国会レポート

米軍基地で住民被害 京丹後市 騒音や事故多発などを告発(決算委員会)

2015年4月20日

(ページ下部に資料があります)

 日本共産党の倉林明子議員は4月20日、参院決算委員会で質問し、京都府京丹後市の米軍経ヶ岬(きょうがみさき)基地(レーダー基地)で、米軍が地元との約束を破って騒音被害や交通事故を起こしていることを告発し、基地撤去を求めました。

 倉林議員は、基地内のレーダーに電力を供給する発電機から一日中、低周波が出続けている実態を示し、「京丹後市と約束した運用停止を要請したか」とただしました。中谷元・防衛相は、発電機にマヌラー(消音器)を付けて騒音は解消されたと答弁。停止を要請したとは答えませんでした。
 倉林議員は、「5カ月近く住民は音にさらされ、いまだに環境省の参照値を上回る低周波騒音が出ている」と批判。「住民との約束は全く守られていない。発電機をすぐ止めるべきだ」と迫りました。

 米軍人・軍属による交通事故も頻発。基地ができた昨年以降、15件の交通事故(うち1件が人身事故)が発生しています。
 当初、基地内の住居ができるまで軍人・軍属がホテルに宿泊する約束でしたが、市内の「賃貸住宅に居住する米軍が増えている」(防衛省)ため車利用が増え、交通事故が増加。倉林議員は「約束を守るよう政府が強い態度で臨むべきだ」と述べました。

 経ヶ岬基地には、すでに廃止された米国法を根拠に基地内への立ち入りを禁じる看板が設置されていました。外務省側は「全ての基地で撤去・修正された」と答弁。倉林議員は米国内法の部分を黒く塗りつぶした看板は残っていると指摘し、「日本国民を愚弄(ぐろう)するものだ」「主権国家として毅然(きぜん)とした対応を行い、看板をただちに撤去させるべきだ」と迫りました。

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第189回国会 決算委員会 第6号 2015年4月20日(月曜日)

平成二十五年度一般会計歳入歳出決算、平成二十五年度特別会計歳入歳出決算、平成二十五年度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十五年度政府関係機関決算書(第百八十七回国会内閣提出)
平成二十五年度国有財産増減及び現在額総計算書(第百八十七回国会内閣提出)
平成二十五年度国有財産無償貸付状況総計算書(第百八十七回国会内閣提出)
(外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の部)

〇委員長(小坂憲次君) 平成二十五年度決算外二件を議題といたします。
本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算について審査を行います。

〇委員長(小坂憲次君) これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。

〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
今日は、経ケ岬米軍基地について質問させていただきます。
京都府京丹後市に近畿で初めての米軍基地建設が始まって今日で三百七日目、米軍TPY2レーダーの運用が開始されまして百十六日目となりました。地元の京丹後市長は、安心、安全が大前提ということで基地を受け入れられました。しかし、現状はどうかと申しますと、住民が危惧していた不安、これが現実のものとなってきております。その一つが、二十四時間続いております発電機から出る低周波騒音であります。運用開始間もなくから、もううるさくて寝られないという苦情が殺到しておりました。
防衛省は、発電機による騒音について、事前にこれだけの騒音が出るということを把握していたのか、具体的にどんな騒音対策取ってきたのか、説明をお願いいたします。

〇国務大臣(中谷元君) 米軍の経ケ岬の通信所の運用に伴う騒音につきましては、事前の調整の過程においても周辺の住民の方々から懸念が示されていたために、防衛省としてもその対策に万全を期す必要があると考えておりました。このため、発電機からの騒音対策について米側に対して万全の措置をとるように申し入れ、これを受けて米側におきましては、周辺地域への影響を最大限緩和できるように発電機の稼働前の段階から発電機の周辺に防音壁、これを設置したところでございます。
防衛省としては、この防音壁の設置によってその時点で想定され得る騒音に対して必要となる措置が講じられたと考えていたところですが、昨年十月末に実際に発電機を稼働したところ、当初想定をしなかった低周波音について地域の住民の方々から御指摘を受ける事態に至ったところでございます。
そこで、防衛省といたしまして、この低周波音に対する住民の方々の御指摘を重く受け止めて、日米双方で鋭意検討を進めた結果、まず米側においては、本年二月十九日、六台ある発電機のうち三台分については消音器、マフラーの設置を行い、先月三月四日には残りの三台についても消音器、マフラーを設置する等を行いました。また、日本側においても、米軍が設置した防音壁に関し、当初は海側に面しているところからあえて設置をしていなかった部分について防音パネルを設置するなどの対策を講じたところでございます。
こうした日米双方の取組の効果を確認するために本年三月に実施した騒音調査におきましては、このマフラー設置前の状態では低周波音に属する九十ヘルツの周波数帯が非常に大きかったのに対して、このマフラー設置後にはそれがほぼ解消するなどの効果が得られたことが確認できまして、地元からも低周波音による騒音がある程度緩和されたと一定の評価をいただいたところでございます。
米側においては、発電機の騒音問題の抜本的な対策として、発電機の代替として商用電力の導入について検討を進めているところでございまして、今後、こういった追加的な措置を講ずることによって最大限努力をしてまいりたいと思っております。

〇倉林明子君 五か月間にわたって下がるということがなく経過したんですね。九十ヘルツが大分減ったということで低周波音対策が功を奏したのは、発電機に直接マフラーを設置したこの後なんですよ。それまではずっと騒音に苦しみ続けて、母親の母乳が止まると、帰省して帰ってきていたのに、そういうことまで起こったわけです。発電機マフラーは確かに効いたんだけれども、それまでいろいろやられてきたことというのは、壁を造ったり一般の騒音対策だったわけです。
そこで、環境省に確認をしたいと思います。低周波音の防止対策として塀や壁による防音効果はどうか、さらに、最も低周波音に効果的な対策は何か、端的にお答えください。

〇政府参考人(三好信俊君) 低周波音の対策についてのお尋ねでございます。
低周波音は百ヘルツ以下の特に低い音でございますので、人の耳は低い音は感じづらく、より大きな音でないと感じることができない性質がございまして、一般的に、特に低周波音をどれだけ感じられるかは個人差が大きいとされております。そういう音の特性上、通常の騒音に比べまして、塀や壁による防音効果が余り期待できないとされているところでございます。
そのため、一般的には、低周波音の発生源についての対策が最も効果的と考えられているところでございます。具体的には、音源について音が発生しにくい仕組みに改める手法のほか、消音器、マフラーや音源を密閉する等の対策がございます。

〇倉林明子君 つまり、低周波対策ということでは、効果が期待できないことをやっていても効果は上がらないというのは当たり前だと思うんですね。マフラーを設置して初めて環境省の参照値を下回るところも出てきた。しかし、まだ上回る低周波騒音も続いているというのが現状なんですよ。
京丹後市が米軍基地を受入れに当たって示した条件というのがあります。その中で、万一にも決してあってはならない健康への影響又は環境被害等が発生した場合には、又はそのおそれが合理的に出てきた場合において、安全性が回復、確認されるまでの間、停波を含め、止めることですね、責任を持って適切かつ確実な措置を講ずることとしているわけです。
防衛省は、深刻な騒音被害が出ている下で、停波、すなわち発電機の停止を米軍に対して一度でも要請したことがあるのか、明確にお答えください。

〇国務大臣(中谷元君) これは運用の最初から行っておりまして、米軍は六台発電機を設置をしましたが、順次マフラーの設置をしたところ、最初の三台に設置が完了した本年二月十九日から残り三台についても設置が完了した三月四日までの間についても、日本側からの要望を受けて、マフラーの設置が完了した三台のみで発電機の運用を行ってまいりました。
これによって低周波の問題、非常に効果が出ましたが、まだまだ対応をということで、抜本的な対策として、発電機の代替として商用電力の導入について検討を進めているところでございます。

〇倉林明子君 要は、していないんですよ。停波の要請をしたのかどうかと、発電機を止めてくれという、質問通告ちゃんとしているので、それはちゃんと見て答弁してほしいと思うんですよ。
住民に対する、私、重大だと思うのは、受入れ条件として京丹後市長が示されていた防衛省への要請、条件、それに対して実態は守られていないという事態があるわけで、発電機については今からでもちゃんと止めなさいということをきちんと要請すべきだと申し上げておきたいと思います。
さらに、住民の不安が現実のものとなった。これが、軍人軍属による交通事故の頻発であります。昨年十月以来、開所式前に既に二件発生しておりますが、その後、直近までで、地元にも説明されていると思います、事故の件数は何件になっているか、そのうち人身事故は何件ですか。

〇政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
米軍経ケ岬通信所の軍人軍属が関係いたしました事故につきまして、被害を伴わないもの、また米側が被害者のものを含めまして、これまで十五件について関係自治体、京丹後市、京都府への情報提供を行っておりまして、このうち人身事故は一件となっておるところでございます。

〇倉林明子君 とうとう住民の不安がこの点でも現実になったということで、非常に不安が広がっているんですね。軍人軍属で百六十人配属する予定だということで伺っているんだけれども、一年もたたないし、まだ配属完了していないのにこれだけ事故が発生していると、極めて異常だというのが地元の受け止めなんです。
住民には、基地内に住居は造るんだと、だからそれまでの間の措置だということで、軍人軍属が今基地の外に、町の中に住んでいるんですね。それで、それでは心配だということで、当面の間の扱いについてどんな説明があったか。軍人軍属についてはホテルにまとまって宿泊してもらう、マイクロバスでまとめて往復すると、こういう説明だったんですね。ところが、今ではマイクロバスで利用している軍人軍属というのは極端に減って、がらがらです。じゃ、代わりに何が増えているか。レンタカーやYナンバー、この車が目立って増えてきております。
そういう車を使う場合もあるだろうということで、車を使う場合については、事故防止のために運転講習やります、徹底しますと。非常に道路状況も悪いし、降雪もあるということでこの徹底を住民にはさせると約束をされてきたはずですけれども、その後、この運転講習について配属された軍人軍属に徹底されているのかどうか、説明を求めます。

〇政府参考人(中島明彦君) お尋ねの交通事故防止の講習の実態でございますけれども、交通安全講習会の実施状況につきましては、京丹後警察署の協力を得まして、まず、昨年、平成二十六年十月二日に、米軍人などから約七十名の参加を得て、日米の交通ルールの違いに関する講義、また教習所内におきまして、右ハンドル車、左側通行に慣れるための実車講習を行っております。さらに、本年、二十七年一月十六日に、米軍人などから約四十名が参加しまして、冬季のスリップ事故に関する講義、また教習所内において実際に雪を用いて実車講習を行っております。
今後でございますけれども、現時点で固まったものがあるわけではございませんけれども、更に道路交通事情、交通安全に対する理解を深めてもらうよう、今後とも交通安全講習会を継続的に実施してまいりたいというふうに考えております。

〇倉林明子君 マイクロバスががらがらで、なぜ自家用車が増えて、Yナンバーやレンタカーが増えているかといいますと、ホテルを出ちゃっているんですね。そもそも、京丹後市の受入れ条件という中には治安の不安も大きく出されていたことから、米関係者の居住場所の選定に当たっては、地元区、地元自治体の意向を踏まえ、適切、丁寧な手続を確保することとされておりました。
現在、米軍関係者の居住地の状況についてどうつかんでいますか。

〇政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
先ほど申し上げましたとおり、交通事故発生のリスクがあるということで、先生御指摘のとおり、米軍人などの通勤にはシャトルバスを利用する取組を行っているところでありまして、この取組を効果的なものにするためにも、経ケ岬通信所に勤務する米軍人軍属などにつきましては、この通信所において居住施設等の生活関連施設が整備されるまでは京丹後市内のホテルに宿泊することが望ましいと考えてきたところでございます。
この考えにつきましては、米側に説明し、理解を求めてきたところでございますけれども、現時点、現在におきまして、経ケ岬通信所に配置されている米軍人など約百二十名のうち九十名は京丹後市内のホテルに宿泊しているものの、約三十名の軍属につきましては、経済的な理由などにより、ホテルから個別に賃貸住宅に移っている旨米側から説明を受けているところでございます。
こうした現状を踏まえまして、賃貸住宅に移った軍属の居住場所に合わせたシャトルバスの運行ルートの変更を検討いたしますとともに、将来にわたって基地外に居住することとなる軍属の居住地につきましても、米側において検討を進めた結果、現在、約七十名が入居できる集合住宅が確保できる見通しが立っているというようなところでございます。

〇倉林明子君 望ましいということで理解を求めたけれども、理解得られず、どんどん出ちゃっているんですよ、ホテルから。経済的理由というのはどういうことかよく分かりませんけれども、ホテル暮らしが嫌になって出ていっているというふうに地元では専ら言われているところです。
そこで、今お話もあった基地外のところの住居の確保の見通しということですけれども、現地でもこれに対しても非常に不安が広がっております。要は、全くそういう、米軍が来るということじゃなしに土地の売買等の話が持ち込まれ、どうも島津というところに建てられるんじゃないかと。それだったら売らないという人たちも出てきていて、元々の約束であった基地内に居住地、住宅を造るんだから、それまでの間、ルール守って住民の治安を担保してくれと、安心、安全で受け入れる条件だと、これが京丹後市が了解した前提だったはずなんだけれど、それももはや本当に崩れてきているということが言えると思うんですね。
本来、私、米軍に対して京丹後市から示された条件を守らせる、この責任は一体どこにあるのかといったら、受入れをお願いした政府にあることは明らかだと思うんです。安心、安全、受入れ条件を守らせることができないということであれば、基地の提供そのものもできない、撤回もあり得るんだというふうに京丹後市でも言っていたわけですから、強い姿勢で私、政府は臨むべきだと。米軍に対してお願いしたと、してもらえなかったと、こんなことでは住民説得できませんよ。いかがですか。

〇国務大臣(中谷元君) シャトルバスの運行ルートの変更など、本当に真剣に取り組んでまいりたいと思います。
米軍人が基地内に居住するための前提となる居住施設等の整備や軍属のための集合住宅の確保につきましては、引き続き米側に働きかけをしてまいります。その上で、防衛省としてもできる限りの協力を行ってまいりたいと思っております。

〇倉林明子君 できる限りやったら、安心、安全の受入れ条件示した京丹後市が悪者になるだけなんですよね。やっぱりそこの責任は政府にあるんだということをきちっと住民にも分かるように、私は、示す責任、本当にあるということを強く申し上げておきたいと思います。
昨年五月も、基地が建設される前でしたけれども、行政監視委員会で私この問題取り上げました。この際、当時の防衛大臣は、住民の皆さんに不安がないよう、これからもしっかりと米側と調整をしていきたいと、こう答弁しておりました。米軍には要請しても全く拘束力がない、これがこの間の現実が示していることだと思うんです。私、空約束で住民に基地の負担と危険を押し付ける、これは絶対に許されないと強く申し上げておきたいと思います。
そこで、米軍と日本政府の関係、これを端的に示したなと私感じましたのは、米軍が掲示した警告看板であります。アメリカの国内法を根拠にして立入りを禁止したということで問題が発覚しまして、私どもも撤去すべきだということで外務省及び防衛省に要請をいたしました。そのとき対応した防衛省、外務省は、撤去を申し入れたというふうに答えておりました。撤去は確認できたんでしょうか。

〇政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
委員御指摘の警告板につきましては、外務省、防衛省から撤去の申入れをいたしました。我が方の申入れを受け、米軍はこれらの警告板を撤去又は修正したものと承知しております。

〇倉林明子君 撤去したものも数枚あったかもしれない。でも、ほとんど撤去していないんです。今日、資料でお配りしましたけれども、撤去というてやったんは、黒塗りのテープを根拠法のところに貼っただけなんですよ。もう何ちゅうことすんねんと、ほんまに私は腹立ったわけです。
何でかといいましたら、この黒塗りにした部分に書いてあったのは米国国内法なんですよ。米国国内法が日本国民に適用されるかのような表示がされていたわけです。
これは日本の主権侵害になるということで、国会で二度にわたって取り上げられて問題になっておりました。そのときは、発覚して、これは重大な問題だということで、直ちに、こんなテープ貼ったりしませんよ、全部撤去したんですよ。その確認もされました。一九八三年、当時の大臣はこう申しております。米軍の措置は誤りであった。明確です。こういうことが二度とないよう我々としても米軍に対してもまた何らかの機会に申し入れなければならぬと答弁しているんです。二度目にとどまらず、三度目の誤った看板設置が発覚したわけです。今回は、撤去したものもあるという説明だけど、今朝の時点で確認もしましたけれども、テープ貼っただけで撤去していないものも残っております。
私、外務省に確認したいと思うんですけれども、日米合同委員会の刑事裁判管轄権に関する合意事項、もう公開されておるものです。施設又は区域の標示、これについて、日英両国語で記載すべき趣旨、明記されているかと思います。その趣旨について御説明をいただきたい。
もう一点、確認をさせていただきたいのは、ほかにこういう同様の看板というのは、まさかないと思いますけれども、いかがでしょうか。

〇政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
まず、一つはテープを貼ってあるところでございますけれども、現時点でそのように修正された状態のような警告板についても、今後、適切な表記として新たな警告板と交換する方向で米側で調整しているものと承知しております。
次に、刑事裁判管轄権に関する合意事項についてのお尋ねでございますけれども、刑事裁判管轄権に関する合意事項において、合衆国軍隊が使用する施設又は区域で許可なき立入りが禁止されている地域の境界は、日英両国語をもって次の趣旨を記載することとされているということでございます。次の趣旨というのは、合衆国区域(施設)、在日合衆国軍隊、許可なき立入りは日本国の法令により処罰される。
また、外務省として把握している限りでは、現在、他の米軍施設・区域において、今回の事例と同様の警告板が使われているということは承知はしておりません。

○倉林明子君 明確なんですよね。日米合意事項なんですよ。それも守っていないというルール違反がやられていたということは、私、重大だと思います。こんなテープ貼ったぐらいで長いこと置いておくということも、私、主権侵害に対する断固たる姿勢が見えないというふうに思うんです。
そこで、ぼちぼち直します、掛け替えていきますとおっしゃるんだけれど、私は直ちにそういう機敏な対応というのが求められた事項だと思います。しゃきっと合意事項どおりに掛け替えを速やかにしていただきたい、これは求めます。
国内で確認している看板、ないとおっしゃったんだけど、私ども確認しているものありまして、それ、二枚目に入れているものであります。これ、国内法、問題になりました一九五〇年制定のアメリカの国内治安維持法に当たる法が根拠法として書いてあるんです。これ、青森県の車力です。私どもで撮影してきたものですので、間違いございません。要は、記載されているアメリカの法律、これを現時点でも日本で書いている看板があるということは、私、信じられないんですね。
一九五〇年に制定された国内安全保障法、いわゆる治安維持法、これ外務省に確認したいと思うんですけれども、アメリカでこの法律は現在も機能しているものなのかどうか、いかがですか。

〇政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
委員お尋ねの点につきましては、米国の国内法に関するものでございますので、日本政府として他国の法律の運用状況などについてお答えする立場にないということを御理解いただきたいと存じます。

〇倉林明子君 国内の看板に掲示されている法律について説明できないというのは何たることかと思います。
私、そういう答えもあろうかと国会図書館にも調べていただきました。
明確で、国民の言論の自由を脅かすものということで、大統領が拒否権を行使したんですね、この法律に対して。法律としては制定されたんだけれども、違憲判決が相次ぎました。当然のことだと思います。ほとんどの規定については一九九三年に廃止されているんですね。緊急拘禁、まさに立ち入ったら捕まるよという警告についての根拠となる部分については一九七四年に廃止されているんです。日本の国内の看板だけで生きている法律なんですよ。ひどいと思うんですね。
私、これが基本的人権を侵害するとして廃止された米国国内法を日本の米軍基地にだけ掲げ続ける、これ、絶対日本国民を愚弄するものにほかならないというふうに思います。今、私ども把握した青森の車力で掲げ続けられている看板はもちろんですけれども、全ての米軍基地を点検して、直ちに撤去させるべきだと思います。防衛大臣、明確にお答えください。

〇国務大臣(中谷元君) 車力の例を挙げられましたけれども、ほかの地域にこういうものがないのかどうか確認をいたしておりますが、ほかの地域においても米軍において適切な対応が取られるように、日本側としましても今般と同様必要な申入れを行うことといたしたいと思います。

〇倉林明子君 合意事項になっていてもそれが守られていないし、こういうことを繰り返しやられているということは、これまでどおりの対応では撤去してくれないんです。断固たる立場で撤去を望むように、そこはきちっと毅然として対応していただきたい、これは重ねて求めておきたいと思います。
経ケ岬の米軍基地、ここでは住民の安全、安心を守るという前提が崩れる中で、本当にこの基地と共存していけないという住民の声が広がっているんです。一期工事が終わった段階と承知しておりますけれども、二期工事に入ることなく基地の建設の中止、撤去を、最後強く求めまして、質問は終わります。