倉林明子

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適正水準の検証を 電気料金のあり方について(経済産業委員会 政府質疑・反対討論)

(ページ下部に資料があります)

 電力小売参入の全面自由化を進める電気事業法改定案が6月10日の参院経済産業委員会で自民、公明、民主、維新、結いなどの賛成多数で可決されました(6月11日の参院本会議で成立)。日本共産党は反対しました。

 採決に先立ち倉林明子議員は、電気料金のあり方について、電力10社の損益構造を示し、規制部門(家庭向け)の利益が自由化部門(企業、工場など向け)を上回り、全体の収益を支えていることを指摘。「自由化部門のしわ寄せを家計に回すようなことはあってはならない」とただしました。東電、関電など4社が料金値上げ原価の中に、原発が専業で2年連続発電ゼロの日本原電の基本料金を含めていることを「消費者の理解は得られない」と批判しました。

 倉林議員は、電気料金規制の撤廃で発電を含めた原価情報が見えなくなる懸念があるとした上で、消費者参加で電気料金が適正な水準かどうかを検証する仕組みをつくるべきだと求めました。

議事録を読む(政府質疑)
第186回国会 経済産業委員会 第15号 2014年6月10日

電気事業法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)

〇委員長(大久保勉君) 電気事業法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
電気事業は、国民生活と経済社会、産業基盤を支えるインフラ、言うまでもないと思います。その公益性、公共性を考慮すれば、規制組織の果たすべき役割というのは極めて重要になろうかと思います。本会議でも大臣御答弁をいただいたわけですが、規制組織が独立性、中立性を確保した組織である必要性、重要性についての認識を改めて確認をしたいと思います。

〇国務大臣(茂木敏充君) さきに成立をさせていただきました第一弾の改正電気事業法の附則の改革プログラムでは、電気事業の規制に関する事務をつかさどる行政組織について、その在り方を見直して、平成二十七年をめどに、独立性及び高度の専門性を有する新たな行政組織に移行させる旨を定めております。この新たな規制組織は、例えば卸電力取引所の活用状況のモニタリングであったり、需要家への料金メニュー等の説明義務が果たされているかなど、改革の第二段階以降の自由化された市場における電力取引の適切な監視、そして送配電事業者の役員の兼職制限や意思決定の小売・発電部門からの独立など、第三段階におけます送配電部門の中立性確保のための厳格な行為規制などを実施するための機関でありまして、独立性と高度な専門性を有する組織が重要であると考えております。
この意味で、ここで申し上げます独立性については、基本的考え方として、こうした監視や規制の対象から独立していなければいけない、これが基本的な趣旨であると考えております。

〇倉林明子君 その規制組織について、二〇一三年四月の閣議決定の際に、二年後の二〇一五年までに発足させるんだという説明をされておりました。今詳細な説明もあったわけですけれども、実際、検討状況ですね、組織そのものが、準備はどこまで進んでいて、発足はいつになるのかと。説明をお願いします。

〇政府参考人(上田隆之君) 規制組織の検討状況と発足の時期についての御質問でありますけれども、今大臣からもお話を申し上げましたとおり、今回の規制組織というものは、市場における電力の監視であるとか、第三段階における厳格な行為規制などを実施するための機関ということでございまして、特にこの第三段階での行為規制に関するその具体的内容というものを固めた上で、これを担う組織の在り方について検討していくことが必要であると考えておりまして、そういう意味では、今の第三段階の法案の検討と併せまして、このふさわしい組織形態を今後検討していくという状況でございます。
しかしながら、このスケジュールという関係では、今回の第二段階の法改正にはこの規制組織についての規定を盛り込んではおりませんけれども、来年、平成二十七年の通常国会への提出を目指す第三段階法案と併せて措置をいたしまして、平成二十七年に規制組織を設立をするということを予定しておりまして、そうであれば平成二十八年を目途にスタートする小売全面自由化には十分間に合うと考えておりますので、改革のプロセス上特段の問題はないと承知しております。

〇倉林明子君 規制組織がどんな中身になっていくのかということは、極めて消費者、国民にとっても重要だと思うんですね。規制対象からの独立性の担保が必要だという、大臣、説明もございました。
制度は第三段階のところまでで十分支障なく間に合っていくんだという今長官の説明でしたけれども、検討状況も含めて公開する、どんなことを準備しているのか、どんな組織にしていこうと思っているのかということを広く検討段階から公開して、国民の意見というのを広く聞くという機会をつくるべきじゃないかと思うんです。独立性がしっかり担保されているか、公益性の高い、公共性の高い電気事業を監視するふさわしい組織になるのかというところではパブコメなどの検討も必要ではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

〇政府参考人(上田隆之君) この新しい規制組織の今後の検討でございますけれども、今申し上げましたように、この規制組織につきましては、今後、第三段階の法案において導入する予定の送配電部門の中立性確保、行為規制の具体的内容などを踏まえて検討していくということを考えております。その具体的中身につきましては、様々な、消費者代表も含めまして御参加いただいてやる総合資源エネルギー調査会のワーキンググループにおいて今後検討を進めていくというふうに考えております。

〇倉林明子君 ワーキンググループで検討というのは伺っているんですね。その範囲にとどめないで広く国民の意見を聞くと、パブコメも含めて。私はしっかり検討して国民の理解を得るという努力はその点でもしていくべきだと思いますので、求めておきたいと思います。
そこで、この原価情報の開示、様々な情報の開示ということでいいますと、現在の総括原価方式が電気料金のブラックボックスだという批判を受けてまいりました。原発事故後、こうした状況に一定の改善がされたという受け止めをしております。
消費者委員会が電気料金について二〇一二年二月に発表した建議があります。公共料金についてということで電気料金も含んだものとなっておりますが、この建議で求めることに至った背景はどういったものでしょうか。消費者委員会、お願いします。

〇政府参考人(黒木理恵君) 消費者委員会は、平成二十四年二月二十八日に公共料金問題についての建議を取りまとめ、関係各大臣に対して、公共料金の決定過程の透明性や消費者参画の機会を確保するための各種の取組を行うことを求めたところでございます。
消費者委員会が本建議を取りまとめた背景といたしましては、以下のような事項があったところでございます。
まず第一に、公共料金の決定は、家計消費に与える影響などから多くの消費者にとって重大な関心事項の一つであり、生活との密着性、独占性、公共性に鑑み、その決定内容と根拠について説明責任が果たされることが求められていることでございます。
第二に、公共料金については、以前より、決定までの仕組みが分かりにくい、消費者不在の決定がされているのではないか等の批判があったところでございますが、福島の原発事故以降の電気料金に関する一連の報道等もございまして、消費者の問題意識が高まり、決定過程の透明性や消費者参画の機会を確保するための取組の推進が強く望まれていたことでございます。
第三に、物価の下落傾向が続いておりました当時の経済社会状況を踏まえて、公共料金の水準が真に時代に見合ったものとなっているかについて、消費者の視点に立った検証等を行う必要性が高まっていると考えられたことでございます。
消費者委員会は、以上のような問題意識を踏まえて、情報の収集、分析や、学識経験者、関係省庁等からのヒアリングを継続的に行い、本建議を取りまとめるに至ったものでございます。

〇倉林明子君 ありがとうございます。
そういう消費者の声を受けて建議も出してもらって、消費者の意見が、じゃストレートに反映できているかということについては疑問もあるわけですけれども、これまで見えなかった電気料金の原価情報、これが少し見えるようになったという消費者の声があるというのは、やっぱり一定評価されるべきものだろうというふうに思うんですね。
ここで消費者委員会については質問は終わります。よろしくお願いします。

〇委員長(大久保勉君) 黒木事務局長におかれましては、退席されて結構です。

〇倉林明子君 そこで、電力十社の規制部門、自由化部門、これまでの電気料金の構図がどうなっているのかということで、損益構造が明らかになりまして、これは資源エネルギー庁に作成していただいた資料をお手元に配っておりますので、是非御覧をいただきたいと思います。
北海道から沖縄まで、濃いオレンジの部分が規制部門、いわゆる一般家庭、自由化部門、これが競争部門ということになっておるわけですが、注目していただきたいのは、東京電力が上段の真ん中ぐらいにありますけれども、販売電力量に対して電気事業収入がどうなっているかと。電気事業の利益がどうなっているかということで見ますと、結局、販売量に比して電気事業収入、利益のところ注目していただきたいんですけれども、規制部門で黒字を出しているという状況。同じ構図は、お隣の中部電力を見ていただきましても分かりますとおり、電気事業収入は半分より自由化部門の方が多いんだけれども、電気事業の利益で見てみますと、圧倒的な部分を規制部門、いわゆる家庭部門が稼いでいるという状況が見て取れるかと思うんですね。自由化部門の電気料金が規制部門よりぐっと安いということが言えると思うんですね。
これは二枚目の資料、これもエネ庁に作っていただいた資料ですけれども、規制部門と自由化部門の単価平均を並べてみました。明らかに違いがあるということです。これを更に大口利用者のところで見ますと、もっと安くなっているという実態が明らかになりました。
大口顧客十社のところで、値上げ認可申請を受けて許可した中部電力の数字は、規制部門が二十四・八二円ですけれども、自由化部門の上位大口顧客十社のところは何円になっているでしょうか。

〇政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
中部電力の値上げ申請の際に示されました大口十社の平均利用の料金単価ですけれども、二十四年度の実績で十二・七六円キロワットアワー当たりになります。

〇倉林明子君 つまり、規制部門の約半値というのが自由化部門の大口のお客さんということになるわけです。結局、自由化部門で競争する分を規制部門の方がかなり稼いで担っていると。今現状そうなんですね。
じゃ、これで自由化で競争する部分がもっと拡大するということになった場合、この規制部門にそのしわ寄せが回るようなことがあってはならないと思うんですけど、いかがでしょうか。

〇政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
委員御指摘の足下の収支状況でございますけれども、これは、規制部門は一般家庭向けが中心でございますので、配電費用等々の固定費が掛かりますので、その分コストが高くなっているということでございます。一方、大口の方は、その分燃料費の占める割合が高うございますので、燃料費高騰、原子力発電所が止まりますと直ちに規制部門の収支は悪化するという傾向になってございます。
それで、今回、例えば東京電力で申し上げますと、先般の料金値上げ申請がございましたけれども、こういったアンバランスもございますので、規制部門の認可は八・四六%の値上げでございますが、自由化部門の原価計算で見ますと一四・九%の値上げということで、そのバランスはもう一回取り直しているという状況にございます。
それから、先生御指摘の、自由化を実施することによって自由化部門の料金が規制の方にしわ寄せになるのではないかということでございますけれども、これ、全面小売の参入自由化後も一部経過措置として規制料金残りますけれども、その部門別収支をきちっとチェックをいたしまして、自由化部門の収支と規制部門の収支というものの経理を区分した上で必要な監督をするという形にしてございます。

〇倉林明子君 いろいろ理由もあるし、今回値上げに際して差を付けて均衡を保つようにしたんだという御説明なんですけれど、規制部門の料金ってやっぱり高いんですよね。
料金の値上げに際して、原価に含まれる事業報酬について消費者が疑問を持つという例がこの中部電力の値上げの際も紹介ありました。
ここで消費者庁にお聞きしたいんですけれども、この事業報酬の中で原発に触れた部分について御紹介をいただきたいと思います。

〇政府参考人(河津司君) お答えを申し上げます。
御指摘いただきました文書、中部電力株式会社の家庭用電気料金値上げ認可申請に関する意見というのを出してございます。その中で、事業報酬につきまして次のように記載をしてございます。読み上げさせていただきます。
事業報酬について、以下の例を含め、消費者にとってなぜ査定方針案で盛り込まれた事業報酬が適正であるのかについて丁寧で分かりやすく説明を行うべきである、こうしました上で、三つの例を書いてございますが、その中の一つに原子力発電所のものが入っております。読み上げます。「原価算定期間内に稼働を見込まず、電力需要者である消費者への電力供給に直接的に寄与しない原子力発電所をレートベースに算入し、消費者が電力を消費する対価(受益者負担)として、なぜ電気料金で負担しなければならないのか。」と、こういう記載がございます。

〇倉林明子君 ここで確認のために、これに対して、意見に対して答えを出していますね。これに対して、これ根拠があるんだという説明しているんですけれども、納得できる、じゃ返答だったかというと、決してそうじゃないと思うんですね。
私、また別の視点から原発の問題、原価に算入されている問題、取り上げたいと思うんですが、原発が専業の日本原電ございますね。これは発電量が二年間連続ゼロということになっております。ところが、この日本原電に対して電力五社から基本料金が入って黒字ということになっていようかと思うんですけれども、収入がしっかり担保できているということになっていると思うんですが、この基本料金の総額について、二〇一二年度、二〇一三年度、それぞれ幾らになっているでしょうか。

〇政府参考人(高橋泰三君) 御指摘の日本原電に一般電気事業者五社が支払いました料金でございますけれども、二〇一二年度におきまして千五百十億円、それから二〇一三年度におきましては千二百四十二億円となっております。

〇倉林明子君 北陸を除く四社、つまり東京、関西、中部、東北、これらの四社については電気料金の値上げの実施をしております。値上げの原価に動いていない原発しか持っていないこの原電の基本料金も含まれる、電気の供給も受けていないのに料金負担させられると、これは消費者にとっては納得できることではないと思いますけれども、何でこんなことができる仕組みになっているのか、御説明をお願いしたいと思います。

〇政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
電力会社が日本原電に支払います購入電力料につきましては、受電量に応じて支払う電力量料金と受電量にかかわらず支払う基本料金の組合せで設定されていると承知しておりまして、その金額は当事者間の契約に定まってございます。
発電していないにもかかわらず基本料金を支払うことにつきましては、日本原電の発電電力量の全量を受電会社に供給するということとなっている契約、そういうことになっておりますので、言わば、その発電所につきましては日本原電と契約の相手方である電力会社の共同開発であると認められること、また、このため、人件費とか修繕費、減価償却費等、原子力発電所を安全に維持管理する費用、それから将来の稼働に向けた投資に要する費用につきましても、各電力会社が持つ自社電源同様に負担する義務があるということと考えてございます。こうした考え方の下に、料金原価への算入に当たりましては、値上げに当たりまして、電気料金審査専門小委員会での審査を経た上で認可をしてございます。
これら日本原電への支払の費用につきましても、料金原価に含まれている人件費、修繕費等々、これは盛り込んでおりますけれども、申請を行います電力会社同様の効率化努力というのも求めた上で料金原価に算入しているところでございます。

〇倉林明子君 ちょっと努力はしてねと言うたということなんですけれども、この原電の社長というのは元関電の副社長、常勤役員の十三人のうち三人が電力会社からの天下りということになっていようかと思うんです。東電、関電、東北、北陸、中部、五社の会長に加えて、電源開発社長の六人が非常勤の取締役ということになっていて、まさに御説明あったように一体のものになっているなというのがこの人事を見てもよく分かる中身になっているんです。
要は、こうした役員に対する年額報酬というのも有価証券報告書の中で出てきておりまして、見直しして若干減らすということにしたということなんですけれども、総額何と四億四千二百万円という数字になっているんですね。一般的に消費者にこれで説明が付くんだろうかと思うんですね。高額の基本料金を支払う、こういうやり方についてはやっぱり消費者の理解は得られないんじゃないかということを改めて指摘をしておきたいと思います。
そこで、この間一定の情報開示も進んだとお話もいたしました、料金の値上げ認可の中での原価情報の開示の問題です。
現在の家庭等の規制料金の値上げ認可の審査手続のルールというのを改めてエネ庁の資料から抜粋したのが③の三枚目の資料となっております。
完全自由化までの間、家庭等の料金については、一般電気事業者の小売部門に自由料金でも販売可能となるけれども、一定期間これは残るということになるわけで、この原価情報の開示の仕方、このルールということに後退があってはならない、これは担保されるべき仕組みだというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。

〇政府参考人(高橋泰三君) 御指摘の自由化後の経過措置で残る規制料金でございますけれども、これは現行法の規制部門につきましては料金の値上げ認可の場合には公聴会が必要となっているということでございます。今後の経過措置で残る料金につきましても、基本的に同様の考え方で対応したいと考えてございます。

〇倉林明子君 そこで、これも一定の期間を経て、いつになるのかというような議論はありましたけれども、完全自由化という段階に入っていくんだということであります。この完全自由化が進みますと、総括原価方式で料金規制をしていくという考え方の対象になるのは送配電事業者になっていくと。ここの託送料金なんですけれども、今でも託送料金には原発開発も含む電源開発促進税も含まれているということです。
今でも電力会社の収益の四分の一がこの託送料金で占められていると思うんですけれども、この託送料金の原価情報の開示ルールというのをしっかりこれまでの規制料金と同様に守られるべきだというふうに思うんですが、公聴会はやめていこうという動きがあるというふうに伺っているんですけれども、公聴会の開催も継続して実施すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

〇政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。
託送料金につきましては、公平性、透明性が重要だと考えてございますので、料金認可の審査過程を通じまして原価に関する情報が国民に公開されるよう措置したいと考えてございますが、一方で、託送料金自体は事業者間の取引でございますので、現在、一般電気事業者が消費者と締結をするというものと性質が異なるものから、一般に広く意見を聞くということを目的とした公聴会を開催する必要はないと考えてございます。

〇倉林明子君 そうなると、完全自由化されたところの原価情報、規制が掛かっているところの託送料金、本当に適正に決められているのか、その情報が本当にますます見えにくくなるんじゃないかということを心配しているんですね。
消費者庁にそこで確認をしたいと思うんですけれども、東京電力の値上げに続き、現政権になってからも値上げの認可というのは相次いでされてきたわけです。そこで、中部電力の認可申請に対する消費者庁の意見ということで出されております。その中で、今後の課題として、これまでの電気料金値上げ認可申請の調査審議の過程で明らかになった諸課題ということで整理をされております。そして、今後の電力システムの改革についても述べておいでです。そのところを御紹介いただきたい。

〇政府参考人(河津司君) 御指摘の文書の中に、今後の課題ということで何項目か記載がございます。そのうち、値上げ認可申請の審議過程で明らかになったことを一項目、それから電力システム改革について記載がございます。それぞれのところを読み上げさせていただきます。
これまでの電気料金値上げ認可申請の調査審議の過程で明らかになった諸課題、例えば情報公開、開示の在り方、総括原価方式の在り方、事業報酬算定の在り方等について、今後経済産業省資源エネルギー庁において検討を行うべきである。
それから、続いて、電力システム改革についても述べております。
電力システム改革について、消費者にとってどのようなメリットがあるかについて分かりやすい情報提供を行うべきである。今後の家庭用までの電力小売の自由化、送発電分離、再生可能エネルギーの利用拡大及びスマートメーターの普及等が消費者に与える影響について明確に説明すべきである。また、経済産業省資源エネルギー庁は、具体的な制度設計や制度の運用を行う際には、規制なき独占に陥り、消費者の利益が損なわれるといったことがないよう、消費者の意見を積極的に聞く場を設けるべきである。さらに、電力システム改革の検討については、消費者の関心も高いため、これら検討の全体を俯瞰できるような情報提供を工夫すべきである。
以上でございます。

〇倉林明子君 私はそのとおりだと思うんですね。やっぱり消費者の意見に対してしっかり経産省は正面から応えていく、システム改革を国民の信頼の下で消費者に支持を得られるようなものにしていくというスタンスが必要だというふうに思うんですね。
そこで、公共料金である電気料金、これが結局、情報は契約者と事業者との、ところでの説明責任ということで、原価についてまで今分かっているというようなところが見えなくなってくるおそれというのは議論を通じて一層深まったんですが、この電気料金の原価も含めた適正であるということについての説明責任というのは、自由化後も私は説明責任を果たすべきだというふうに思うんです。
そこで、大臣にお聞きしますが、消費者の参画の下で適正な水準かどうかについて検証ができる、こういう仕組みが私どうしても必要だと思うんですね。その上で、経産省から、規制される対象からという説明ありましたけれども、経産省からも独立した第三者委員会としての規制組織と、あるべきではないかと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。

〇国務大臣(茂木敏充君) まず、料金改定のプロセスにつきまして先ほど消費者庁の方に質問されておりましたけれども、一部の部分だけ聞いているんですね。経産省と消費者庁の協議におきましては、結論は、おおむね妥当であるですから、消費者庁の。結論はおおむね妥当であるんですよ、まずいんじゃないんですよ。おおむね妥当であるという結論の中でこういった検討課題もある、こういう話であると、こんなふうに理解をいたしております。
それから、恐らく先生と基本的な考え方が違うのは、設備産業に対する考え方です。設備というのは、消費者が求めている量を瞬時に同じ量だけ持つということはできません。先ほどからの議論を聞いていると、ピーク時に合わせてそれに合うだけの設備というのを持っていなければ安定供給はできないんです。ところが、倉林先生は、結局、消費者が使っている量だけの設備を常に持ちなさいと。こんなことでしたら設備産業そのものが成り立たないと、こういうことを申し上げたいと思います。

〇倉林明子君 基本的な考えの違いというのは大本からあるというのはよく理解しているというふうに思っております。
原発を推進するということを進めてきた経産省、これからも進めていこうという、こういう経産省の下に私は規制組織を置いたらあかんと、そういうことでは国民の信頼は得られないということを申し上げまして、終わります。

議事録を読む(反対討論)
〇委員長(大久保勉君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

〇倉林明子君 私は、日本共産党を代表して、電気事業法等の一部を改正する法律案について反対討論を行います。
 反対の第一の理由は、実質破綻している東電の持ち株会社や子会社にも一般担保付社債の発行をできるようにしたことです。
政府は、柏崎刈羽原発の再稼働と持ち株会社グループの分社、子会社の成長計画を前提にした東電の新・総合特別事業計画を電力システムの先取りとして位置付けております。
しかし、実質債務超過の東電を存続、延命させることを可能とする一般担保条項は、まさに東電救済条項と言うべきものであり、認めることはできません。東電は破綻処理し、株主、メガバンクなどの貸し手責任を問い、一時的に国有化する道こそ取るべきです。今や、原発などの大規模集中型の電源開発のために必要となる巨額の投資資金調達を保障する一般担保付電力債は公益特権とも呼べる役割を終えています。
第二の理由は、巨大企業のエネルギー独占状態を新たにつくりかねないものだからです。
大手電力会社の地域独占を支えてきた発送配電一貫体制をそれぞれ分離することは当然です。
しかし、原子力や火力など巨大な発電事業者が届出制になることで、原発付加金などの料金コストが今以上に消費者に見えなくなります。さらに、公聴会の廃止により、消費者、国民にとって託送料金などの原価情報のブラックボックス化が進むことは、この間進めてきた情報開示からの大きな後退であり、認められません。
また、東電始め大手電力会社は、システム改革を前に、鉄鋼、ガス、石油、通信、総合商社や外資企業などとエネルギーをめぐって巨大な独占企業間で再編を進める動きを見せています。電力に加えて、エネルギー市場全体の新たな規制なき独占となる危険があります。
さらに、再生可能エネルギーの爆発的普及は世界的な要請であるにもかかわらず、原発の再稼働を前提に、原発の優先給電を担保する仕組みのままでは再エネ普及の足かせとなるものです。
再エネを活用した地域循環型の取組が、原発事故後、福島始め全国で広がっています。地域のエネルギーは地域でつくるとして、地域再生につながる希望が膨らんでいます。再エネを最優先にした接続、給電を義務化し、経産省から独立した規制組織を設立し、徹底した情報開示と消費者、国民が監視できるシステムが必要です。電力独占への民主的規制と再生可能エネルギー、地域循環型への転換を柱とする電力民主化こそが求められています。
政府は、原子力を重要なベースロード電源と位置付けたエネルギー基本計画を定め、原子力規制委員会の人事まで替えて原発の再稼働に突き進もうとしています。原発ゼロのエネルギー政策への転換こそすべきであると指摘し、反対討論といたします。