倉林明子

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地域経済の支援こそ 西新道錦会商店街の実態紹介(経済産業委員会 産業競争力強化法)

(ページ下部に資料があります)

 日本共産党の倉林明子議員は11月26日の参院経済産業委員会で、産業競争力強化法案について質問に立ち、地域を支える中小企業や小規模事業者が再生できる支援を行うよう求めました。
 倉林議員は、この間行われた規制緩和が地域経済にどのような影響を与えたのか検証すべきだと指摘し、京都市の西新道錦会商店街の実態を紹介しました。同商店街は、出店規制の緩和・廃止を契機とした商店街周辺への大型店の相次ぐ出店から売り上げが激減し、店舗数も半分に減少。倉林議員は「規制緩和が商店街の衰退に拍車をかけたことは紛れもない事実だ」と批判しました。

 また、倉林議員は、中小企業・住民が主体となって「地域循環型のまちづくり」をすすめ、3年間で総額63億円の効果をあげた京都府与謝野町の取り組みを紹介。「町全体が元気になるこうした取り組みを後押しすることが地域経済再生にとって有効だ」と指摘しました。
 茂木敏充経産相は「国際展開する企業が競争力をあげることも極めて重要」「地域で補助金だけでやっていてもダメになる」と答弁。倉林議員は「規制緩和やグローバル(地域規模)化支援の結果、地域経済が疲弊した。中小企業・小規模企業を地域から再生していく支援こそが必要だ」と強調しました。

議事録を読む
第185回国会 経済産業委員会 2013年11月26日

産業競争力強化法案(内閣提出、衆議院送付)
〇倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。産業競争力強化法案について質問いたします。
 今日は、中小企業、地域経済というところをいかに活性化していくのかというところを焦点当てて質問したいと思っております。

 そこで、本法案の目的では、国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与すると定め、中小企業の活力の再生のための措置と位置付けがされております。中小企業の活力の再生のため、こういう位置付けされているという理由を、まずお聞かせいただきたいと思います。

〇国務大臣(茂木敏充君) 我々、日本経済を再生をすると、そしてアベノミクスの成果を全国津々浦々まで行き渡らせる、このためには、全国四百二十万の中小企業、そして中でもその九割を占める小規模事業者が活性化することが極めて重要だと、こんなふうに考えておりまして、そんな意味からも、この法案の中に、委員御指摘のように、中小企業の活力の再生、こういう章を設けまして、そして創業の支援、それからもう一つが事業再生の支援という項目を盛り込んでおりますが、この意味するところは、まさに今申し上げたような中小企業・小規模事業者の重要な位置付けから来ると、同時に、そういった中小企業・小規模事業者においても新陳代謝が極めて重要であると、こんなふうに考えております。
もし具体的な施策についてということでありましたら、幾らでもお答えを申し上げます。

〇倉林明子君 中小企業の活力の再生といった場合、資金力が乏しい中小企業にとっては資金調達というのは本当に大きな課題だと、その点では共通認識だと思っております。
そこで、二〇〇九年に施行されました金融円滑化法、これがリーマン・ショック以降、経営が悪化した中小企業にとりましては本当に歓迎された政策でございました。延長を繰り返しまして、今年三月に打ち切りとなりましたけれども、これ数字で確認をさせていただきたいんですが、この制度を活用した中小企業の数、また条件変更した数はどうだったでしょうか。

〇政府参考人(小野尚君) お答え申し上げます。
中小企業金融円滑化法に基づきまして金融機関が条件変更等を実行しました件数は、法の施行後から委員御指摘の本年三月の期限到来までの累積で四百八万件となっております。ただし、この数字につきましては、一つの事業者に対しまして複数、例えば三行なり四行の金融機関が融資していることが通常でございます。また、同じ債務者が複数回にわたりまして条件変更の申出を行いまして、金融機関がこれに応じるということがあることにもこの数字には留意することが必要でございます。
このように、条件変更等につきましては件数ベースで把握していましたことから、円滑化法を利用した事業者数の正確な把握は困難でございますが、民間金融機関のデータ等を基に私たちが推計いたしますと、おおむね三十万から四十万先程度と考えるところでございます。

〇倉林明子君 推計とはいえ、多くの中小企業が利用したということは確実に言えることだというふうに思っております。
そこで、この金融円滑化法を利用された方々の実態を私どももつぶさにお聞かせいただいている中で、本当にそういう意味ではしんどい中で、中小企業を潰さずに事業継続をさせた、倒産させなかったって、本当に大きな意義もあったというふうに思っているんです。
そこで、金融円滑化法が終了して、その後、大胆な金融政策ということで、アベノミクス取られているわけです。それでは、中小企業に対する現在の融資動向、金融円滑化法が終わった後、アベノミクスで大胆な政策を打った後の中小企業の金融の動向はどうでしょうか。

〇政府参考人(小野尚君) お答え申し上げます。
金融円滑化法終了後の中小企業向け貸出残高につきましては、銀行全体で見ますと、本年七月以降、前年同期比で増加してきているところでございます。
金融庁といたしましては、本年九月に策定いたしました監督指針に基づきまして、金融機関に対しまして、目利き能力やコンサルティング機能を高め、中小企業の経営改善、体質強化の支援を本格化していくとともに、成長分野等への新規融資を含む積極的な資金供給を行うよう、強く促してまいりたいと存じます。

〇倉林明子君 今のお話でいいますと、銀行の全体のところでの数字だと思うんですね。私、経産の方にもデータをお願いして、信用金庫等も含んだデータを経年のベースでいただいております。これ見ますと、資金繰りの状況はどうかと。二〇一二年度の末と比べると、民間の金融機関、ここの貸出残高は四兆円減っているんですね、九月現在でいいますと。二〇〇〇年と比べますと、中小企業への貸出しというのは信用金庫も入れて見れば七十兆円減っているって、これ現状の数字だと思うんですね。現場で聞いておりますと、やっぱり実感として使えているのかというと、なかなか厳しいという声を伺っているんですね。
そこで、織物の実態などは経産の委員会でも御紹介いたしましたけれども、機械、金属などの中堅どころ、ここでも幾つかの声で貸してもらえないと、担保だけしか見てくれないというような声も上がっております。確かに、円滑化法後も支障のないように、変わりのないように指導はしていくんだということで金融庁も働きかけされているということは伺っておりますが、実態としてはそういう声もあるというところをしっかり見る必要があるのかなと思っております。
その上で、日経新聞が十月から十一月、直近のところの調査を行っておりまして、地域経済五百調査というものが報道でありました。二〇一三年の三月末に比べて貸出残高が減少した、この地域金融機関が三三%となっていると。中小企業向け融資が伸び悩んでいると見出しを付けての報道になっておりました。資金需要を開拓するためということで、地域の金融機関が取引先の海外進出の支援に力を入れていると、こういう金融機関が目立っているという報道だったんですね。
私、こういう動きというのは、日本再興戦略で目指している方向、海外進出を支援していくというような方向と極めてリンクしているんじゃないかなという感想を持ったのですが、いかがでしょうか。

〇政府参考人(北川慎介君) 中小企業の海外展開、それと国内中小企業対策、そういう御質問だと思います。
私どもといたしましては、中小企業・小規模事業者の現状を見ますに、まずは地域で頑張っていただく、それを支援していただくというのがまず第一だろうと考えてございますけれども、その上で、企業の実態、実情に応じまして海外市場を取り込んでいくと、そういう事業展開に出る企業もあると承知をしてございます。
アジアの海外市場、こういったところを取り込んでいくということで、国内の事業基盤も維持しながら海外展開を行うと、こういうことも極めて重要だと考えておりまして、また一方で、白書の分析などによりましても、海外展開を行う企業は同時に国内の事業を拡大するというような傾向も見られます。
前通常国会で改正されました中小企業基本法におきましては、中小企業がその事業基盤を国内で維持しつつ行う海外展開、これを促進するというような考え方に立っております。具体的には、日本政策金融公庫の海外展開資金におきましては、低利融資の要件として国内の雇用維持、こういったものを要件としたり、あるいは、中小企業基盤整備機構の専門家による国内の調査、あるいは海外調査などにおきましても、国内雇用の増加の波及効果があるかどうか、こういったものもメルクマールしながら行っておるところでございます。
いずれにいたしましても、こういった地域の中小企業を大事にしながら海外展開も支援していくことによりまして、日本再興戦略の目標であります今後五年間で中小企業・小規模事業者一万社の新たな海外展開、こういったものを支援していきたいと、こういう考え方でございます。

〇倉林明子君 日本再興戦略の目標ということで、今示された数字と併せて黒字中小企業、これを倍加するんだということで、七十万から百四十万社に増やすという目標が掲げられております。
問題は、本法案で提案されている中身で本当に地域経済を支える中小企業、ここの再生が可能となるのかどうかという問題だと思うんです。
帝国データバンクの企業倒産集計、九月の報告が出ております。金融円滑化法後の倒産が六十一件と過去最多になっていると、景気の先行きの期待感ほど中小企業を取り巻く環境は改善していないことの裏付けだという分析であります。来年四月の消費税の増税、我々は実施すべきでないと、実施できる環境にないということを申し上げておりますが、これ、実施されれば倒産増加の懸念は払拭できないと、こういう状況が続くという指摘もされております。
中小企業庁の来年四月以降のこういう懸念の指摘について、どういう認識をお持ちでしょうか。

〇国務大臣(茂木敏充君) 黒字の中小企業を倍にしていくと。数字でいいますと平成三年ぐらいの数字に戻すということになってくるわけでありますけれども、平成三年の実質経済成長率が二・三%と。我々もこれから実質二%、名目三%、そういう経済成長を目指して、まさに今、三本の矢の政策を進めているところであります。
確かに、赤字の中小企業が多い、これも確かでありますけど、先ほど帝国データバンクの調査も御紹介いただきましたが、二年連続で赤字というところは意外と少ないんですね。一年目が赤字でも、二年連続で赤字というところは四割を切ります。私の記憶では三三・数%だったと思います。その分、中小企業というのは、そういった景気の動きであったりとか、また施策に対して敏感に反応できる、こういう存在でもあると思っております。
もちろん、この法案だけではありません。我々は、政権に復帰してすぐに補正予算を組みました。経済産業省だけでも一兆二千億、過去最大の規模の補正を組まさせていただきましたが、そこの中の半分近い五千四百億につきましては中小企業・小規模事業者関係の予算として組まさせていただいた次第であります。
さらに、二月からは、ちいさな企業成長本部、ここにおきまして二十一回の議論を重ねて、六月にはアクションプラン、この取りまとめも行っております。さらに、通常国会におきまして、小規模企業に焦点を当てまして八本の法案を一括で改正をいたしました小規模企業活性化法、これも成立をさせていただき、今新しい審議会、分科会の下で更なる小規模企業の振興に向けました、基本法の制定に向けました準備というのも進めております。減税対策も取ってまいります。そして、今後取ってまいります新しい経済政策パッケージの中でも、中小企業・小規模事業者が新しい分野に進出していくための補助金制度、こういうのもしっかりと盛り込んでいきたい。
こういった総合的な対策を取ることによりまして目標も達成していきたい、このように考えております。

〇倉林明子君 お聞きしたいのは、金融円滑化法後、金融面でいえば変わりない支援をするということで言われてきたけれども、実態として中小企業への貸出残高は減っていると。
さらに、この金融円滑化法後の倒産件数が増えているし、もっと増えるんじゃないかという指摘があると。じゃ、これから先、金融円滑化法もないままで、金融、融資が大事だと、血液だと言われている中小企業に対して融資をどうやっていくのかというところをどうお考えなのかということを聞きたかったんですね。
その上で、中小企業大事だという認識は改めて確認するまでもないと思うんですが、要は、地域で中小企業が再生し、赤字があったり、黒字になることもあるんだとおっしゃるんだけれど、切れ目のない事業継続、円滑な融資が担保できるような仕組みを金融円滑化法後とにらんで、いろんな対策の中にやっぱり一本要るんじゃないかというふうに思っているんです。
そこで、提案したいのは、アメリカで既に長い歴史もあります地域再投資法という考え方なんですね。中小企業家同友会も、地域と中小企業の金融環境を活性化させる法律ということで、金融アセスメント法の成立を呼びかけておいでです。アメリカのこの既に実施されている地域再投資法を参考にしたものなんですけれども、地域を限定して、そこの地域の企業や低所得者、ここに融資格差がないようにということで、評価をしながら、地域への貢献度を評価に入れ込むという考え方だというふうに理解しております。
これ、実際に地域の活性化にも実績が上がっているということで伺っているわけで、こういう考え方はまさに取り込んで検討していくべきものではないかと思いますが、いかがでしょうか。

〇政府参考人(北川慎介君) 地域に密着した融資ということでございました。
中小企業庁といたしましては、地域の金融機関、これが企業へのコンサルティング機能あるいは目利き力を発揮して、地域の中小企業、そして小規模事業者に対し適切に資金供給を行っていくということを、重要であり、また期待をしております。
まずは、昨年八月に施行されました中小企業経営力強化支援法、これを活用しまして、地域金融機関によります積極的な中小企業支援、これを促しているところでございます。本法におきましては、中小企業庁と金融庁が、中小企業の経営状況の分析、そして事業計画の策定、実行支援、これを適切に行う者を認定することといたしまして、金融機関につきましては、これまで四百七十三の地域金融機関を認定したところでございます。あるいはまた、地域限定ということでございますれば、中小企業基盤整備機構からのファンド出資という形で投資対象を特定地域に限定すると、こういう政策も取ってございます。
このように、様々な制度を活用しながら、もちろん金融庁とも連携をして、地域金融機関、地域における中小企業支援の取組を促してまいりたいと考えております。

〇倉林明子君 地域と中小企業をしっかり金融機関が支えていくという、地域に再投資するというところに視点を置いた取組というところも大いに考えていただきたいということで御提案をさせていただいたと思っております。
そこで、次にお聞きしたいのは、この間の規制緩和というのが一体どういう影響を与えてきたのかということで、私は今日資料をお持ちいたしましたので、それも見ていただきながら質問を進めていきたいと思います。
この資料、三枚物になっておりますけれども、一枚目に写真を載せております。京都市中京区にございます、住宅地のど真ん中、西新道錦会商店街という商店街の写真です。右にありますのが、一九九二年、これちょうどテレビクルーも入ったりして本当に注目も集めてまいりましたし、国の助成金や、府や京都市等からもたくさんの事業補助なんかも受けて頑張っている商店街という姿がよく出ている写真だと思います。これは先日、平日ですけれども、二〇一三年、左手にある写真が、今の同じ場所、ほぼ、を撮った写真となっておりまして、本当に人っ子一人歩いていないという状況なんですね。
この商店街が一九九二年のときにどうだったかといいますと、百四十軒の店舗がございました。ところが、現在では七十店舗と半減しております。この商店街は、先ほども紹介したように、地域に貢献するいろんな取組もやってきておりまして、空き店舗を活用しまして高齢者の給食サービスを行ったり、無料の法律相談、その近所にあります川で魚つかみ大会ということで地域の子供さんたちが楽しみにしているような取組をやるなど、あと、精神の障害を持った方々が対面販売できるようなコーナーもつくって活用していただく、本当に多岐にわたる活動をしてきたところなんですね。
いち早くプリペイドカードを導入しておりまして、その実績を見ていただきますと現状よく分かるかなと思います。それ、三枚目に入れております。このグラフを見ていただきますと、最高時三億の、一九九八年、三億の売上げがピークとなっておりますが、見事に右肩下がりに下がっているという現状が見て取れるかと思います。
そこで、そこに吹き出しで付けておりますけれども、一体何が起こったかというと、大型店の相次ぐ出店であります。二枚目のところを見ていただきたいんですけれども、真ん中に十の字で赤線が引いてある、ここが商店街の位置するところになっております。商圏一キロというのがこの商店街の商圏になっているわけですけれども、ほん、目と鼻の先に、一九九五年、ライフ壬生店が出店しました。その後、その左下にありますけれども、イオンモールが来ました。全国どこでもイオンでございます。売場面積がイオンは二万二千。さらに、右端にありますけれども、スーパーマツモトということで、これが店舗面積が二千七百九十二。こういう展開の中で、先ほどの三枚目の資料のように売上げが激減するという事態になったわけです。つまり、この間、大型店の出店規制の緩和、そしてとうとう廃止ということで、見事にリンクしてこの年次に進出が起こってきているんですね。
私は、極めてその大型店、この間行われた出店の規制緩和、廃止というのがこういう商店街の変化をつくっていることも衰退に拍車を掛けた、これは紛れもない事実だと思うんですけれど、この様子を見て、御感想を大臣に伺いたいと思います。

〇国務大臣(茂木敏充君) 確かに、地方の商店街、今大変厳しい状況にありまして、空き店舗も増加傾向にあります。この状況を見て、長くなりますよ、私が説明をすると。長くなって……

〇倉林明子君 短くしてください。

〇国務大臣(茂木敏充君) ちゃんと言えというから言いますよ。

〇倉林明子君 いえいえ、感想です。

〇国務大臣(茂木敏充君) 感想を言います、じゃ。
まず二ページ目なんですけれど、要するに、モータリゼーションの問題なんですね、一つはやっぱり。郊外店、ロードサイド店と比べるとどうしてもこの中心街、駐車場等々が不足をしていると。このためにモータリゼーションに乗り遅れて、そして三ページ目にありますように大型店に客を取られると、こういった状況が生まれてきていると。
そうはいうんですけど、全国そうなっているかといいますと、例えば首都圏で見ましても、中心市街地の一番近くに大型店が一番少ないのは木更津なんですよ。ところが、木更津の商店街というのは今決定的に厳しい状況にあります。多くの人が、あそこ、アクアラインを通って行くんですけど、行くのは商店街じゃなくてゴルフ場なんですよ、大体、あのほとんどが。あの寂れるという状況にあります。
さらには、景気が悪いから消費が低迷をするということで、中心街が栄えない、こういう指摘もあるわけでありますけれど、愛知県の刈谷、御案内のとおり、一部上場企業は六社あるんですよ。中心市街地、非常に今厳しい状況です。そして、一時間に二十八本の電車が止まりますけれど、駅前の商店街も大変厳しい状況です。一方で、長崎県の佐世保。産業からいいますと刈谷よりはずっと厳しい産業でありますけど、中心街かなり栄えていますよ。いろんな工夫もしながら、そういった取組もやっているところもあると。
もちろん、現状が大変厳しいものがありますから、今後政策的にも見直しは必要だと、こんなふうに考えておりまして、これから一つはコンパクトシティー、こういったものを実現をしていかなければいけないと思っております。
同時に、その中心街、これと周辺地域の居住の集積、さらには交通インフラの再編、こういったものをうまく組み合わせていかなければいけない、こんなふうに考えておりまして、例えば病院が外に出るということになると、ここにも書いてありますよ、病院の話。病院が外に出ると、そこでもう人の流れが変わっちゃうんですよ。完全に人の流れが変わっちゃうんですね。そことのネットワークをどうするかとかいうことも含めて総合的な対策として考えていく必要があるんではないかなと思っています。

〇倉林明子君 ここは住宅地、都市部の真ん中で、お客さんはみんな歩いてくる、そういう商圏を持ったところでありまして、近所の病院もずっと市立病院ということで、ございます。そういう意味でいうと、本当に決定的な影響を与えたのは、この地域で相次いで起こった大型店の出店の影響を免れなかったと。私、ほかのいろんな頑張りを紹介していただくのも結構なんだけど、大いに奮闘もしてきたし、この商店街がこの規制緩和の影響をまともに受けているというところをしっかり私は見るべきだというふうに思いますので、その点を受け止めていただきたいと思います。
そこで、産活法の下で地方でも企業の海外移転、工場閉鎖・縮小ということが進みました。地域の雇用も奪ってきた。こういう実態は我が京都でも北部中心に起こってきているわけです。
そこで、本法案では、産活法の仕組みは維持されると、更に事業の再編はもっとやりやすくするという仕掛けになっております。地方から更に企業の撤退を促進することになるんじゃないでしょうか。

〇政府参考人(菅原郁郎君) 産活法でございますけれども、産活法はバブル経済崩壊後の過剰設備、過剰債務、この解決を目指して制定されております。したがって、単なる事業撤退のみを図る取組であっても産活法では支援の対象としていたわけでございます。これに対して、今回の産業競争力法案では、競争力強化に向けた新陳代謝を支援するという考え方の下に、新商品の開発や新市場の開拓を伴う前向きかつ大胆な事業再編に限って支援措置を講じることとしております。
もっと具体的に言いますと、産活法で対象としていました事業撤退のみを図る事業再編は今回の法案では対象とはしてございません。一方で、事業再編に伴って、新市場や成長分野への労働者の移動が円滑に行われることが必要なケース、これももちろん想定されます。このため、この法律上は産活法同様に、国、都道府県、認定事業者等に、計画認定及びその実施に当たり、失業の予防、労働者への就職のあっせん、労働者の職業訓練の実施などを図るために必要な措置を講ずるよう努める義務を法律上明確にしてございます。
このように、本法案は、産活法と比べて新市場開拓などを行う前向きの積極的な事業再編を促進するとともに、引き続き雇用の安定にも十分な配慮を行うこととしており、御指摘のように、地方切捨て、雇用者切捨てという御指摘は当たらないんではないかというふうに考えてございます。

〇倉林明子君 労働問題については引き続き次回に質疑もさせていただきたいと思います。
地方から企業の撤退を促進することになるんじゃないかと、地方切捨てになるんじゃないかという表現は使っておりませんので、しっかり聞いておいていただきたいなと思いました。
そこで、次の質問ですけれども、現在、小規模企業活性化法の改正を踏まえまして、中小企業政策審議会で議論が進んでいると、先ほども御紹介があったとおりだと受け止めております。
そこで、この小規模企業基本政策小委員会で近年の日本経済の構造変化について述べております、分析しております。その内容について御説明をお願いします。

〇政府参考人(北川慎介君) 中小企業政策審議会小規模企業基本政策小委員会で議論しております点について御紹介いたします。
本小委員会では、小規模事業者の振興を議論するに当たりまして、基本的な問題意識というところでございますが、小規模事業者は地域に根付いた事業活動を行っておりますものですから、地域、そして地域経済全体の状況、それと個々の小規模事業者の事業活動、これには大きな関連性があると、まずこういう基本認識を持って議論をしております。
そのため、まず構造変化の第一でございますが、地域経済を疲弊させ、小規模事業者の売上げに影響を与えるものとして、少子高齢化、過疎化、都市への一極集中、こういったものを掲げて第一に考えております。
第二の構造変化といたしましては、地域における産業や雇用への影響が懸念される構造変化といたしまして、国際競争の激化によりまして、大企業の国内拠点の閉鎖、再編、あるいは海外進出、こういったことが進んでいるということを挙げております。もちろん、大企業には自らの生き残りを懸けて行動しているわけでございます。
こうした論点、これは小委員会における審議の中でも委員から同じような指摘がなされております。これらを踏まえまして、経済の構造変化から生じております小規模事業者を取り巻く課題であります需要の減少、経営層の高齢化、あるいは地域全体の活力の低下、こういったものに対する解決策につきまして審議をいただいているところでございます。

〇倉林明子君 都市一極集中による地域経済が疲弊してきていること、大企業の海外進出による国内産業、雇用への影響の懸念ということで、その指摘はそのとおりだと思います。
本法案で、日本再興戦略も併せてですが、更にグローバルな競争に勝ち抜く企業をどう支援していくのかということが大変強調されております。
しかし、一方、ローカルで頑張る人たちをどう応援していくのかというときに、私は、地域の先ほど再投資という投資法の紹介いたしましたけれども、今度紹介したいのは、地域の経済を地域で循環させる、地域の循環型経済という具体的な取組をしている京都府与謝野町の事例を二つほど紹介したいと思うんです。ここは、条例も作って計画も作り、地域循環型の町づくりを掲げて取組を進めておられます。
その一つが、住宅新築改修等補助金交付制度というもので、これ既に三年間実施をされました。施工業者を町内業者と限定して、補助対象事業費の一五%、上限二十万円ということで交付をするということで、三年間実績で要は対象工事費が三十九億円を超えました。これ、二億幾らですから十五倍、工事費で効果が出まして、更にその波及効果ということで、町が統計を取っておりますが、総額六十三億円の地域内の循環があったと。さらに、これはどれだけの広がりで地域で使われたかということを見ますと、三年間で持ち家世帯の四分の一が使ったというんですね。何と町内業者の八割がこの事業で仕事を受注することができたと。大変地域内で見ると大きな効果を上げる施策になったと思うんですね。
もう一つは、有線テレビ加入促進事業ということで、同様にポイントは町指定の電気店を使ってもらうと、こういうスキームで三年間で五千四百二十二件です。全世帯の六割が使ったんですね、これ、補助制度を。一億円以上が地域内で動いたというんです。
私、こうしたローカルな取組が今本当に注目すべきじゃないかというふうに思っておりまして、地域の中小企業や町全体にも元気を与えているという取組だと思うんですね。地域経済を循環型でその地域で回していくというところに後押しをするという、こういう取組は大変地域再生にとっても私、有効じゃないかと思うんですけれど、いかがでしょう。

〇国務大臣(茂木敏充君) 御紹介いただいたような地域コミュニティー単位での取組は重要だと思います。そして、今、例えば様々な下町とかにおきまして、中小企業が連携をして、それぞれの持っているたくみの技で新しい商品を開発する、こういった取組も進んでいるところであります。
同時に、国際展開する企業、こういった企業が元気になることも日本経済全体にとっては極めて重要でありまして、自動車産業、裾野まで含めますと、関連企業含めて五百五十万人近い雇用を支えるわけであります。そこの中には、いわゆる一次下請であります一部上場企業だけではなくて、二次、三次、プラスチック、そして金型と、様々な産業を地域で営んでいる企業も含まれるわけでありまして、そういった世界に打って出られるような産業が競争力を上げる。収益を上げて、それが関係の中小企業との取引条件の改善、こういうことを行いましたら、そういった意味でも中小企業、小規模企業、潤うわけでありまして、ですから、その地域のコミュニティーにおいて補助金だけでずっとやっていても、いつかはそれは駄目になっていくんだと思うんです、それでは。だから、両方の取組をうまく組み合わせることが極めて重要なんだと思っております。

〇倉林明子君 内閣府に確認をしたいと思います。
企業等が海外で得ている所得の純受取額についてですが、一九九四年、そして直近、幾らになっているでしょうか。

〇政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。
お尋ねの海外からの所得の純受取でございますが、平成二十三年度国民経済計算確報によりますと、平成六年度では三・九兆円、平成二十三年度では十四・八兆円となっております。

〇倉林明子君 その間、GDPというのはほとんど伸びずに来たのが実態だというふうに思うんですね。今おっしゃったように、大企業はこの間海外進出を加速して確実に利益を上げていると、これが実態だと思うし、今の数字も海外での利益がどう上がっているかということを反映している数字だと。もちろん個人の分も含んでいますよ。しかし、海外での大企業が利益を上げているということを確実に反映した数字であろうと思います。
おっしゃるように、大企業がもうかったら、中小企業や労働者のところに滴り落ちてきたのかというんですよ。来ていないのがこの十五年じゃないでしょうか。賃金は上がらない、中小企業は利益は上がらない、地域は海外進出によって疲弊すると。こういうやり方は、そういうやり方を続けても、本当に地域も小規模事業者のところにも恩恵は行かないということがこの間の構造改革や規制緩和、グローバルを支援するというやり方の結果じゃないかということをしっかり受け止める必要があるんだというふうに私は思っております。
中小企業・小規模事業者を地域から再生していくということの支援にこそ強化が必要だと、これは申し上げて終わります。