倉林明子

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地域経済の崩壊にも繋がる消費税増税「中止を」迫る(経済産業委員会)

 倉林明子議員は3月17日、参院経済産業委員会の委嘱審査で、4月からの消費税増税が「崖っぷち」の地域経済に打撃を与えるとして増税の中止を求めました。

 倉林議員は、今月発表された京都府の景気動向調査が3カ月後の見通しを大幅なマイナスと見込んでいることや、府内の事業所が2009年から12年度までに1万1000も減り、廃業の増加が懸念されていることを示しました。

 また、京都府建設業協会の会長が、低価格の常態化や利益率が低下するなかで、「崖っぷちの崖っぷち」と府議会で訴えたことを紹介。地元建設業者が地域の雇用を支え、防災にも役割を果たしていることも強調しながら、「消費税増税が実施されれば廃業や倒産が増え地域経済の崩壊にもつながる」と指摘し、増税中止の判断を強く迫りました。

 茂木敏充経済産業相は、地域の建設業者の現状や小規模事業者の役割について「まったく同じ意見」と述べましたが、消費税増税実施の姿勢は崩しませんでした。

議事録を読む
第186回国会 経済産業委員会 2014年3月17日

本日の会議に付した案件
平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送付)、平成二十六年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)、平成二十六年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議院送付)について(内閣府所管(公正取引委員会)及び経済産業省所管)

〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
地域経済の状況について、まず認識をお伺いしたいと思います。
景気回復の実感を全国津々浦々まで届けたいと繰り返しお聞きしているわけですが、地域は景気回復を実感できるところまでは行っていないと思うわけですけれども、そういう認識だという受け止めでよろしいでしょうか。

〇国務大臣(茂木敏充君) 全体で申し上げると、中小企業の業況感、これも昨年末、製造業で六年ぶり、非製造業では実に二十一年十か月ぶりにプラスと、こういうことになりましたけれども、地域ごとに言いますとやはりまだら模様と、こういう感じが見えてまいります。
自動車を始めとした輸出関連企業が多い東海地域、幅広い業種で生産が好調であります。また、沖縄、観光客の増加によりまして景況感が改善をしております。その一方で、近畿地方、半導体関連など一部の業種で生産の減少が見られるものの、足下の景況感、着実に持ち直しております。一方、四国では、素材など内需向け産業が多く集積しておりまして、業績に持ち直しの動きが見られるものの、他地域と比べると景気の回復に遅れが見られる。
このように、地域によりまして状況というのは様々だ、アベノミクスの成果が全国津々浦々まで行き届いたという段階まではまだ来ていないと考えております。

〇倉林明子君 そのとおりだと思うんですね。
京都でも、今月、景気動向調査が発表されたんですけれども、前回十一月から二月段階で七ポイントの低下があります。既に消費税増税前の駆け込み需要の減が見られるという分析があります。全産業の三か月後の見通しというのがゼロからマイナス九と一段の悪化が見込まれております。三か月後の見通しということになりますと消費税増税実施後ということになってくるわけで、消費税の増税によって地域経済にマイナスの影響が出ると、こういう予測になっているということだと思うんです。
今、京都府内の状況を見ますと、事業所では、二〇〇九年から二〇一二年、この三年間で一万一千件の減少となっております。減少率は何と八・一%です。京都、大型店の出店については、さきに紹介したこともありますが、小売店が減少するという事態が相次いでおります。今でも円安、材料高、さらに燃料高ということで、この分の上乗せも困難な事態になっております。利益率はどんどん落ちているというのが現状出ている状況だと思うんですね。
四月の消費税の増税、これを機に一層廃業が増えるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

〇国務大臣(茂木敏充君) まず、廃業と倒産というのは御案内のとおり違っているものでありまして、事業の継続が困難となったものが円滑に市場から退出した場合も含まれておりますので、廃業が多いことだけをもって直ちに全てが否定的だ、このように捉える必要はないと考えておりまして、例えば産業の新陳代謝を進めるということになりますと、どうしても開業率を上げるのと廃業率が上がってくるというのは大体一緒の傾向にありまして、日本が四・五%前後に対してアメリカやヨーロッパは一〇%を超えるということでありまして、これは開廃業率共に上がっていく。もちろん、廃業率だけが上がると、こういうことについては問題があると思っております。
その上で、消費税、四月から引上げということでありまして、中小企業・小規模事業者にとっては価格の円滑な転嫁が進むということが極めて重要でありまして、これについては四百七十四名の転嫁対策調査官、こういったものも全国に配置をいたしました。不正なものに対しては立入検査等々も行いまして厳正に対処してまいりたい、そのように考えております。
同時に、消費税に伴います駆け込み需要と反動減、これをできるだけ緩和して、一日も早く正しい成長軌道に戻る、このために補正予算の中で五・五兆円の新たな対策パッケージも盛り込ませていただきました。

〇倉林明子君 本当におっしゃるとおり、廃業率だけ上がるというのは本当に問題だという指摘はそのとおりだと思います。
地域の建設業のところは、この間、本当に廃業が増えてきております。昨年の十一月になりますけれども、府議会のところに、京都府建設業協会の会長が窮状を訴えたいということで参考人として来られました。その中で、やっぱり業者数がピークのときから見ると七割に落ち込んでいると、業界メンバーも半減以下だという御紹介でありました。
民間と公共の建設投資額の合計、これがピーク時から見ますと五六%に激減しております。公共事業のところでも減少ありまして、これ取り合いになって結局ダンピングが頻発と、低価格が常態化すると。京都府内では、〇七年度から利益率が平均でマイナス一・四九%ということになっているんです。これは、価格が低いほど利益率、マイナス率が高いという傾向がございまして、一億円未満の工事、これはマイナス三・六%ということになっております。
もう会長がやり取りの中で現状についての認識を紹介されましたが、崖っ縁の崖っ縁ですという表現を使われておりました。ここに四月の消費税の増税ということを強行されようとしているわけですけれども、地域経済に与える影響というのは極めて甚大だというふうに思いますが、認識はいかがでしょう。

〇国務大臣(茂木敏充君) ここまで倉林先生と意見が合うといいますか、応援をしていただいて大変有り難い、こんなふうに思っておりますが、建設業ではこれまでの公共事業費の削減によります事業者や建設事業の従事者の減少が続いておりまして、全体として厳しい状況が続いております。事業者からは、技術者などの人材の不足や人件費の上昇、円安や需要増によります資材費の高騰などに対する懸念の声が上がっているわけであります。
このような状況を踏まえまして、民主党政権下で削減をされてきました当初予算における公共事業費、我々が政権に復帰いたしまして増加に転じておりまして、また、昨年十二月に閣議決定をした五・五兆円規模の経済対策におきましても、一兆円の公共事業関係費を補正予算として成立させていただいたところであります。
先生からの御指摘に意を強くいたしまして、これからもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

〇倉林明子君 誤解のないようにはっきりさせておきたいと思いますけれども、公共事業を取りあえず打てばいいんだとカンフル剤みたいなことで対策を取ったということが一体現場どういうことになっているかというと、今度は人手、もう体力落ちてきているわけですよ、高齢化進んで人手はないと。とりわけ型枠工とか、本当に探さないといないというような状況があるところにどかんと公共事業が来て、それが被災地でも入札が不調に終わるというような状況になっていて、やっぱり安定的に計画的に必要な公共事業をきちんと打っていくと、これは大事な点だというふうに思っておりますので、その点は押さえておきたいと思います。
そこで、地域の建設業というのがやっぱり大きな役割を果たしているということを私強調したいと思うんですね。京都では、二〇一二年、二〇一三年、続いて台風と豪雨被害ということで大きな被害がありました。振り返ってみますと、〇四年、このときには鳥インフルエンザ、全国的なニュースにもなりましたのでお記憶の方あると思うんです。このとき活躍したのが地域の、地元の建設業の皆さんだったんです。府北部での除雪、こういう点でも担ってきた、ずっとやってきたのが地元の建設業であるということなんです。
ところが、この間の相次ぐ廃業等の中でこの担い手がなくなってきている。これ、本当に地域社会にも影響を及ぼしているという事態なんですね。地域経済の担い手であるだけじゃない、地域の防災、災害対応、地域社会に貢献している、こういうかけがえのない役割が地域の建設業にはあると思いますけれど、いかがでしょうか。

〇国務大臣(茂木敏充君) 全く同じ意見です。全国三百八十五万の中小企業・小規模事業者は、地域の経済、雇用を支えるだけではなくて、委員おっしゃるように、地元の防災であったりとかコミュニティー活動、こういった意味でも地域をまさに支えている、このように考えておりまして、特に建設業は事業者や従業者の減少が続いておりまして、いざというときに地元の業者さんが復旧復興に当たれないと、こういう課題があると考えておりまして、ですから、先ほど申し上げているようにしっかりした事業量を安定的に確保していく、先生おっしゃるようにこのことが重要だと考えているところであります。
また、この国会に提出をさせていただきました小規模企業振興基本法案におきましても、小規模事業者が地域を支えている実態に着目をしまして、地域住民の生活の向上及び交流の促進に資する小規模企業の事業活動の推進、こういった位置付けをさせていただいております。

○倉林明子君 この今崖っ縁で地域社会を支えている中小企業・小規模事業者、ここがへたれば、地域、本当に大変なことになってくるという認識も示されたと思うんです。先ほど紹介いたしました京都府の建設業協会の会長が、今本当に消費税の増税について、これやられたら本当に一層廃業を加速することになるし、倒産増えるんじゃないかという懸念を表明されております。
私、法の附則第十八条の二項がございます、経済状況等を総合的に勘案して中止、停止含めて判断が求められる、そういうことも今求められている時期じゃないのかと、中小企業の実態見れば、そう言わざるを得ないと思うんですけれども、いかがでしょう。

○国務大臣(茂木敏充君) 今回の消費税の引上げにつきましては、地域経済の状況も含めて名目及び実質の経済成長率、物価動向といった様々な経済指標、総合的に確認をした上で判断したものと、このように理解いたしております。

〇倉林明子君 地域、中小企業・小規模事業者の実態は、消費税増税このままされたら本当に経営やっていけないというものです。消費税の増税中止、今からでも遅くない、その判断こそと迫りまして、終わります。