法案審議に向けて何ら努力をしなかったとしていますが、全く事実と異なっており、到底、正当な理由があるものとは言えません。
与党は、今国会の会期末まで数日しかない下で、各会派の合意を得ないまま、議院運営委員会の多数決によって強引に独禁法案を経済産業委員会に付託しました。それは月曜日、委員会定例日は残すところ一日、火曜日だけでした。いたずらに法案審査を遅らせたという指摘は全く当たりません。
大久保委員長は、同法案の付託を受け、その質疑について各会派の意向を尊重し、合意を得るために、理事懇談会、与野党筆頭理事の協議などを重ね、民主的な委員会運営に徹してこられました。こうした協議が不調に終わり、合意に至らないまま、委員会は開催できないとされた委員長の判断は極めて適切なものだと言えます。
重要法案の一つで、十分な審議を尽くすことが求められるというのであれば、十分な審議日程の確保こそ求められており、与党の横暴な議会運営こそ国民への背信行為であります。
今回の委員長解任は、会期内に同法案を成立させることを目的に行った与党の暴挙であり、厳しく抗議します。自分たちの思いどおりにするために邪魔になる者の首を強権的にすげ替えてでも強行する、こうした行為こそ議会制民主主義を踏みにじるものではないでしょうか。
言うまでもなく、国会は国権の最高機関であり、議院内閣制は立法と行政の抑制と均衡、協働を求めています。三権分立の下で唯一の立法機関であり、強大な行政権力を監視すべき重大な任務を持った国会が、衆参それぞれ、共に多様な民意を反映しながらその役割を発揮することが必要であり、参議院が今注目されている下で、この暴挙は国民から批判を受けるものである、このことを指摘し、私の反対討論といたします。(拍手)