倉林明子

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コメ不足ー営農継続への支援こそ ー

 日本共産党の倉林明子議員は19日の参院決算委員会で、コメ不足を招いた政府の生産抑制政策を増産に転換し、就農者が安心して営農を継続できるようにするための支援を求めました。

倉林氏がコメの需給と価格安定のため「コメの増産・備蓄拡大に政府が責任をもつべきだ」と求めたのに対し、江藤拓農水相は「ゆとりある(需給計画)にすべきと思う」と述べました。倉林氏は、コメ価格の高止まりで学校給食では米飯回数を減らすなど消費抑制が広がっており、市場任せでは価格抑制できないと指摘。安定供給・価格抑制に政府が責任を持つべきだと強調しました。

気候変動による高温障害の被害で大幅な収量減を余儀なくされるもと、農業協同組合(JA)と契約した数量の納入が義務化されている加工米生産の実態を告発。京都府の酒用加工米品種「京の輝き」を生産する京丹後市のある地域では1000袋の不足を主食用米で補填(ほてん)し、500万円の損失が出たと示しました。

高温障害で2年連続で数百万円の損失が出た集落営農法人では、農家の減収に交付される水田活用交付金が3年目にようやく交付されたが、高温障害が交付金の対象だと周知されていないと指摘。今年から畑作物の大幅な収量不足への直接支払交付金の対象要件に「気候変動」が追加されたとして、「加工米などへの水田活用交付金の要件にも『気候変動』と明記すべきだ」と求めました。

江藤農水相は「しっかり検討する」と答弁。倉林氏は「主食用米の加工米への転用を勧めてきたのは国だ。コメ不足の今、契約数量の義務化が主食用米を加工米に回さざるをえない矛盾も生んでいる」と強調しました。

議事録を読む(未定稿)
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 私も、お昼のニュースを見て、農水大臣、江藤大臣の佐賀県連での発言、びっくりして聞いていたんですね。そして、会見で撤回をされたという表明がありました。しかし、その説明がよく分からなかったんですね。
 確認したいんですけれども、玄米を食べてほしい趣旨から発言をしたということをおっしゃったかと思うんです。あのテレビでの発言の様子というのをですね、買ったことがないと、倉庫にはいっぱいあるという発言されているんだけれども、いや、実は買って自炊もしているということなので、買ったことがないというのが事実と違うんだろうと。ここは撤回されたということは分かったんですが、じゃ、もらってうれしいということと倉庫にいっぱいあるということは、これは撤回されてないという理解でよろしいでしょうか。

○国務大臣(江藤拓君) 先ほど妻から電話がありました。確かにたくさんいただくことはあります。そして、女房と二人なんで、子供たちみんな卒業したんで、ですから、たくさんいただくと食べ切れないねと話はしますけれども、しかし妻いわく、それでも足りなくなったら買いに行ってるのよと、あなたは知らないでしょうけどというふうに言われました。

○倉林明子君 まあ倉庫にはいっぱいないと、それも撤回したと。
 本当に今お米が高くて、本当に買いたくても買えないという人たちに、農林水産大臣がああいう発言したということは大変怒りを広げています。明確に分かりやすく、撤回するなら撤回するということをはっきりおっしゃった方がいいと改めて申し上げておきたいと思います。
 そこで質問です。
 気候変動による農作物への被害が大変拡大しております。京都府内でも、これまでの有害鳥獣被害にとどまらず、高温障害に加えて、異常発生したカメムシによる被害、これが水稲のみならず、野菜、果樹、花卉と広範囲に被害拡大しております。気候変動による農作物への被害は年々深刻さを増し、影響は本当に深刻になっております。
 この間の気候変動が災害級の被害を農業にもたらしていると、こういう認識はおありでしょうか。端的にお答えください。

○国務大臣(江藤拓君) 大変そう思っております。もう今年もカメムシがもう埼玉で物すごい勢いで増えているという報道に触れました。ですから、そういう認識は持っております。

○倉林明子君 本当にそのとおりだと思います。ブランド京野菜ということで、様々農作物でも京都も頑張っているんですけれども、万願寺トウガラシが大変有名です。これが、気候、高温障害で尻腐れが起こるという被害も発生しております。カメムシなんですけど、温暖化、越冬して生き残るカメムシが大変増えまして、今年六十年ぶりの規模に被害拡大するのではないかと、こういう想定もされております。
 私、二五年産米、今年の米への影響って非常に懸念されている実態あると思うんですね。そこで、高温障害によって大きな影響を受けた実態が、京都府推奨の酒用の加工米であります京の輝きという品種なんですね。これ、JAとの契約した数量の納入が義務化されておりまして、不足した場合はコシヒカリなど主食用米で現物納入するかと、あるいは不足分は、一袋、まあ三十キロですね、一袋三十キロ、五千円余りの違約金の支払を求められたと。契約そうなっていますからそれはそうなんですけれども、今年、京丹後市のある地域では、何と一千袋の不足が出たんですよ、京の輝き加工米で。そうしたら、その飯米の補填、米価上がっていますので、そうすると、五百万円余りの損失になったということなんです。かき集めて、コシヒカリをかき集めて納めたというんですよ。差額が出たんです、九千円ぐらいで一袋買うのでですね。
 こうした実態というのが起こっています、実際に。つかんでおられるでしょうか。

○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。
 委員御指摘のような事例あることは承知しております。

○倉林明子君 そうなんです。加工米で契約数量が確保できなかった、こういう事案続いているんですね。だけど、これは、自然災害級の被害って大臣おっしゃっていただけましたけれども、これ、気候変動による高温障害にほかならなくて、農家の責任ではないと、農業者の責任ではないと私思うんです。
 また、これ別な法人、農業法人なんですけれども、三年連続で大幅な加工米の収量不足というのが続きまして、集落営農法人ですが、二年連続で数百万単位で損失出たという実態あるんです。これではもう作り続けられないということで、三年目に法人から働きかけまして、JA、農政局ということで、そして、ようやく昨年は高温障害が自然災害だということで認められた結果、交付金が満額出されるということになったんですよ。
 これ、本当良かったと思うんですが、水田活用交付金、これ、減収の場合の免除要件として高温障害を明確に対象としているのかどうか、改めて確認をさせてください。

○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。
 加工用米につきまして、自然災害等により減少した場合は契約数量を変更して交付金の交付を受けられると、こういった旨は事業のパンフレット等にも記載しているところでございます。こういったことをきちんと周知をしっかりしていきたいと思います。

○倉林明子君 ところが、しっかり周知したい、是非周知していただきたいと思うんですけれども、今ある分についての対応も決して周知徹底されていないと思います。二年連続で数百万円の損失を出したというところで困り果てて相談行って、何とか去年の分については自然災害として認められるという経過があったんですよ。
 私、今年改正されました経営所得安定対策等実施要綱、これ、要綱の改正が今年の四月ということでされたんですね。ここで、畑作物への直接支払交付金、これについては要綱の見直しをされまして、大幅な収量不足の理由に、自然災害に加えて、例外だけじゃなくてですね、自然災害ということに加えて気候変動ということが明記されるようになったんです。交付金が満額受け取られるということで要件に加えられました、明らかに。
 ところが、加工米などの水田活用交付金のところは改正されていないんですよ。私は同様の改正やるべきだと思います。これ、どうですか、大臣。

○国務大臣(江藤拓君) おっしゃることはよく分かるんですが、実際、先ほどから答弁させておりますように、何とかこの高温障害についても今対象になっておりますので、改正をしなくても現実にはもう大丈夫になっております。ですから、この水活の方まで書く必要があるのか、そして、水活についてはR九で終わりますので、どうしたものかなというふうに考えています。

○倉林明子君 災害級の気候変動で障害起こっているし、減少起こっていると。明らかに畑作の方は様式も変えているんですよ、条件のところに記載するところがなかったんですよ、その免除要件のところでね。自然災害はあった、そこには例外はあった。しかし、気候変動ということで明確にして、理由書けるところも書式の中に入れたんですよ。
 だから、畑作でそういう書式の変更やっているんだから、水田活用のところでもきちんと合理的に見直した方がいいと。改正する方向じゃないんですか。

○政府参考人(松尾浩則君) 先ほど加工用米の例で、高温障害が認められた、認められないというようなちょっとお話ございます。私ども、前から、高温障害も含めた自然災害があったらそういった数量の変更を認めるということにしております。そして、なおかつ、その際、合理的な説明がちゃんと付くようにということで、そういったものを出していただくということにしております。
 畑作と水活は、基本的には自然災害、まあ高温障害も含めて自然災害等がございましたらそういった変更できるということにしておりますが、基本的な考え方はおっしゃるようにございますけれども。

○倉林明子君 様式が畑作は今年の要綱改正で見直しになっているので、それに合わせて水田活用のところ今やっているということは徹底してやってもらったらいいですよ。しかし、書式の中に書くところがないので、今年度の分については農政局と話し合ってやっと記入を認めてもらった経過があるんですよ。合理的だと思いますよ、見直しは、当然だと思う。

○国務大臣(江藤拓君) 役所的には今この場ではっきりしたことを立場的に彼は言えませんので、今のやり取りを聞いていて、書式上も書いてあった方が明確だということであれば、やりますとまでは言いませんが、しっかり検討させていただきます。

○倉林明子君 是非やっていただきたいし、現場際での災害級のこの高温障害、自然、気候危機の下で起こっていることなんだという認識確認できましたので、対応も現場際で徹底していただくように強くこれは求めておきたいと思います。よろしくお願いします。
 主食用米というのは、主食用米を加工米に転用するという、水田活用でね、これは国が進めてきたことであり、京都府によるブランド日本酒を造ると、こういう政策で農業者はすごい協力してきたんですよ。そういうことなのに、加工米等の契約数量の義務化ということとペナルティーということがありまして、農業者に本当に大きな負担となっているだけじゃないと、米不足の今、主食用の米を加工米に回さざるを得ないと、こんなことまで起こっているということですので、直ちに対応はしていただきたいと重ねて指摘をいたします。
 そこで、生産抑制、低迷価格、価格の低迷ということで、こういう政策を改めて、やっぱりゆとりある需給計画が要ると思うんです。ぎりぎりになっていると思うんです、余りにもですね。米の増産を図って、備蓄の拡大、柔軟な放出ということが需給と価格の安定ということにつながっていくと思うんですよ。
 じゃ、改めて政府が責任を持つべきだということをまず言っておきたいと思いますが、いかがでしょう。これは大臣に。

○国務大臣(江藤拓君) 確かに、今回、随分議論させていただきましたが、米自体が足りないんではないかという御指摘は随分いただきました。やはり、需給のバランスを取っていこうということを真剣に考えた余り、ぎりぎりの線を狙い過ぎたという点はあるのかもしれません。それはもう認めなければならないんだろうと思います。
 ですから、今省内で検討しておりますが、これからまた次年度について考えなきゃなりませんけれども、若干ゆとりのあるものにすべきだなと私も思っております。

○倉林明子君 やっぱり大本から転換していくということが今本当に求められている、転機にしないといけないということを強く申し上げたいと思います。
 そこで、備蓄米の放出を続けているものの、先ほど来、米の小売価格が高止まりだと。何と、今日、五十四円の値上げショックだということでお話もありましたけれども、暮らしを圧迫するだけじゃないと。学校給食で米飯給食の回数をこれまで四回だったものを三回に減らすという先生からお話された子供たちが、ええっとがっかりしていましたよ。食べ盛りの御家庭でも御飯のお代わり禁止だというんですよ。カレーライスのときだけ。
 もう米の消費抑制というのが確実に広がっています、価格の、高い価格のためにですね。生活防衛せざるを得ないですよ。備蓄米の放出でスーパーに確かに米は戻りつつあるんだけれども、先ほど来お話あるとおり、また上がったということです。
 これね、大臣、やっぱりいつになればこの価格は下がるのかというのが国民の今最大の関心事になっていると思い、関心事になっていると思います。答えられますか。

○国務大臣(江藤拓君) そこに明確なお答えができないのは、私の一番つらいところです。
 今、全国的に概算金が示されてきております。二万二千円だったり三千円だったりですね。概算金は概算金ですから、その後に今度は精算金が乗る可能性もあるわけですよ。その、例えば二万二千円に二千円乗れば二万四千円、二万四千円で農家に手取りがあればどれぐらいの市場価格になるかはすぐ計算ができるわけで、そういうことを考えると、やはり高止まりするのではないかという御意見もあります。
 しかし、これで六十一万トン出すわけですから、六十一万トン。これがですね……(発言する者あり)そう、外れっ放しじゃないかと言われればそのとおりなんですが。ですから、ブレンドをしてくれということをお願いしてきて、一九%から三三%まで伸びました。ところが、今日のPOSの発表では三三%が三一にまた下がっているんですよ。やはり、ブレンドせずに銘柄米は銘柄米のまま売っているという実態が明らかになっております。そして、スポットもですね、これもストーブリーグみたいなところですから、若干、取引の方少ないですけれども、相対も上がっています。
 しかし、こういうことを考えると、何とかしたいというふうに思っておりますが、いつというふうに先生からストレートに聞かれると、いつですということを明確に答えられないのは、本当に力不足で申し訳ないと思っております。

○倉林明子君 市場価格、市場任せということで、それは期待しても本当にコントロールできないということが今回改めて明らかになったと思うんですよ。安定供給、主食の供給にやっぱり国の介入ということがもっともっと要るんだと、価格の安定も含めて責任持たないといけないと。これ申し上げておきたいと思います。
 米不足や高値ということを背景に、政府内には、トランプ関税の交渉材料として米の輸入拡大をする案も浮上しているという報道もあります。我が国が唯一自給している米さえも手放すようなことは、私は断じて認められないと。米を始めとした農産物の輸入拡大要求、これは断固拒否すると、姿勢示していただきたい。

○国務大臣(江藤拓君) 私は、ほかの委員会でも答弁をさせていただいておりますが、米については、今このような値段にはなっておりますけれども、自給可能でありますから。そして、今飼料用米を全部やめればすぐ八百万トンになります。そして、水活で、いわゆる水路もある、水田機能を有している麦、大豆がもし全て米に戻ってきたら、日本は一千万トン作るだけの農地を保有しています。ですから、買う必要はないということであります、基本的に。基本的に買う必要はないということであり、必要がないものは買う必要がないんで、私はほかの委員会でも、私の職責を懸けて、この点についてはしっかり党内で発言をするということを約束しておりますので。
 米は、とても日本人にとって大事なもので、作付けに一番向いているものでありますので、今回の日米交渉においても交渉材料にならないようにしっかり監視をしてまいりたいと。私が交渉担当じゃないんで、そうしないようにしっかり監視をしていきたいと思います。

○倉林明子君 やっぱり主食で唯一自給できている米というところをしっかり死守するということで、政府一丸となって交渉に当たっていただきたいと思います。
 米の増産にやっぱり転換していける、安心して農業者が営農継続、継承まで考えられると、こういうところまでつなげていく支援、転換していくときだということを申し上げておきたい。
 米はこれで終わりたいと思います。
 それでは、北陸新幹線の延伸計画の問題について質問したいと思います。
 三月二十五日、今年ですね、自治体向けの説明会が開催されることとなりました。この席で、あっ、この後ですね、国交省は、国交省の課長がですね、説明を踏まえて新たな疑問もあると思うと、これをキックオフにして引き続き丁寧に説明を尽くすと、説明会はこれで終わりではないと、自治体の皆さんと相談しながら住民説明会についても検討したいと、こういう発言されたとの報道がありました。環境影響評価手続の住民説明会に限らず、やり方、タイミングを含めて府や関係自治体と相談するとまで言われたんですね。
 二か月がたとうとしております。自治体向けの説明会は、その後、どう開催、まだ聞いていませんけれども、開催されたとは、どういう相談も含めて進んでいるのか、住民説明会は今後どのように開催していくおつもりか、計画を明確にお聞かせください。

○政府参考人(五十嵐徹人君) お答え申し上げます。
 北陸新幹線敦賀―新大阪間につきましては、昨年、令和六年八月に詳細な駅位置、ルートの案、新たな事業費、工期などについてお示しして以降、複数回にわたりまして国土交通省及び鉄道・運輸機構より、福井県、京都府及び大阪府に説明してきたところでございます。
 昨年十二月には、与党の整備委員会において沿線自治体等からヒアリングが行われており、そうした場面も含めまして、特に京都始めとした沿線自治体より地下水への影響などについて御懸念をいただいており、必要に応じて情報提供を行うとともに、個別に説明も行ってきたところでございます。
 また、今後、住民の皆様を始め地域の関係者の皆様への御説明を行う際には自治体の御協力が不可欠であることから、京都府においては、府のお力添えもいただきまして、先生からも御指摘がありましたとおり、三月二十五日にまずは京都府下の市町村向けに説明会を行ったところでございます。
 更なる説明会に向けましては、京都府において市町村と調整をいただいているところでございます。調整が付き、開催ができることとなりましたら、地域の関係者の皆様の御理解を得られますよう、丁寧な説明を行っていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

○倉林明子君 キックオフ集会が三月二十五日だと説明したのはあなた方なんですよね。そういう意味で、これキックオフにしてどうやって説明会、京都府の理解が重要だと言っているんですよ。その後ないですよ、開催されていませんよ。何やっているんですかということです。
 発覚したのは、シールド工法でやった地下鉄工事、京都の東西線、地下鉄東西線、これで補償した井戸はないと、ゼロだと言って説明していて、それは間違いでしたと、この間、週末ですね、衆議院で認めてはりましたよね。京都市にも謝ったという話でしたけれども。きちんと説明せぬかったら、信頼なんてもう簡単に壊れますよ。
 そういう点では、そういう誤った、一回そういうことやっているということも踏まえて、真摯に、事実に基づいて、求められる説明会については対応すべきだと思うんですよ。どうですか。

○政府参考人(五十嵐徹人君) 先生から御指摘がありましたいわゆる住民説明会も含めまして、今後どのような形で説明会を開催するかにつきましても京都府などとただいま御相談をさせていただいているところでございますし、具体的な時期でありますとか方式についても今後御相談をさせていただきたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、府民の皆様始め関係者の皆様の御懸念や御不安を払拭できるよう、誠実にかつ適切に説明会を開催してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○倉林明子君 丁寧に誠実にと言いながら二か月開催されていない、うそ、事実に基づかない説明をしていた、これ重く受け止めて、住民の不安や不満にしっかり応える、これやっていただきたい。
 説明会は開催するとおっしゃっています、まだ開催されていないけどね、住民に対して。ルートを絞るのはこれは与党整備委員会だと、委員長いますけどね。最大の住民の関心事であるルートの決定にこれ住民の意見が反映されないと、そういう仕組みになっていますよね。そのこと自身が私問題じゃないかと思うんだけれども、これは、大臣、いかがですか。

○国務大臣(中野洋昌君) お答えを申し上げます。
 北陸新幹線敦賀―新大阪間につきましては、現在、環境評価、環境影響評価手続などが進められておりますが、その中で住民説明会や意見聴取等を含む手続を行ってきており、その際に示された意見等を踏まえて、昨年の八月に詳細な駅位置、ルート案をお示ししたものでございます。
 昨年八月以降、沿線自治体等に対して説明を行ってきておりまして、京都府につきましては府において更なる自治体への説明に向けた調整をいただいているなど、引き続き、鉄道・運輸機構とともに、様々な機会を捉えて、住民の皆様を始め地域の関係者への説明を実施をしていくこととしております。
 今後、地域の関係者からの意見や法令に基づく住民等への意見聴取手続なども踏まえ、着工に向けた手続が進められていくものと承知をしております。
 一日も早い全線開業に向けて、鉄道・運輸機構とともに、地域の皆様の御理解を得られるよう、丁寧かつ着実に取り組んでまいりたいと考えております。

○倉林明子君 あのね、京都仏教会は千年の愚行だと断じました。計画の白紙撤回を求めて署名を開始しておられます。その呼びかけを紹介したい。
 全体の八〇%がトンネルとなる小浜―京都ルート、豊かな地下水に育まれた食文化や世界遺産を含む数多くの国宝や重要文化財を擁する京都を台なしにし、京都が京都でなくなる計画であります、トンネルの耐用年数はたかだか数十年、そのトンネルによって京都の千二百年の歴史と未来が揺らごうとしておりますと、こういう指摘なんですよ。
 北陸新幹線の延伸計画についてはきっぱり断念すべきだ。中止を求めて、終わります。