国会レポート

再生エネ抑え込むな 制度見直し追及 電気事業法(経済産業委員会)

2015年6月11日

(ページ下部に資料があります)

 倉林明子議員は6月11日の参院経済産業委員会で、電力市場の全面自由化を前にして政府が進めている再生可能エネルギー導入の制度見直しについて「農山漁村などの取り組みを妨げるもので、温暖化対策、地域活性化を掲げる政府の方針にも逆行する」と批判しました。

 倉林議員は、電力会社が昨年行った再生エネ接続の保留問題について質問しました。農水省政策研究所の岩瀬忠篤次長は「数年越しの合意形成で着手した小水力やバイオマス発電の事業見通しが立たなくなり、深刻な影響が出ている」と答弁。経産省新エネルギー部長の木村陽一氏も、全国知事会エネルギー政策特別委員長である群馬県知事から「地域の活性化に資するために、できるだけ多くの再エネ接続が可能となるよう」要望を受けたことを明らかにしました。

 倉林議員は、政府が「再エネの調整電源として最大限活用する」としている揚水発電実績についても、九州電力では可能量の1%にも満たない事実を示し追及しました。宮沢洋一経産相は「揚水発電を100%用いることは当然」と実態とかけ離れた答弁。倉林議員は「原発再稼働に備え再エネ導入を抑え込むやり方は国民の理解を得られない」と指摘しました。

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第189回国会 経済産業委員会 第16号 2015年6月11日(木曜日)

電気事業法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)

〇委員長(吉川沙織君) 電気事業法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

〇委員長(吉川沙織君) 休憩前に引き続き、電気事業法等の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
前回の委員会で、消費者団体の参考人から、電気を選ぶための情報開示についての要望がありました。原発は嫌、高くとも再生可能エネルギーを選択したいとも意見で述べられました。
本会議で、私が電源構成も含む原価情報と併せて料金決定に至る情報開示を求めたのに対しまして、総理は、消費者の立場からどんな情報公開を求めるか検討するという御答弁をいただきました。
自由化後の料金について、消費者がどう関与できるのか、その仕組みはどう担保されるのか、いかがでしょうか。

〇政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
先生お尋ねの件ですけれども、総理の方から本会議の方で御答弁がございましたように、私どもとして、小売料金規制の撤廃後につきましては、引き続き厳格な市場監視を行うとともに、消費者の立場からどのような情報公開を求めるか検討していくと、こういう立場でございます。
なお、御案内のとおり、小売料金につきましては、競争が十分であると確認されるまでの間、経過措置として料金規制を講ずると、こういうことにしておりますので、その認可に係る審査過程を通じまして料金水準などについて情報開示を実施していくこととなります。

〇倉林明子君 結局まだ決まっていないということなんだけれども、検討するということで、是非情報開示に向けて積極的な取組をしていただきたいとこれは思っているところです。
そこで、値上げの際だったとはいえ、電気料金の中身が一定見えるようになった、そして市民意見も言える機会となった、これが公聴会だったと思うんですね。不十分だとはいえ、値上げ幅の抑制に対しても消費者が関与できるようになったということだと思うんです。ところが、自由化された後は、託送料金以外は消費者が関与できる仕組みがなくなるということになります。
そこで、確認したいと思います。電気事業の営業費用で、現在、託送料金が占める割合というのは一体どうなっているかということで、一般電気事業者、直近のデータをいただきたいんですけれども、全部言っていただきますと長くなりますので、一番低い電力事業者はどこで何%になっているか、一番高いところはどこで何%になっているのか、お示しください。

〇政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
最新のデータということで、平成二十五年度の送配電部門収支計算書において公表された送配電部門の営業費用の実績値、これを分子にいたしまして、同じく平成二十五年度の有価証券報告書において公表されました電気事業営業費用の実績値、これを分母にいたしまして割り算をいたしました。そういたしますと、割合が最も低い会社、これは九州電力でございまして二二・二%、割合が最も高い会社は北陸電力の二七・五%となります。

〇倉林明子君 結局、これ資料でも今お話あったとおりのところが分かる、そもそもの電気事業者の営業費用の内訳が一枚目に付いておりまして、託送部分に係る費用の内訳もそれぞれ出ております。今御紹介のあったとおりの比率になろうかと思います。
つまり、低いところで二二・二%、高いところでも二七・五%が託送料金ということで、自由化後もここの部分については規制掛けていくということになるので一定公開される担保があるんだろうと思うんですけれども、圧倒的な部分、七割から八割を占めるこの営業費用の内訳というのは見えなくなってくるんじゃないかと思うんですね。しかも、消費者の意見が多く出ている、関心事であるのが、この内訳で出てきます燃料費、さらに購入電力料、これが見えていたものが見えなくなるということに対する御懸念が出ているということだと思うんですね。
そこで、電気もガスも家庭にとって欠かすことができないインフラであって、料金は公共料金の性格が強いものです。この料金に対して消費者が納得できる料金であるのかどうか、電力・ガスシステム改革の成果、これを国民が測る場合、大きな一つの目安になってくる問題だというふうに思うんです。
電力・ガス取引監視等委員会には、料金が適正かどうか、つまり市場の監視をしていくということですけれども、料金が適正かどうかということも含めて、等の中に含めて、消費者団体の意見も反映できるよう消費者団体の代表を参加させる、こういうことを検討すべきじゃないかと思います。いかがでしょう。

〇国務大臣(宮沢洋一君) 自由化後の料金ということになりますと、まさに自由に決められるということになるわけでありますけれども、私どもも、これまでずっと申し上げてきておりますように、まさに料金を抑制していくと、こういうことが大変大事だと思っておりまして、そのためには、何よりも大事なことは、電力の市場においてもガスの市場においてもしっかりと競争がなされていると、こういう状況をつくり出すということが一番大事だと思っておりまして、例えば、競争が十分に行われていると認められる前には、その前は規制料金的なものを一部残すというようなことをやって料金の抑制をする、そして競争を高めていくと、こういうことをやっていきたいと思っております。
そして、恐らく御質問の趣旨は、これまでは総括原価方式の下で料金そのものが小売料金については規制されてきた、しかも消費者庁との協議等々というようなプロセスがあった。一方で、今後は託送料金だけがある意味じゃ規制料金となるということで、その託送料金についてどうかと、こういう話だろうというふうに思います。
そして、まず、お尋ねの電力・ガス取引監視等委員会におきましては、高度の専門性が必要ということで、委員長及び委員は、法律、経済や工学などに関して専門的な知識と経験を有し、その職務に関し公正かつ中立的な判断をすることができる者のうちから経済産業大臣が任命することを条文に明記しているところであります。
このように、高度な専門性を有する委員会が料金審査実務を担うこととなりますけれども、一方で、電気料金がおっしゃるように国民生活に重大な影響を及ぼすことから、国民の声を広く取り入れながら意思決定できるように運営していくことが必要となると考えております。例えば、委員会における検討に資するよう、料金審査の際に、幅広いステークホルダー、もちろん消費者も入れてでございますけれども、の声を酌み取る場を下部組織として設置し、そのような場において消費者代表の方にも参加していただくことを考えております。また、経過措置として残ります小売の規制料金の認可を行う場合には、これは消費者庁との協議が必要となってきております。
このほかに、託送料金の審査を公開の委員会で開催して行うとか、また、託送料金を決めるルールを決める際にはパブリックコメントを行うとか、消費者、国民の声を反映するような形にしていきたいと思っております。

〇倉林明子君 託送料金についての今御説明があったんだけれども、見えなくなる部分についても、やっぱり公共料金であるという性格から、消費者の声が反映できる仕組みが要るんじゃないですかということを申し上げましたので、その点も受け止めていただきたいと思います。私、誰のための電力・ガスシステム改革なのかという場合、国民が納得できる公共料金になること、これが大前提だと思いますので、その点も含めて検討を求めておきたいと思います。
次に質問しますのは、システム改革が地方にとって与える影響ということです。電力・ガスシステム改革が行われることによって、地方にとっても活性化につながるものであるべきだというふうに考えるわけです。
そこで、今日、農林水産省に来ていただいております。
農山漁村再生可能エネルギー法を制定されまして、積極的な取組を進めておいでだというふうにお聞きをしております。改めまして、その意義、可能性について説明をしていただきたいと思います。

〇政府参考人(岩瀬忠篤君) お答え申し上げます。
農山漁村における再生可能エネルギー導入の意義とポテンシャルについての御質問ですが、農山漁村には、土地、水、バイオマスなどの資源が豊富に存在しており、再生可能エネルギー発電のポテンシャルは大きいと考えております。
具体的にどの程度のポテンシャルがあるかについては、様々な試算ができますが、一つの試算としては、仮に農業上の再生利用が困難な荒廃農地十二・五万ヘクタール全てに太陽光発電設備を設置した場合には、年間八百五十四億キロワットアワーの発電量が見込まれます。バイオマスについては、仮に未利用間伐材の年間発生量二千万立方メートルを全て木質バイオマス発電に活用した場合には、年間七十億キロワットアワーの発電量が見込まれます。農業用水利施設を活用した中小水力発電についても、流量等から年間八億九千万キロワットアワーの発電量が見込まれるものであります。
また、農山漁村における再生可能エネルギー導入の意義としては、こうしたポテンシャルを活用することによりまして、農林漁業者の収入増加やコスト削減といった金銭的なメリットに加え、家畜排せつ物の適正処理、間伐による山林の整備などの金銭以外のメリットがあると認識しております。

〇倉林明子君 本当に、そういう意味でいいますと、可能性が極めて高いし、今本当に大きな問題になっています人口減少という課題にも、地域の主体的な自立を図るという観点から貢献するものだというふうに思うんですね。
そこで、農林水産省に重ねて聞きます。
昨年九月から電力事業者が接続回答保留ということで大変大きな問題になりました。こういう再生可能エネルギーの発電所を造るという経過あるわけですけれども、所管の部分でどんな状況になったのか、具体的に紹介をいただきたいと思うんです。経産省の第六回新エネ小委員会でも表明されているかと思います。そこで示された御懸念はどういったものだったでしょうか。

〇政府参考人(岩瀬忠篤君) お答え申し上げます。
昨年の電力会社による再生可能エネルギーの接続申込みに対する回答保留については、農山漁村における再生可能エネルギーの取組に大きな影響が出ることから、農林水産省といたしましても、昨年十一月五日に開催されました第六回新エネルギー小委員会において、農山漁村の活性化の観点から見た固定価格買取り制度の在り方について意見を述べたところであります。
その中で、回答保留による現場への影響として農林水産省が把握した事例として、小水力発電では、三年掛けて地元農家約四千人の同意を得た上で発電設備の工事の準備を進めていたところ、回答保留により事業の見通しが立たなくなったという事例や、木質バイオマス発電では、発電所の建設に着手し、森林組合、自治体と事業の調整を進めていたところ、回答保留により、発電所に供給するためのチップ工場の新設等の見通しが立たなくなり、発電事業者だけでなく林業や木材産業関係者にも影響を及ぼしている事例などについて御報告をしたところです。
さらに、こうした事例の報告とともに、この回答保留が長引けば、地域で高まりつつあった再生可能エネルギー導入への関心が抑制されるのみならず、固定価格買取り制度に対する信頼を大きく損なうおそれがあるというふうに述べたところであります。

〇倉林明子君 本当に、このまま信頼が損なわれることになるんじゃないかという指摘は重く経産省は受け止める必要があるというふうに思うんですね。この回答留保の検討をした後に再生可能エネルギーについての規則改正をやって上限量を決めるということで、事実上、受入れに対する制限が掛かったというふうに私は受け止めているんですね。そういう意味でいうと、せっかくのポテンシャルを生かそうという農林水産省の取組についてはしごを外すようなことをしたらあかんということは一言言っておきたいと思います。
その上で、第五回新エネ小委員会で、全国知事会エネルギー政策特別委員長、群馬県も意見を表明されています。アンケート結果として、再生可能エネルギー導入拡大、固定価格買取り制度の適切な運用に係る課題についてアンケートの結果を示されまして、系統問題が五六%というふうに、接続制限の渦中にあるということを紹介されておりました。この全国知事会がワーキンググループに対して要望されていたことは何だったでしょうか。

〇政府参考人(木村陽一君) 昨年の十月十五日の第五回新エネルギー小委員会、御指摘のとおり大澤群馬県知事、委員として御参画いただいておりますけれども、その代理の方からでございますが、プレゼンテーションをいただきました。
その中で、再生可能エネルギーが地域の活性化に寄与しているという具体的事例ですとかあるいは系統接続の課題について触れられた後、地域活性化に資するため、できるだけ多くの再生可能エネルギーの接続が可能となるよう系統ワーキンググループで活発な議論を行ってほしいという御要望をいただいております。

〇倉林明子君 農山漁村からも全国知事会からも、この再エネの取組を通じてエネルギー自立社会を目指すんだということで目標も決めて取り組まれている、そのさなかの接続拒否ということだったためにこうした意見が寄せられた、私は当然のことだったというふうに思うんです。
さらに、自由化に併せて今検討されているものとして、電力小売事業者が再エネ事業者から電力を調達する際のコストに当たります回避可能費用、これを市場価格に連動させようという動きがあると聞いております。現在の検討状況はどうなっておりますでしょうか。

〇政府参考人(木村陽一君) FIT法に基づきまして、これまで一般電気事業者の総括原価をベースに、御指摘の回避可能費用でございますけれども、算定してきておりましたが、従来の一般電気事業者を中心とした電力システム自体が改革をされまして、総括原価方式が撤廃されるということになります。したがいまして、その価格指標として、一般電気事業者が支出を免れた平均費用のベースではなくて、卸電力市場価格に連動する方式というのを採用する方向で審議会で御審議をいただいたところでございます。
これは、電力システム改革の中で、インバランス料金でございますとか、これが卸電力市場価格に連動して決められることになります。あるいは、卸電力市場の価格に連動させることで、取引所に転売することなどによりまして再エネが安く調達できたメリットが需要家に還元されないといった、そういう事態を防ぐことができるというのが主な理由でございます。
他方、これまで比較的安定しておりました回避可能費用の変動幅が大きくなるということはあろうかと思っておりまして、その点に伴う採算性の変動分を小売事業者が料金に反映させる必要が生じます。このため、一部の新電力が回避可能費用の見直しの影響を小売料金に円滑に反映できるように、一定の激変緩和措置を講ずるということで検討を進めております。

〇倉林明子君 基本的には激変緩和措置をとりながら、でも自由化と同時に市場価格に移行したいという方向での検討がされているというふうに伺っております。
これに対して、新電力だけじゃないんですよね、消費者団体からも意見が出されております。固定価格買取り制度における回避可能費用の見直しについてということで、現状では再エネ以外に流通している電力はなく、市場規模は小売販売電力量の僅か一%程度だと、価格の予見可能性が低く、再エネを調達しようとする事業者が少なくなり、再エネ発電を新設する動きを抑制されることになると、こういう指摘があります。
先ほど、農業のところで取り組んでいる木質バイオマスなどはとりわけ変動幅が大きくなるということになりますと、事業予見性が立たないということで撤退を余儀なくされるという動きも起こっているというふうに聞いております。
今から二〇二〇年、ここをめどにして期限を切るということをせずに、やっぱり再エネの抑制になってはいけないと思いますので、そういう状況も見ながら実施時期等については十分に検証していくべきではないかと思います。いかがでしょうか。

〇国務大臣(宮沢洋一君) まず、この今回の電力システム改革におきましては、おっしゃるようにまだ小さな卸売電力市場を育てていくということは大変大事なことであります。この活性化をまさに通じまして、改革目的の一つである電力料金の最大限の抑制を目指していきたいと考えております。
一方で、その回避可能費用というのは、省エネの導入により調達を回避できた電気の価値とされているところでありますけれども、現在、たき減らしできた火力発電の平均費用よりも市場価格が高いことに着目して転売益を得ている事業者がいる、また、一般電気事業者との間で回避可能費用に差があることに着目して、再エネ事業者との間で買取り価格にプレミアムを上乗せした上、そのまま需要家に価格転嫁している事業者がいるということも事実であります。
まさに、新電力におきましては、転売益を得たり、また需要家に価格転嫁することによりまして買取り価格にプレミアムを上乗せするというようなことで利益が新電力に出ているということは事実なんですが、じゃ、誰がその費用を払っているかというと、実はこれは需要家でございます。今は大口でありますけれども、今後、全面的に自由化されたときには、まさに消費者がその分を負担する、こういうことになるという形でありまして、本来の姿ではなくなっているということはたしかであります。
したがって、一方で、また総括原価方式の下でそういう火力のたき増しの費用等々というものが分からなくなるということもあって、今後、卸売電力市場を活性化させるとともに、その数字を使うことが合理的であろうということで今作業を進めておりますけれども、一定期間の激変緩和ということについては検討していかなければいけないと考えております。

〇倉林明子君 御説明あったとおり、いろんなことが起こってきているから市場価格に連動させる合理性があるということだと思うんですけれども、現状で市場価格というのは現行の回避可能費用よりも高いということで、変動幅も本当に大きいということから、再エネで投資を掛けていくというところにとってみれば、新電力、まあ新電力は新電力の言い分もあろうかと思いますけれども、私は、地域の活性化につながっていく、地方創生に向けての取組というような位置付けのあるところも同様にこういう回避可能費用が市場価格に連動ということになってくると、事業の採算性というものに対して見通しが立たないという事案が広がる可能性があると思うんですね。実際起こっているという事態も伺っているわけですから、こういう再生可能エネルギーに取り組もうという意欲をそぐようなことに結果としてはなるんじゃないかと。
農山漁村活性化、地方創生、そして地球温暖化対策、こういう観点から見ても、こういうやり方というのは私、逆行することになるんじゃないかと思うんですけれども、大臣、お考えいかがでしょうか。

〇国務大臣(宮沢洋一君) 今申し上げましたように、一部転売益等々を出している新電力からしますと、経営云々という問題はあるかもしれませんけれども、一方で、それはまさに需要家の負担において得られた費用であるということはしっかり認識をしていただきたいと思っております。そして、今後まさにそういう今までの決め方のような総括原価方式でなくなるという中で指標を使うとすると、卸売電力料金市場の価格しかないことも事実でありまして、おっしゃるようなことの、将来の予見可能性を高めるという話のためには、やはり電力卸売市場というものをまさに分厚い市場に育てるということが一番の方法だと思っております。

〇倉林明子君 経産省ということで新電力の話も一生懸命されたんだけれども、私、政府として進めていこうという政策として、やっぱり農山漁村をどう活性化していくのか、地方創生をどう進めていくのか、地球温暖化防止をどう進めていくのか、どれもやっぱり大きな、一体となって進めるべき課題であろうと思うんですね。それが、今回のシステム改革と併せて見直しが進められているというこの再エネの固定価格買取り制度を中心とした見直しの動きというのがこういう政策側面から与えている影響というのを、しっかり政策的にも経産省としても拾い込んで反映させていく必要があるというふうに思うわけです。
再エネは不安定だからと何度も大臣は説明されております。そこで、私、改めて注目する必要があるんじゃないかというのは、この不安定な電源を受け入れるところがほかにないのかということで、実際に今、調整電源として十分に活用されていないんじゃないかということで問題提起をしたいのが揚水発電でございます。
資料を付けております。三枚目になります。
是非見ておいていただきたいんですけれども、これは系統ワーキンググループの第五回会合で指摘もされておったことなんですけれども、この揚水発電は再エネの余剰電力を吸収するため最大限活用する、これワーキンググループでも掲げられていたことだったと思うんです。
ところが、見ていただきたいんですけれども、現在の活用状況はどうかといいますと、真っ先に、太陽光でパンクするということで接続を保留すると手を挙げました九州電力のところを注目していただきたいと思います。二十六年度の時点で揚水が使われておりましたのは〇・七三%。この後、接続は保留するということになって、じゃ、その後の揚水発電の使用状況はどうかというと、〇・七五%、二・二九%ということで若干上がっているだけ、こういう利用にとどまっているんですね。これから最大限活用していくという考え方なのかもしれないけれども、接続に上限を設けた上で最大限活用しますと言ったって、それは説得力ないと思うんですね。
今ある揚水発電、これは各電力会社、原発持っているところは必ずあるわけですから、現時点でこの揚水発電を再エネの調整電源、受皿として最大限使うと、こういう状況をつくるべきではないでしょうか。どうでしょう。

〇国務大臣(宮沢洋一君) 揚水発電につきましては、資料のとおり、発電実績というものが、二十五年度、これは確報でございますが二・九四%、そして暫定値の二十六年度が二・二といったような数字であることは事実であります。
一方で、まさに現状において、いろいろ接続をするときに契約に条件を付けさせていただいております一方で、現実に接続をしないということはほとんど起こっていないわけでありまして、というのは、現状においてはまだ接続をしないで済むような量しか太陽光発電等々の再生可能エネルギーが導入されていないということであります。
将来、太陽光が大量に導入された時点において、揚水運転を最大限、一〇〇%、一〇〇%と申し上げても、揚水発電の場合は揚水するときには発電できないというふうな状況がありまして、最大限でも五〇%より相当下の数字になるはずでございますけれども、そういう最大限用いることを当然の前提として、将来の導入量に加えて今の時点でどの程度の、契約において接続をしない日を何日ぐらい持ってもらうかということで、三十日を今度は無制限にしたわけでございますけれども、それ全部、全て揚水発電の能力を完全に最大限使うということは当然入れた上で今回の制限をお願いしていると、こういうことでございます。

〇倉林明子君 接続制限が事実上掛かったんですね、今回、規則の見直しの中で。結局、再エネに対しては、事業の予見性、見通しというのがどんどん立たない状況が膨らんでいるんですよ。ところが、一方、原子力に対してはどうか。八木参考人も盛んに言っていましたけれども、投資回収の予見性が見通せるように事業環境を整備してくれと、こう言っているわけですよね。これに対しては、必要な措置はとると、法律も作れるんだと大臣もおっしゃる。
私は、ひっくり返っていると思います。再エネ優先という形で掲げてきた政策目標の実現にも取り組むようなシステム改革にしていくべきだと、これは指摘して、終わりたいと思います。